一夜漬けは良いか悪いか |
アジサイ | の | 空 | の広場 |
○○○○ | / | あう | 大2 |
関門トンネルにおいて、コンクリートの破片が崩落して、その際トンネル内 |
を通過していた新幹線に直撃するという事件は記憶に新しい。その後、山陽新 |
幹線のいたるとこるに欠陥があることが判明しており、その原因の一つに、高 |
度経済成長期における、短期間で行われた工事にあるという指摘がある。建築 |
に限らず、付け焼刃のようなことは、たとえ結果が出たとしても、余りよく思 |
われない傾向にある。 |
このように一夜漬けというと、「付け焼刃」「問題の先送り」と言うように |
悪いイメージが先行していて、こつこつと確実に物事を処理するほうが、よい |
イメージを持たれている。だが、物事を処理するにあたって、長い時間をかけ |
なくてはいけないというわけではないようである。例えば、秀吉の美濃におけ |
る一夜城の建築は、まさに「一夜」で行われたものであるが、歴史上、悪いイ |
メージは持たれていない。戦争においても同じことが言える。概ね戦争は、長 |
期戦に陥ると、失敗に終わる傾向がある。ベトナム戦争や太平洋戦争がその典 |
型的な例と言える。 |
では、一夜漬けは悪いものなのであろうか。確かに、確実に物事を進めてい |
くことは、鉄則である。しかし、スピードがネックとなっている現代において |
、長い時間をかけて、こつこつと物事を処理することは許されなくなっている |
。したがって、一つ一つの仕事において、何が求められているのかをよく見極 |
めることが重要になるであろう。 |