生物界の中で |
アジサイ | の | 滝 | の広場 |
達樹 | / | らつ | 中3 |
ヒトという種を特徴づけてみると、優れた学習能力がほぼ一生にわたって維 |
持される。ということが第一に挙げられる。またクジラは、水中生活に便利な |
ように体型が変化している。しかしクジラのような大型哺乳類は限られた環境 |
でしか住むことができない。しかも大型哺乳類は、生まれつきの行動の仕組み |
が比較的多く、学習能力が少ない。 |
しかしサルの仲間やヒトは、そういった身体上の特徴を持っていないし生ま |
れつき持っている能力が少ないために、経験に基づいて下界についての知識を |
身に付けることが、固体の生存にとっても、また種の維持にとっても重要であ |
る。つまり、サルやヒトはもともと学習する種である。 |
しかし、ここでいう学習や知識という言葉は日常用語と意味が一致していな |
い。学習というのは、学校などでする学習という意味だけでなく、さまざまな |
経験に基づいての知識を獲得することとほぼ同義である。また知識というのは |
、個別的な事実についての知識や、判断・実行の手続きについての知識ばかり |
ではなく、下界の事物、自分自身、およびその関係についてのある程度体系だ |
った情報も含んでいる。 |
プロのサッカー選手の約9割は高校や大学からなっている。ユースからの選手 |
はほとんどいない。なぜかというと、ユースに入っているヒトは、入る時に努 |
力していても、入ってからではユースに入ることができた安心感や、満足感が |
あるために努力が半減し、学習能力も半減してしまう。しかし、高校・大学から |
きたヒトは、プロになろうという意気込みが努力を倍増し、その影響で学習能 |
力も倍増する。しかも、学校での練習でできなかったことでも、努力があるの |
で家などで練習できる。 |
『始めることも大切だが、やり遂げることの方がもっと大切である』という |
言葉があるが、この言葉のように、なにに関しても最後まで努力し、やり遂げ |
ることが一番良いのではないだろうか。 |