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父と子 アジサイの谷の広場
クラシック／しふ中2

　父が父でなくなっている。父が父の役割を果たしていない。家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えるという父の役割が消えかけている。その結果、家族はバラバラになっていわゆる「ホテル家族」となり、善悪の感覚のない人間が成長し、全体的視点のない利己的な人間や無気力な人間が増えている。　

　良い悪いの区別がつかない人間や、目立ちたがりたさを押さえ切れず、不良に走る自己中心な人間！　

　これの原因は、父親にあるのではないだろうか、子供に軽蔑されると、それを何とかしようと父親は甘くする。　

　すると、子供は付け上がる･･････このくり返しだ。　

　自由放任に育てようとするのは良いが、あまり自由に育てすぎると、常識や、ルールをまったく知らない子供が育ってしまう。　

　かといって、厳しい父は煙たがられる。昔は、厳しくても、尊敬されていたのに、なぜ今煙たがられるのか、はたして尊敬されはしないのか？それは、今までの行動により決まる。いままで、父親らしい行動をしていないのに、厳しくしても、それは間違いなく逆効果である。子供は、父の背中を見て育つというが、まさにそのとおりである。　

　今まで、父親らしい行動を続けてきた父親ならば、多少甘くても、尊敬されるものだ。　

　しかし、ここまで追求すると、怒りが、こんこん込み上げてくる、いまの子供ならばこう言うだろう。だから、親が悪いんだ、と････それは違う、最も悪いのは変るという意志の無い子供である。　

　変ろうとしなければ変らない、変ろうと努力すれば変れる。　

　いまの親も親だが、変ろうとしない、子も子である。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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