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教育について |
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そお |
高1 |
この前の成人式などで見られるように、最近精神的に幼稚な大人が増えている。幼稚から脱却するためには教育が必要だ。しっかりした大人がまっとうな人 |
間に育てなくては、子供はいつまでも子供だ。ところが現在、大半の大人は教育が出来ていないばかりでなく自分の方が教育されていないといったケースが増 |
えている。こういうところに60〜70年代からたまってきたつけがあるのではないか。生活様式の大きな転換期であった当時、最も大切にしたいものであり最も |
上手くいかないものとして、既に家族問題というものが挙げられていた。アンケートでは、親から教わってきて培ってきたことが生活様式の変化によって無意 |
味化しているので、自分が何を教えればよいのかわからない、という嘆きが多かった。また、家庭内に限らず、学校での教育にも同様なことがいえる。未だに明 |
治維新から変わらない教育システムを流用しているということだけ取って見ても時代にそぐわないことは明らかだ。また、教師のしつけにしても最近では叱っ |
ただけで逆上した生徒が教師を刺殺するという恐ろしい現実がある。これは生徒に叱られたり怒られたりする事への免疫がないからだ。昨年の流行語大賞の |
選考にもあったが、最近は「わたくし的には〜」という言葉を日常的に使うようだ。本来自分のいうことは全て私見なのだからいう必要はないのだが、自分の |
意見が相手への批判だと思われないようにするという配慮から来ているのだろうか。そうならば最近の日本人は友人間でも議論とまでは行かないにせよ批判 |
し合わないのである。もっと予防注射になる経験をつませなければなるまい。また、教師側にも問題は少なからずある。それは、説教に見合うだけのキャリア |
がないということだ。理想論だけさえずっていては誰も聞いてはくれない。自分はこう思っているからこのように生きてきて、その経験から君たちはこう生 |
きなければならないと思う。という実績を伴った説教でなくてはいけない。これが教師の覚悟ではないか。今の私のクラスの担任まさにこの理想論者だ。何 |
かにつけて放任主義を主張し「自分で勉強しなくちゃいけないんです」「受験以外の勉強も必要です」そして極めつけは「君たちは出来るクラスだから」。 |
放任主義などという奇麗事を言っているが結局はいいかげんでサボりやなだけではないかと思ってしまう。これらのことは確かに正しい意見だが、この先生は |
ただ言うだけでそのためには何をすればよいのかアドバイスしないし先生自身できているのか疑問。つまりいうからにはそれ相応の実行力や覚悟、裏づけと |
なる理論が必要だ。そういうことが出来ている人はやはり信頼できるし説得力がある。結局の所人間とはどうあるべきかを教えるのが教師なのかもしれない |
。だから先生には人生というものへの信念とそれに基づいた人生経験(キャリア)と、そこからえた教訓をもち、しかもそれを教えられる人間でなくてはな |
らないのだ。そういう人間になるには相当な覚悟がいるが、しかしプロとして当然なのではないか。ある先生はよくプロの何たるかについて語り、そしてプロ |
としてのプライドやそれに見合うだけの能力を持っている。この人の話を聞くと、成人と子供の違いがなんとなくわかる。こういう先生は責任回避の人格尊重 |
や放任、不自由を教えずして自由を認める教師たちとは違う、一種の大人像が見える。大人になるにはまず大人像と持つことが大事だと思う。現在の教育シス |
テムでは大人像など全く見えてこない。なぜなら明治維新に出来上がった官僚育成システムをそのまま人格育成システムとして流用しているからだ。現在の |
教育を着実に受け答えて育つと、行き着く先は大学受験、それも東大を頂点とする国立学校、つまり官僚育成所である。確かにそれはそれで重要だが、困った |
ことに現在の日本の教育においては選択肢がそれしかないのだ。もっと幅の広い選択肢をつくり、もっと人格形成に重点をおいた教育という視点も取り入れ |
ていかなくては、官僚コースからはみ出した生徒たちは他に道がないために追い詰められ切羽詰ってついには犯罪に走ってしまうのではないか。そこまで行か |
ない人は堕落して遊び呆けてしまうし、また逆に海外流出という選択肢を自分で見出す優秀な人たちはどんどん日本から去ってしまう。とにかく教育というこ |
とに関して抽象的ながらビジョンを打ち立てて終わりにしたい。まず第一に人間としての尊厳を持ち、自分の能力を最大限に伸ばそうと努力する人間を育て |
ること。第二に、他人の存在を受容し他人との関係の上に成り立っている社会というものを理解させること。第三に自分の人生というものを考えさせ、その考 |
えに基づいて生きていくということを教える。また成人とは何たるかというイメージを作らせる。第四には当然ながら、欠点があるにせよ日本が今まで培っ |
てきたやり方で基本的な学力を身に付けさせること。このように、教育について再度考え直し、変革していかなければせっかくの優秀な人材を失っていくば |
かりか国を滅ぼす一因にもなっていく。しかし、政府のお偉い官僚さんにはそのような変革は絶対に成しえない。なぜなら彼らは現在のシステムにおける最 |
優秀者であり、現在のシステムの不正に実感がないからだ。また他のシステムを考えてもいないことは政策を見てもわかる。だから現在のシステムに不満が |
あり改正すべきだと実感している当事者である教師や生徒の中から具体的なシステムを見出し世の中に発表していくことで変革を迫るしかない。だから僕ら |
が教育について語ることは正しいことであり、また義務でもある。 |
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