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大切なあいさつ
アジサイの広場
有貴いおし小5


 あいさつは見知らぬものどうしが出会う時は言うまでもなく、すでに知り合っているものどうしでも出会いがある程度の離別の後で起こった場合
には、一般にあいさつ行動が見られる。僕も朝に学校に行った時に友達などにあいさつをする。また未知の者どうしの出会いでは、相手の素性がわ
からぬことからくる不安と警戒の念が、特にあいさつ行動を要求するのである。そこであいさつを行う事によって、何よりもまず、相手に対して敵
意、害意のないことを示し、同時に不安からくるあいての攻撃本能の発動を抑える。つまり相手をなだめ、安心させるのである。例えばとても怖そ
うな人が歩いてきたとしよう。そこでその人がやさしい声で「こんにちわ」と言ったらどんなにほっとするだろう。それと同じだ。僕は、父さんの
ゴルフ場に行くのに着いて行った事がある。その時にゴルフ場の働いているウエイトレスさんに「おはようございます」と言われた。その言葉一つ
で落ち着いて、その人と仲良くなった。これもあいさつの効果だろうか?そのうえ毎日一緒に暮らしている家族の場合でも、また同じ学校や職場に
通うものどうしでも、一夜明けた朝の出会いの時には必ずあいさつをする。社会生活を営む人にとって、別れて時を過ごすということは私達が思っ
ている以上に、他者に対する言い知れぬ不安をつのらせるものらしい。
 


 これは愛しい人の場合は、なおさらだろう。
 


 確かに誰かと一緒にいる時は、その人の気持ちの変化についていきやすいし、同じ状況の下にいるわけだから、自分と相手との相互関係もわかっ
ている。所がいったん離れてしまうと、その間は、二人別々の経験をする事になるため、気持ちのズレや考え方の食い違いが生じてしまう可能性が
ある。だからこそ再び合ったとき、両者の気持ちや関係が、別れる前と同じで変わっていない事を確認したいのである。僕の友達にとても早口な宇
都宮信悟というのがいる。その友達はいつも早口だから言っていることが分かりにくい。だが一緒にいて今さっきあった事などをしゃべっていると
なんとなく言っている事が伝わってくる。これは人の気持ちについていきやすいということと同じだ。前に学校で「嵐の夜に」
 


 という題名の話を学んだ事がある。その話は
 


 ある嵐の夜に暗い小屋の中でヤギと狼が出会って相手をヤギや狼とは知らずに色々話をして、心の行き違いから明日またこの小屋で会う事になっ
てしまったという話だ。この話は気持ちのズレヤ考え方の食い違いが生じるということだと思う。
 


 人間でも動物でも、短い別れの後の出会いの際のあいさつと、長い別離の後に起こった再開時のあいさつとではその入念さ、強さが異なる。僕の
友達もいつもは「ばいばい」といっていたのにいざお父さんの転勤でどこかに行く時には紙ふぶきを飛ばして「お別れ会
 


 」をした。
 


 このように見てくると、私達にとって互いに分かれているということが、どれほど不安で心配なものかが、良く理解できると思う。
 


 いつも何気なく交わしているあいさつ。あいさつは思った以上に重要で人と人を結びつけるものかが分かった。僕は「親しき中にも礼儀あり」は
とても良い事だと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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