噴水 |
ウグイス | の | 村 | の広場 |
でこはげ | / | かな | 小6 |
噴水は飲むことの出来ない水である。浴びることの出来ない水である。しか |
も、その水は、ただそこを循環しているだけであるから、なにものおも潤さな |
い。いってみればなんの役にも立たない者なのだ。そして、それがいい。都市 |
住民は全てが役に立つという環境に慣らされているから目の前に突如としてな |
んのやくにもたたない物が出現するとそれだけで文化的衝撃を受け深く困惑す |
る。噴水は役に立たないところに意味がある。噴水はただ水を噴き上げていれ |
ば言いのである |
何のやくにもたたない物とはたくさんある。役に立つ物を探す方が難しい。 |
しかし役にたつものといっても、服と食べ物と水くらいであり、原始人になっ |
てしまう。そういう風にならないためにも人類は役に立たない物を作ってるの |
だ。 |
文化が発達すると役に立たない物がたくさん出てくる。最新のファッション |
などがそうである。あれは生きるために必要な物ではないが、文明社会では、 |
こういう役に立たないように見える分野ほど活発である。 |
自宅で飼ってる生き物を見て欲しい。ハムスターや、カブトムシ、カメなど |
、決して飼っていて得する物でもないし、ただ餌を食べて糞をするだけで特に |
何かの役に立つというものではない。しかしこの役に立たないことというのが |
文化の本質的な一面である。 |
調味料などもそうである。あれは、料理の味をよくしたり香りをつけたりす |
る物であるが、お腹がいっぱいになる点では、まずい料理もうまい料理も一緒 |
である。しかし美味しい方が食欲が沸いてくるので、味付けをするのである。 |
役に立たない物というのは、いらない物だけど、人類が向上するためには必 |
要だなと思った。 |