ログイン ログアウト 登録
 塾の時代のあとの独学の時代のあとに来るもの(4)考える国語を楽しむ勉強 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2159番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/25
塾の時代のあとの独学の時代のあとに来るもの(4)考える国語を楽しむ勉強 as/2159.html
森川林 2014/06/21 05:13 


 国語力のある子は、高校生の後半から大学生にかけて、哲学をはじめとする難解な学問に強い関心を持つ傾向があるようです。哲学に限らず、物理学でも、経済学でもいいのですが、要するに難解なものに魅力を感じるのです。
 小中学生の段階では、まだそのような難しい学問に取り組む動機を持つ子供はいませんが、作文の勉強というものは、その子らしい、創造性、思考力、表現力を発揮できるという点で、国語の勉強を発展させるひとつの方向になると思います。
 算数数学の成績がよくても、算数的数学的に考えることが得意でない子がいるように、国語の成績がよくても作文を書くのは得意でないという子がいます。
 これからの学力でどちらが大事かといえば、ただ算数数学が得意な子よりも、算数数学の難しい問題を考えるのが好きな子の方です。
 同様に、国語力に関しても、これから大事になるのは、国語の成績がよい子よりも、自分らしい作文を書くのが好きな子になってきます。
 言葉の森では、この創造性のある考える作文を評価するために、今後、作文オリンピックのような形の学習も考えていきたいと思っています。
 現在の小学校高学年から高校生にかけての作文、特に感想文の課題は、ヒントなしに生徒本人が書くのであれば、ほとんどの子がまともには書けないと思います。ところが、中にはそういう難しい課題を自分なりに考えて書こうとする子が、ごく少数いるのです。そういう子供たちが、将来の作文オリンピックの候補者です。
 そういう国語的に難しいことを考えるのが好きな子が、小中学生時代に身につけた考える作文力をもとに、高校生の後半から大学生にかけて学問コースで勉強を発展させていく仕組みを考えています。

 では、考える国語という勉強を家庭で進めるためには、どのようなことができるでしょうか。
 作文の勉強というのは、家庭ではなかなか取り組みにくいものです。1200字程度の文章を書くにも、1時間から2時間はかかります。そういう勉強を定期的に家庭で行うことは無理があるので、家庭でできる創造性のための勉強としておすすめしたいのが、親子の考える対話です。
 この対話は、ただたくさん喋ればいいのではなく、親子で考えながらそれぞれができるだけオリジナルに話をしていくということが大事です。
 同じ対話でも、中身のあまりないお喋りは、かえって思考力を低下させます。それは、読書でも、易しい本ばかり読んでいると読解力が低下するのと同じです。
 創造的で考える対話を親子でするためには、親自身が、物事を自分なりに考えて、自分なりに表現することが好きでなければなりません。大事なのは、知識が豊富であるかどうかということではなく、自分らしく考えることが好きであるかどうかということです。知っている知識を披露するだけの話は、むしろ中身のない話に入ります。
 この「答えのない世界を楽しむ」というのが、これからの創造的な学力の中心となるものです。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 

コメント欄

コメントフォーム
塾の時代のあとの独学の時代のあとに来るもの(4)考える国語を楽しむ勉強 森川林 20140621 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
にぬねの (スパム投稿を防ぐために五十音表の「にぬねの」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習