ログイン ログアウト 登録
 オンライン教育の二つの形態と、それを超える新しいオンライン5人クラスの教育(6) Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4248番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
オンライン教育の二つの形態と、それを超える新しいオンライン5人クラスの教育(6) as/4248.html
森川林 2021/04/27 22:21 

 オンライン教育の二つの形態ということで、動画配信型の教育、双方向型の教育の二つと比較する形で、言葉の森のオンライン5人クラスの教育を述べてきました。

 1クラスの人数が5人以内か、あるいは10人以上かということは、授業の形に大きな違いを与えます。
 5人以内のクラスでは、全員の発表、対話、自主学習、個別指導を組み合わせた指導が常にできます。
 しかし、10人以上のクラスでは、生徒集団と先生との単純な双方向の授業しかできません。
 双方向とは言っても、ほとんどは先生から一方向の授業を聞く形になるのです。

 そういう単純な双方向授業で出てくる評価は、先生が面白くわかりやすい授業をするかどうかです。
 すると、その行き着く先は、動画配信の授業になります。
 最も面白く、最もわかりやすい一人の先生が行う授業を動画にして、みんなで見ればいいという形になるのです。

 それは、ある意味で能率のよい、しかも低コストの教育です。
 しかし、その中で、子供たちが発表をしたり、創造をしたり、対話をしたり、交流をしたりということはなくなります。

 教育の両輪とは、ひとつは知識を吸収することであり、もうひとつは吸収した知識をもとに創造をし発表をし対話をすることです。
 リアル教育であっても、オンライン教育であっても、吸収と創造を両立させるのは5人程度の少人数のクラスになるのです。

 しかし、リアル教育で、同レベルの生徒を5人程度集める仕組みを作ることは至難のわざです。
 交通の便の悪いところや、人口密度の低い地方では、ほとんど不可能ということもあるでしょう。
 オンラインの教育でなければ、吸収と創造を両立させるような極少人数のクラスを作ることはできないのです。


 さて、オンライン教育と呼ばれるものの中には、オンラインの個別指導というものもあります。
 これは、動画配信のオンライン教育とも、双方向のオンライン教育ともまた違ったものです。

 古くは、skypeを使った、1対1の英会話の授業などがそうでした。
 家庭教師がオンラインで指導を始める場合も、個別オンライン教育の中に入ります。
 言葉の森の電話個別指導も、この個別オンライン教育になります。

 オンラインの個別指導の利点は、教える側としては、複雑な仕組みが必要なく、教える内容さえあれば誰でも用意に教えることができることです。。
 教わる側の利点としては、1対1で教わるためにさぼるわけにはいかず、勉強の時間が確保されることです。

 オンラインの個別指導の欠点は、1対1又は、1対2~3で教えるために、受講料が高額になることです。
 また、先生による生徒への教えすぎという弊害もあります。
 子供たちの勉強が身につくのは、自分で勉強しているときですから、先生に教えてもらう時間が長くなるほど密度の薄い勉強になるのです。

 しかし、オンラインの個別指導の最も大きい弱点は、生徒どうしの対話や交流や協力や競争という関わり合いがほとんど作れないことです。
 はたから見ると、生徒どうしの交流がなく、先生に個別に教えてもらう方が密度が濃くなるように見えますが、それは短い期間の間だけです。
 1対1の指導が長期間にわたると、慣れが生じ、生徒の意欲が低下することが多くなるのです。

 だから、やはりオンライン教育のよさを生かせるのは、5人程度の極少人数で、クラス指導と個別指導を両立させた授業を行っていくことなのです。
(完)

▼動画
https://youtu.be/sFIdBn1a6UE



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
オンライン教育(0) 

コメント欄

森川林 2021年4月27日 22時31分  
 個別指導の長所は、生徒がさぼるわけにはいかないことです。
 逆に短所は、意外にも、先生が教えすぎることによって密度の薄い勉強になってしまうことです。
 そして、個別指導が長期間にわたると、生徒の意欲が低下してくることがあります。
 子供は、友達との競争や協力や対話の中で、自然に成長していくのですが、個別指導にはそういう友達との交流の機会がありません。
 大人数の授業の弱点と、1対1の個別指導の弱点とをともに克服する方法が、5人程度のオンラインクラスの授業なのです。


コメントフォーム
オンライン教育の二つの形態と、それを超える新しいオンライン5人クラスの教育(6) 森川林 20210427 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
すせそた (スパム投稿を防ぐために五十音表の「すせそた」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
オンライン教育(0) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習