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俺はこの文の題名を知っている エンジュ の広場
むむら あめお 小5

 ソクラテスは、おそらく哲学の歴史をつうじてもっとも謎めいた人物だ。ソクラテスは、たったの一行も書かなかった。しかしヨーロッパの思想に最大級
の影響をおよぼした1人とされている。ソクラテスはチビでデブだった。ソクラテスは、「本当にかしこい人は自分が知らないということを知っている人だ。 」と言った。哲学者たちをおおっぴらに言うのは、命にかかわるたいへん危険なことでもあった。ソクラテスは「自分は知らない」ということを知っていた 。だから世に疑問を投げかけた危険な人物だった。そしてそのことを思いつめていた。それでソクラテスは哲学者になったのだ。あきらめない人、知恵を手 にいれようとあくことなく努める人に。  

 僕のクラスには、「冷たい液体は下に来て暖かい液体は上の方に来るんだよ」等と言う人がいる。
 

 体形もソクラテスに似ている。しかしソクラテスと違う所がある。それはその人が言っていることは事実なのである。
 

 でもあれほど‘オレ、知っているよ’ ‘オレ、知っているよ’等と言われるとこっちの頭に来る。
 

 特に前に述べた「冷たい液体は下に来て暖かい液体は上の方に来るんだよ」の発言をしたのは4年生の理科の時間で
 

 ビーカーの中のグニョグニョした物体は何だ、という実験はナンダ?という時に出た発言だった。僕がこの知識を
 

 知っていたら、その時そんなことは言わなかった。なぜならそんなこと言ったってどうせ先生が言うことだ。
 

 しかも僕なら『違うよー』と言われることを恐れる。
 

 またみんながソクラテスのように「私は知らない」「俺がそんなこと知らねー」「先生は知りません」「わしゃ知らん。」
 

 などと言っていると、教える方もいちいち教えなくては行けない。すべてがすべてではないのだ。
 

 
                                     
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