家庭学習の基本は、(1)毎日(2)同じ教材で(3)同じ時間に(4)同じようにやることです。
特に、小学校低学年では、こういう毎日同じことを同じようにやることが大事です。なぜかというと、同じことをやるのであれば、親がいちいち指図をしなくても自分でやれるようになるからです。
また、これが最も能率よく実力をつけ自主性を育てるやり方なのです。
こういうやり方の反対が、学校や塾の宿題を家庭学習の中心としたり、通信教材を家庭学習の中心としたりしてしまうやり方です。
なぜ、これらがよくないかというと、同じ教材でなかったり、同じやり方でなかったりするので、親が言わないと始められなくなることが多いからです。
では、どういう家庭学習をしたらいいかというと、国語は長文の音読と読書です。算数数学は1冊の問題集をできないところがなくなるまで繰り返すことです。英語は教科書の音読と暗唱です。
ところで、国語の音読と読書は、国語力をつける基本ですが、これらの勉強の欠点はチェックが難しいことです。
寺子屋オンエアでは、毎日の音読を担当の先生にビデオメッセージで送ってもらっているのでチェックができますが、家庭ではこのやり方はなかなかできません。
よくあるのが、お母さんが、「音読、ちゃんとした」と聞くと、子供が、「うん」とか「はい」とか言って、それでおしまいになってしまうことです。実際にその場で聞くのでなければ、音読を毎日確実にさせることが難しいのです。
そこで、音読とは別の自習としておすすめするのが暗唱です。
暗唱は、普通に毎日10分やれば、誰でも1ヶ月で約900字の文章を暗唱できるようになりますが、週に数回やっているだけでは充分にできるようにはなりません。やればできるが、やらなければできないという差がはっきりしているのです。(小学2年生までは、毎日やっていなくてもすぐに暗唱できることも多いのですが、学年が上がるにつれて、やらなければできないということがはっきりしてきます。)
家庭学習で音読を徹底させる最もよい方法は、朝ご飯の前などに、実際にお母さんの前で音読をさせることです。(ただし、音読のあとに、読み方の注意などは決してせずに、読んだこと自体を褒めてあげることが大切です。)
このその場での毎日の音読チェックが難しい場合は、週に1回、毎日の暗唱をチェックすることです。
暗唱のチェックなどと言うと、子供に負担があるような気がするかもしれませんが、暗唱という勉強法は実は楽しいものなのです。それは、最初はできなかったことが、やっているうちにできるようになり、それを続けて熟達できるという達成感があるからです。
この暗唱の長文集を、現在言葉の森で全面的に作り直しているところです。
これは、来年の1月から、言葉の森の生徒以外の誰でも利用できるようなオープンな形で提供していく予定です。