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イチゴ の広場
Lisa あいす 高2

 友達からもらった誕生日プレゼント、ちょっと値段が気になって家に帰ってからマジックで塗られた値段の部分を光りに透かして見てみる、こんな経験は
誰にでもあるだろう。もちろん、友達の気持ちが一番大切ということは分かっている。でも、心の奥のほうでは値段を気にしてしまう。現代の日本には、こ のように心の豊かさより物質の豊かさに目をむけてしまいがちだ。客観的に見ると、日本人は卑しいのかもしれない。外国の人から日本人がそう思われてい ると思うと、このことを軽視するわけにはいかない。心の豊かさより、物質の豊かさを重視しているということは、大きな問題なのだ。  

 この原因として、第一に日本が戦後とった政策があげられる。とにかく進んだアメリカに追いつくため、国中が、がむしゃらに働いていた。心の気配りを
する余裕などはなかったのだ。それが習慣化されてしまったのだろう。今でも日本人は良く働くが、その分心のゆとりはアメリカに比べると少ない。アメリ カではよくホームパーティーが開かれる。招待された人は気軽にいろいろな物を持ちよって、楽しい時間を過ごす。日本ではパーティーを開くことはほとん ど無い。開かれたとしても、持ち寄りパーティーというのは珍しいもので、もし何か持っていくとしたら、ある程度高価な物を気を遣って持っていくに違い ない。アメリカでは気軽な手作りのものを持ち合って、パーティーの目的はお喋りという感じだが、日本ではそういうわけにはいかないのだ。  

 第二の原因として、日本には宗教が無いということがあげられる。宗教があれば、お金以外の共通した価値を追い求めることができるのだが、無いとなる
とついお金によって得られる物質の価値に目がいってしまうのだ。キリスト教の神アガペーは、神への愛と共に、隣人愛を教え諭している。よってキリスト 教の信者は愛というかけがえの無いものに価値を見出しているのだ。しかし、日本人の場合は、愛で心を満足させるのではなく物質によって心を満たしてい る、だから物質の豊かさが心の豊かさにもつながるという大きな勘違いをしているのだ。  

 確かに、お金が無ければ生活は苦しくなる。生活が安定していなければ、心穏やかには暮らせないだろう。しかし、先進国となった日本の場合、たくさん
の制度も整っており生活は国によって保障されている。これからは、日本も心の豊かさを求めていくべきだ。友達からの誕生日プレゼントを、値段という先 入観なしに、本当に心から喜べるような社会を作っていくことが今の日本には必要なのだ。  

 
                                                 
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