ログイン ログアウト 登録
 答えのない勉強としての読書――子供の読書生活をどう発展させるか(その4) Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3324番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
答えのない勉強としての読書――子供の読書生活をどう発展させるか(その4) as/3324.html
森川林 2018/05/29 06:25 

 読書を進めるための第四の読み方が、難しい本を読むことです。これが、「難読」です。
 そして、読書の最終的な目標は、この難しい本を読むことにあると言ってもいいのです。

 本格的に難しい読書のできる時期は、18歳から20代の前半にかけてです。
 高校3年生から大学生の辺りの年齢で、古今の古典と呼ばれるような評価の確定した本を読むのです。
 例えば、学校の教科書の歴史や倫理社会などの勉強で取り上げられたような、多くの人が名前だけは知っているという本を読んでいくのです。
 この難しい本を読む力が、創造力の重要な源泉になります。

 小中学生の間でも、この難しい本を読む力の基礎をつけていく必要があります。
 それが、説明文の読書です。

 最近は、自然科学の分野で、小学生の子供たちが楽しく読めるようなふりがな付きの本が何冊も出るようになりました。
 こういう本を、小学校の低学年から読めるようにしていくことが大切です。

 しかし、それは、その子の個性に応じてですから、毎日の多読や復読とぶつからない形で、少し難しい説明文の本を読む習慣を作っていく必要があります。

 言葉の森では、読書が苦手だという子に対しては、「毎日10ページでいい」、「かいけつゾロリのような面白い本でいい」ということをよく言っています。
 しかし、それはそれでいいのですが、そこがまるで読書のゴールであるかのように、いつまでもゾロリを毎日10ページ読んでおしまいにしている子もいます。

 決して性急に行う必要はありませんが、読書は、それぞれの子供の個性と読書力に合わせて、より高度な読書に進めていく必要があります。
 それを子供の実態に即して判断できるのは、やはり身近に子供に接しているお母さんだけなのです。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 

コメント欄

森川林 2018年5月29日 6時35分  
 読書の最終的な目標は、難しい本を読むことにあります。
 易しい本を10冊読むよりも、難しい本を1冊読む方が、ずっとその人の知的な財産になります。
 しかし、小中学生の子供たちに、ストレートに難しい本を読ませようとすれば、すぐに読書嫌いになります。
 だから、小学生の間は特に、面白い本が読書選びの基本になるのです。
 しかし、そこに少しずつ説明文の読書を取り入れていく必要があります。
 幸い、最近そういう楽しく読める説明文の本が少しずつ増えてきました。
 毎読、多読、復読と並行して、難読を進めていくのが、読書の進め方の基本になります。
(毎読は毎日読むという意味、難読は難しい本を読むという意味の造語です。)


nane 2018年5月29日 6時53分  
 どういう本がいい本かというと、幼児や小学生の場合は、
「理科好きな子に育つ ふしぎのお話365」 http://amzn.asia/5GDP4As
「しぜんとかがくのはっけん! 366」 http://amzn.asia/94aXQUs
などが最近出た本で、楽しく読める説明文の本になると思います。
 ふりがな付きなので、小1からでも読めます。
 中高生の場合は、ちくま少年図書館の100冊のシリーズを中古で買うのがおすすめです。図書館にも全巻あるはずです。
「君たちの生きる社会」 http://amzn.asia/hE3I0FS
「まるごと好きです」 http://amzn.asia/fNDTqae
 大学生は、ヘーゲルの「精神現象学」がいちばん難しい本になると思います。
「精神の現象学」 http://amzn.asia/bmLRJ30
「ヘーゲル精神現象学の生成と構造」 http://amzn.asia/fQJCpRP
 日本の古典の中にも、まだ埋もれている良書が多数あると思います。


コメントフォーム
答えのない勉強としての読書――子供の読書生活をどう発展させるか(その4) 森川林 20180529 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
すせそた (スパム投稿を防ぐために五十音表の「すせそた」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習