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「巨人の星」の父、星一徹
アジサイの広場
小山くさ中1
 父とは子供に文化を伝える者である。伝えるとはある意味では価値観を押し
つけることである。上下の関係があり、権威を持っていて初めてそれができる
。ところが、その父が父でなくなっている。家族を統合し、理念を掲げ、文化
を伝え、社会のルールを教えるという父の役割が消えかけている。その結果、
家族はバラバラになり、善悪の感覚のない人間が成長し、全体的視点のない利
己的な人間や無気力な人間が増えている。
 
 私の父親はどちらかと言ったら厳しい方に入るだろう。だから私は精神力が
あり、不登校などこれからもないと言えるのだろう。これは子供に文化を伝え
、社会のルールを教えるという父が本当の父の役割を果たしているからだろう
。しかし、今日の父とは父が父の役割を果たしていないらしい。私には父の役
割を果たしていない「友達のような父親」というのはあまりピンとこない。が
、やはり家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝える父親というのが必要なのだ
ろう。
 
 私の母の祖父母が飼っていた犬は私を見ると散歩に連れていってもらいたい
らしく、絶え間なく吠えている。また、自分が行きたい所、止まりたい所など
、強引に押し私に逆らおうとする。これをわがまま犬と言うのだろうか。(祖
父母の育て方はあまり良く分からないが、私自身はあまりにかわいかったので
つい甘やかしたりしていただろう。ちなみに、どういう犬がわがまま犬なのだ
ろうか)犬にしても、人間にしても父親の役割とは大きいものだということが
良く分かった。ゴールデンレトリバーやシェパードなどのいわゆる盲導犬、警
察犬と呼ばれている犬はご主人がよいのだろう。
 
 漫画「巨人の星」の父親、星一徹は子供の星飛雄馬にとても厳しく接してい
たらしい。父、一徹はわざと飛雄馬とは別のチームの監督になり、息子、飛雄
馬打倒の作戦を練ったというほどのありさまだ。これほどの厳しく文化を伝え
、社会のルールを教えた父親があったからこそ、漫画の題名通り精神力があり
、立派な「巨人の星」になったのだろう。
 
 確かに、「友達のような父親」というのも上下の関係などなく、自由性があ
り「自由な意志」を持つということも大切だろう。しかし、「かわいい子には
旅をさせよ」という言葉があるように、父親とは子供が本当にかわいければ、
社会のルールなどを教えるために厳しく、父としての役割を果たすものである
。家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝える父親というのが大切だ。