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私とは何者だろう |
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中2 |
いったい「私」とは何ものであろう。このことは人間にとって、もっとも根本的な「ふしぎ」のようである。現在のように個人主義が進んできて、その生き |
方をある程度肯定するものにとっては、個人にふさわしい物語をもつ、あるいはつくり出す必要があると思われる。このようにして自分の人生を生きるとき |
、死ぬときにあたって、自分の生涯そのものが世界のなかで他にはない唯一の「物語」であったこと、「私」という存在のふしぎがひとつの物語のなかに収 |
められていることに気づくだろう。 |
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夢中になっている時には気づかないけれども、ふと、自分がここに存在していることがとても不思議に思えてくる。私は、別に今の私自身に望んで生まれ |
てきたわけではない。それなのに、一人の人として今ここにいる。ひとつの物語の主人公としてここにいる。たぶん私が生きていく人生は、私だけしか経験 |
したことのないものになるのだろう。しかし、人は違う人の、例えばアーティストなどの有名な人の人生に憧れ、その人生と自分の人生を重ね合わせていこ |
うとする。例えば○○のように生きたいとかだ。そんなことは無理なのに、なぜ人間は自分を信じて誰も知らない「未知」へと踏み出さないのだろう。 |
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