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外見VS中身 ウグイス の広場
ホームズ なか 小6

 外国を旅すると一目瞭然だが、日本のリンゴほど見栄えのするリンゴは世界のどこにもない。日本人の外観への極度のこだわりは、リンゴだけではなく、
日本の果樹生産の一般的風潮にすらなっている。日本のリンゴ園は、地面を銀色のビニールで覆っている。反射光でリンゴの尻を着色させたり、リンゴをひ とつずつ手で一八〇度回してまんべんなく日に当てて着色させる技術は、欧米にはまったくないものだ。これらのキメ細かな技術は、リンゴをおいしくする ためでなく、ひたすら美しく色づかせる目的で開発されてきた。そうすると、もちろん味は落ちて行く。ところが、日本人は味よりも見栄えのするリンゴを 選んでいる。この奇妙な日本人の美意識には、いささか軌道修正の必要がある。  

 一番いけないのは、「中身より外見」で判断してしまう事だ。そうする事によって,そのものの「本当の価値」を見失ってしまうと思う。本屋などに行くと
、よく、必要以上の包装をされる事がある。僕は,「あんなに包装されるくらいの値段のものを買ったかなぁ」と思ってしまう。あれでは,メインが本ではな く,包装紙だといっても過言ではない。友人の誕生日プレゼントを買ったとき,「包装しますか?」と聞かれると、大体の場合は「はい。お願いします。」と 答える。ところが,まるで包帯をぐるぐる巻きにするかのように包装してくれる。そのため,思いのほか時間が掛かってしまい、後悔する。だが、包装してい ないと恥ずかしい、というように考えてしまうのが日本人である。外見よりも中身が大切なのに…。  

 よく,親からこう言われる。「ねぇ、大人になったら,いくら美人でも,性格が悪い、というような人と結婚しちゃダメだよ。外見より,中身が大切なんだか
らね。」と。学校の担任の先生も,こう言う。「今の世の中,化粧ばっかりし,頭の中身はかっらぽ。という人間が多いわよねぇ。みなさんが,大きくなって,そ ういう人間にならないことを祈ります。」そんな先生の言葉からは,日本人の奇妙な美意識を感じさせる。これは,日本人の重大な問題だろう。  

 「花より団子」という言葉があるが,見かけより大切なものはたくさんある。本当の価値は,はたして見かけで決まるものなのだろうか?僕はそうは思わな
い。外見意外に,素晴らしい、「本当の何か」を見つけたときに,本当の価値が見つけられるのではないのだろうか。日本人にとって、外見とは,中身よりも大 切なものなのだ。だから,日本人はそんな考え方を直して行かなければ行けない。  

 
                                                 
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