「私達のスタッフに」を読んで |
アジサイ | の | 空 | の広場 |
○○○○ | / | あう | 大2 |
欧米の教育においては日本の教育と異なり、責任感やリーダーシップを身に |
つけるシステムが確立されていない。そのため帰国子女の多くは全体的に仕事 |
を把握する能力に欠けていることが多い。中小企業のオーナーが自分の子供を |
一流大学に進学させても経営能力に欠けていたと言う話はよくある。中小企業 |
のトップに必要なものはリーダーシップであり、それを身に付けるためには、 |
学生時代に学校行事に何らかの形で参加するべきである。 |
神奈川県警を発火点に警察官の組織ぐるみの不祥事がイモづる式に発覚して |
いる。その不祥事の中の一つである警ら隊の新入隊員に対する暴行は、よく問 |
題になる学校の体育部の後輩に対するいっき飲みの強要、暴行などの不祥事に |
似ている。この類の不祥事は、他の組織においてもしばしばみられる。金融界 |
における不良債権に関する不祥事はその典型例といえる。このようなことをか |
んがえると、学校でのクラブ活動で培った人間関係、チームワークの能力が裏 |
目に出てしまったといえるとおもう。 |
企業の採用において、学生時代において、どのようなクラブ活動をやってい |
たかという質問は面接においてしばしばとりあげられ、体育部出身の学生の方 |
が、そうでない学生より就職では有利という神話はいまだに健在であるようだ |
。事実、経済が成長段階にあるときは、結束力の強さが日本企業の強みの一つ |
であった。一人一人の意見がまとまらなければあれだけの偉業は成し遂げられ |
なかったかもしれない。しかし現在の経済状態は違う。テレビ、自動車、エア |
コンなどの日本が得意としていた製品はほとんどの消費者に行き渡り、がむし |
ゃらにものを生産すれば良い時代ではない。このような時代には個性的なアイ |
ディアが必要になってくる。 |
では、組織の一員としての能力を磨けるクラブ活動の良さを維持し、個性を |
つぶさないようにするためにはどうするべきであろうか。そのためにはクラブ |
をたとえば定期的に配置換えをするべきであろう。クラブの中の組織が固定的 |
だとお互いを知り尽くせると言うメリットもあるかも知れないが、今の不祥事 |
のようなゆがんだ倫理を生み出す可能性もある。したがって、組織構成を流動 |
化し組織がよどまないようようにすれば組織の一員としての資質を磨けると同 |
時に様々な人・組織と接触することによって自分を磨くこともできるであろう |
。 |
たしかに、人と人との関係をドライにしなかったと言う点では学校のクラブ |
活動は意義があったといえる。また結束力の強さは今後も日本企業の強さにな |
るだろう。しかし製品においてもデザイン性などが要求され、また金融界にお |
いても規制が緩和される今日、個性的な力を発揮できる人材が要求される。し |
たがって現在に対応できるような組織に学校のクラブも編成しなおす必要があ |
るだろう。 |