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清書:一番になったこと
オナガの広場
クリリンあかの小6


   一番になったこと
 


 わたしは今年の運動会で初めて一等になった。一等なんて絶対取れないと思っていたのに全力疾走したからなれてすごくうれしかった。でも一等
は孤独なものだと分かった。なぜなら、前に誰もいないからだ。三等しかとったことのないわたしは人を追いかけて走るのが徒競走だと思っていた
から,思わずびっくりしてしまった。でも、前に誰もいないとゴールテープを独占できる。それに写真にもドアップで写る。それが一等の特権だ。
 


 そもそも、何で一等が取れたかというとくじ運が良かったからだ。また、五十メートル走より中距離の百メートル走の方がぜんぜんタイムがいい
こともある。練習の走りでも、余裕で二等だった。これはいける!自分でも確信した。ただそのときのみで日がたつにつれ一等になれることは九分
九厘ないと思えてきた。だからせめて二等くらいは取ろうと思っていた。
 


 ―そして本番―
 


 徒競走が自分たちの中で最初の種目となると、この結果によって他の競技への熱意も変わってくる。はじめから三番目なんと早い順番なのだろう
と思った。コースはわたしの好きな五コース。得意のクラウチングスタートもひざがガクガクしてどうにもならない。ピストルの音とともに鉄砲玉
のように飛び出した。コーナーを回り最後の直線。いつも飛び出してくる友達がいない。不安になってきた。しかしゴールは目の前。そのまま突き
進んだ。そしてゴールテープまであと少し。ゴール!!!初めての一等。心が弾むような気持ちだった。
 


 このときの体験は一生忘れられないものとなった。そして、一等になるというのはなんと気持ちのいいことなのだろうと思った。
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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