ログイン ログアウト 登録
 子供の頭をよくするのは、塾や学校ではなく、家庭での読書と対話 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4614番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/18
子供の頭をよくするのは、塾や学校ではなく、家庭での読書と対話 as/4614.html
森川林 2023/01/13 09:02 


●動画https://youtu.be/OWnQb8OB2_I

 言葉の森のオンラインクラスでは、どのクラスも毎週子供たちの読書紹介を行っています。
 全員の読書紹介なので、どうしても10分から15分はかかります。
 その分、学習時間が短くなりますが、学習の時間と同じように価値ある時間なので、これからも続けていく予定です。

 その読書紹介で、子供たちの今後の学力の見通しがつきます。
 自分の好きな本を読むのが基本なので、どういう本を読んでもいいのですが、その本が家庭の文化力を表しています。
 その文化力が、その後の子供たちの成長に最も関係してきます。

 いい塾に行って、宿題を毎日やっているから安心だという考えの人がいますが、子供たちが成長するのは、塾や学校ではなく、家庭での毎日の読書と対話です。

 読書について、時々気になるのは、小学校低学年でいつまでも絵本のような本ばかり読んでいる子です。
 絵本の内容はいいのです。
 感動する話や、心が明るくなる話が載っている本です。
 しかし、それが絵と単語のような短い言葉だけで書かれています。

 繰り返しますが、それはそれでいいのです。
 漫画でも、図鑑でも、子供が好きな本なら何でもいいのです。
 問題は、そういう本しか読んでいないように見えることなのです。

 一方、文章の多い本を読んでいる子でも、「○年生の名作」「○年生の伝記」のような指定された教科書のような本を読んでいる子は、読書の楽しさを感じる機会がなかなか生まれてきません。

 子供の読書の傾向は、親の読書力を反映しています。
 読書好きの親であれば、子供にとって面白くて価値ある本がどういうものかということが大体わかります。

 子供は、絵ばかりの軽い本や、怖さや下品さで気を引くようなレベルの低い本に手を出しがちです。
 何度も言いますが、それはそれでいいのです。
 しかし、そういう本ばかり読んでいるとしたら、親はそこに危機感を持たなければなりません。
 それが、家庭の文化です。

 小学校高学年や中学生、高校生では、また別の問題があります。

 第一は、読書量が少ないことですが、それはオンラインクラスに参加した最初のうちだけで、毎週の読書紹介の中で次第に改善されていきます。

 第二は、短編集が多いことです。
 長いひとまとまりの文章ではなく、すぐに読み切れるような文章がいくつも載っている本です。
 「○分間で○○」のような本がよく読まれていますが、読書力のある子は、そういう本は気軽に読めるが物足りないと思うはずです。

 第三は、殺人事件のような話で読み手を引き付ける物語の本です。
 何度も言いますが、そういう本も含めて、自分の好きなものは何でも読んでいいのです。
 しかし、何でも吸収できる貴重な時期に、そういうレベルの低い本を読んでいるのは、もったいないことです。

 読書は、自分の心の成長と思考の成長のために読むものです。
 そういう本のおおまかな基準は、やはり古典と言われているものになります。

 しっかりした内容の本や、古典の本を読むときに役に立つのが付箋読書という方法です。
 付箋読書のよいところは、数分の短い時間でも利用して分厚い本を読めることです。
 しかも、複数の本を並行して読めるので、自然に読書量が増えます。

 小学校低中学年では、まだ古典と言われるような本はありませんから、それをカバーするのが家庭での対話です。
 家庭で、お父さんやお母さんが、子供の心と頭を豊かにするような話を折に触れて話してあげるのです。

 この対話が、小学校高学年になってからの作文の中で生きてきます。
 そして、中学生以降の読書力や作文力の土台になります。

 対話は、ただ長くたくさん話せばいいというものではありません。
 逆に、ただ長いだけの話は、子供の聞く力や考える力を低下させます。
 簡潔に要点を絞って中身のある話を面白くしていく必要があります。
 そういう話のもとになるものは、親の読書生活です。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 小学校低学年(79) 対話(45) 

コメント欄

森川林 2023年1月13日 9時53分  
 読書と対話が、子供を成長させます。
 しかし、くだらない本ばかり読んでいると、かえって読書力が低下します。
 中身のない対話ばかりしていると、子供の聞く力はかえって低下します。
「子供の頭をよくするのは、塾や学校ではなく、家庭での読書と対話」
https://www.mori7.com/as/4614.html

コメントフォーム
子供の頭をよくするのは、塾や学校ではなく、家庭での読書と対話 森川林 20230113 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ひふへほ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ひふへほ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 小学校低学年(79) 対話(45) 
コメント1~10件
これからの学力 森川林
 書き忘れたけど、ひとりの先生が全教科、全学年を教えるという 12/9
記事 5233番
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年1月 森川林
2025年1月の教材のPDFがプリントできます。 http 12/17
森林プロジェクト掲示版
創造発表クラス 森川林
創造発表クラスとプログラミングクラスの今後  創造発表 12/12
森川林日記
Re: 読解検 森川林
> 問一 B 2.3行目の「むっつりと」という文章が問題文に 12/12
国語読解掲示板
読解検定小六  あかそよ
答えに納得できないので教えてください。 問一 B 2. 12/9
国語読解掲示板
Re: 標準新 あかそよ
ありがとうございます。 考えてみたけど、やっぱり難しいです 12/5
算数数学掲示板
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習