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作文検定の企画――作文力の水準がわかり努力の方向がわかる客観的な検定試験 as/4240.html
森川林 2021/04/16 16:56 

 世間には、文章検定とか文章力検定とかいうものがありますが、あまりあてになりません。
 それは、評価の基準に客観的なものがないからです。
 試みに、ある一つの作文を日をおいて採点するとしたら、採点者が同じ人であっても異なる点数が出るはずです。

 言葉の森の作文検定は違います。
 そもそも言葉の森が作文指導を始めたのは、作文教育というものを客観的な基礎の上に作り上げたいという動機があったからです。
 言葉の森が考えた作文の評価は、項目指導と呼ばれるものです。
 これは、小学生では、「たとえを入れる」「会話を入れる」「書き出しと結びを工夫する」などという項目で、中学生高校生になると、「複数の理由を考える」「原因と対策を考える」「社会的な実例を入れる」などという項目になります。

 しかし、項目指導だけでは、作文力のある生徒は大体いつでも満点を取れるようになってしまいます。
 そこで考えたのが、自動採点ソフトで、その作文に使われている語彙を分析することでした。
 その自動採点ソフト「森リン」は、それなりに人間の直感的な評価と高い相関を持っていたので、2013年に特許を取得しました。

 今回企画する作文検定は、項目評価とこの語彙力評価を組み合わせたものです。
 そのためには、作文はテキスト入力していただく形になります。
 小学校低学年の生徒の場合は、生徒が手書きで書いたものを保護者がテキスト化し、高学年や中高生の生徒の場合は、自分がテキスト化するか、最初からパソコン入力で書いていただくようになります。

 現在、中学入試から大学入試まで行われている作文試験のほとんどは、誤字があったらマイナス何点というように、鉛筆と消しゴムだけで手書きで書くことを前提にしています。
 しかし、これは時代遅れの試験であって、近い将来の試験は辞書持ち込み可になるでしょうし、更に将来は直接パソコンで入力する試験になるでしょう。

 作文力の本質は、作文を通して考える力であって、誤字があるかどうかとか、字がていねいかどうかとかいうことは、作文力の本質からはずれた二義的なことなのです。
 もちろん、誤字がないとか、字が上手だということは高く評価されていいことですが、実は、作文の上手さと字の上手さは全く相関がありません。どちらかと言えば、逆の相関を感じるぐらいです(笑)。

 今、文章力検定などと称して行われている試験が、そこまで視野に入れた試験になっているとは思えません。
 採点者の主観がかなり入った、昔ながらのおおまかな試験になっているはずです。
 だから、試験の結果を受けても、それからどうしたらしいかということはわかりません。

 子供の作文力を正しく評価し、その作文力を伸ばすためには、言葉の森の作文検定を基準にするといいのです。
 その作文検定を近いうちに行えるように現在企画中です。
 初回は、無料の作文検定にする予定です。
 対象学年は小1から高3までですが、保護者の方も希望の学年で試験を受けることができるようにします。
 今後のお知らせをお待ちください。

▼動画
https://youtu.be/WzZXx8pqN_A



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