ログイン ログアウト 登録
 オンラインクラスの勉強の楽しさはお喋りの楽しさ――その楽しさをもとに家庭での自主学習をがんばる Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 4753番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
オンラインクラスの勉強の楽しさはお喋りの楽しさ――その楽しさをもとに家庭での自主学習をがんばる as/4753.html
森川林 2023/06/02 09:14 


●動画:https://youtu.be/NMLLr_R1juQ

 お喋りの楽しさなどと言うと、真面目なお母さんは、「そんな無駄な時間を」と思うかもしれませんが、そうではありません。
 このお喋りの時間が、勉強のエネルギーになっているのです。

 ただし、それは単なるお喋りではありません。
 ひとつは、読書紹介です。
 どのクラスでも、テスト期間中以外は、読んでいる本を互いに紹介します。

 この読書紹介によって、どの子も毎週、それなりに本を読むようになります。
 実は、読書は、勉強よりも頭をよくする効果が高いのです。

 わかりやすく言えば、読書は頭を良くするが、勉強は成績をよくする、という関係です。
 成績をよくする勉強の土台になっているのは読書力ですから、結局、時間はかかるように見えても、読書が成績をよくするのです。

 これは、これまで多くの子供たちを見てきたことによる実感です。
 小学校時代、本をよく読んでいた子は、中学生や高校生になり、勉強の自覚ができるような年齢になると、ぐんぐん成績を上げます。
 その反対に、小学校時代、勉強を中心にして、読書をあまりしなかった子は、小学校時代は確かに成績はいいのですが、中学、高校と学年が上がるに連れて成績が伸び悩んでいきます。

 この中学、高校の先に何があるかというと、大学生になり、社会人になれば、この差はもっと広がるということです。
 本を読む習慣を大学生や社会人になっても続けられる人は、ずっと成長していきます。
 本を読む習慣ができず、大学生や社会人になっても、YouTubeやSNSや身近な人の話からしか情報を取り入れられない人は、どんどん考え方が時代遅れになっていきます。

 大事なのは読書習慣なのです。

 これは、客観的な調査でも明らかになっています。
 以下は、川島隆太さんのデータをもとにした記事です。

▽参考記事
https://www.shingakukuukanmove.jp/2019/01/02/%E5%AF%9D%E3%82%8D-%E6%9C%AC%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%82%81-%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E5%8B%89%E5%BC%B7%E3%81%97%E3%82%8D/
====引用ここから====
次いで驚いたのが、読書習慣を全く持っていない生徒たちはそれだけで偏差値50を超えることが至難になるということ。
読書を1時間以上する子達と、全く読書習慣を持っていない生徒では、偏差値50を超える範囲が全く違います。
読書習慣がついている生徒は、多少睡眠時間が少なくても、多少学習時間が少なくても、偏差値50は超えやすい。
その一方で、読書習慣がない生徒はちょっと睡眠時間が少なかったり、ちょっと勉強時間が少なかったりしたら、偏差値50を超えることがかなり難しくなる。
====引用ここまで====

 小学校時代は特に、勉強よりも読書を優先しているぐらいでちょうどいいのです。
 中学生以降は、同じ読書でも、説明文意見文の読書にウェイトを置いていく必要があります。
 学年が上がれば上がるほど、難しい本をよむ力をつけておく必要があるのです。


 さて、オンラインクラスの授業では、この読書紹介のあと、それぞれの生徒の勉強が始まります。
 その勉強の中で、先生の個別のアドバイス等があります。
 そして、勉強の最後の時間に、一人一言の時間があります。

 この一言の時間は、1人わずか1、2分です。
 それぞれの生徒が、自由に自分なりのひとことを言います。

 慣れないうちは、誰でも、どうでもいいことしか言いません。
 「ねむい」とか、「おなかがすいた」とかいうあたりさわりのない一言です。
 そんな一言であっても、なかなか出てこない子もいます。

 しかし、一人一言の時間があることに慣れてくると、だんだんと誰もが個性的な一言を言うようになるのです。
 これがコミュニケーション力です。
 コミュニケーション力を育てるのは、練習量しかありません。
 毎週のわずか1、2分の一言を繰り返す中で、次第に自分らしい一言を簡潔にいえるようになるのです。

 こういう一人一言の時間を、傍で聞いているお母さんは、「勉強もしないで、お喋りばかりして」と思うかもしれません(笑)。
 しかし、このお喋りが次の勉強のエネルギーになっています。

 もし、これがお喋りもせずに、黙々と問題を解いたり、作文を書いたりする時間だけの授業だったとしたら、子供の意欲はだんだん低下していきます。
 勉強でも、遊びでも、意欲の有無が成果につながります。
 その意欲のもとになるので、友達どうしの楽しいお喋りや交流の時間なのです。

 そして、このお喋りは、互いの人間関係の蓄積にもつながります。
 お喋りを通して、面白いことを言う人、真面目なことを言う人、脱線するのが好きな人など、いろいろな個性が出てきます。

 勉強では個性は出てきません。
 答えが一つだから、点数がいいか悪いかの差しかありません。

 しかし、お喋りは、全員がそれぞれの個性を表せる場です。
 その中で、人間どうしのつながりを理解することが大事なのです。

 私は、将来、言葉の森のオンラインクラスに一緒に参加していた生徒どうしが、結婚することがあると思っています(笑)。
 そこまで行かなくても、卒業後も仲のいい友達としてつながりをもつことが多くなると思います。

 オンライン少人数クラスの特徴は、人数が5人以内なので、全員が全員に関われる時間があることです。
 人間どうしの関わりは、勉強だけを能率よく、ブロイラーのように詰め込むことよりも、ずっと貴重なことなのです。


 ちなみに、この発表と創造に特化したクラスが、創造発表クラスです。
 創造発表クラスは、毎週、全員が自分の好きな分野で研究したことを発表し、感想を言い合います。
 こういう勉強は、オンラインの5人以内のクラスでなければできません。

 私は、この創造発表クラスの勉強が、勉強の中で最もその子の心と頭の中に残るものだと思います。

 それで、この6月から、創造発表クラスの枠を増やしました。
 主な対象学年は、小3~中3ですが、小2以下でも高1以上でも参加できます。

 わかりやすい目標は、将来の東大推薦入試か、イグノーベル賞を目指すことです。
 というのは、半分冗談ですが、私は、創造発表クラスで独自の発表ができるような子は、将来、必ず何らかの分野で第一人者になると思っています。



コメント欄

コメントフォーム
オンラインクラスの勉強の楽しさはお喋りの楽しさ――その楽しさをもとに家庭での自主学習をがんばる 森川林 20230602 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
まみむめ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「まみむめ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
創造発表クラス(0) オンライン教育(0) 
コメント1~10件
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
子どもの文章力 森川林
今の受験は知識の詰め込みの勉強になっています。 考える問題 12/8
記事 5392番
作検研究。森リ 森川林
作文は、褒められても注意されても、そこに客観的な基準がなけれ 12/7
記事 5391番
「作文検定」「 森川林
 今は、AI社会の前夜。  昔は新聞やテレビが中心だった。 12/7
記事 5390番
AI時代に子ど 森川林
AI時代には、先生の役割は「教えること」ではなくなります。 12/6
記事 5389番
【合格速報】順 森川林
Rさん、合格おめでとう!! よくがんばりましたね。 受験 12/4
記事 5387番
森リン大賞9月 森川林
 従来の作文評価は、小学校低学年では「正しい表記ができている 11/9
記事 5382番
作文の学習で大 森川林
 「何でも自由に書いてごらん。いつでも褒めてあげるから」とい 11/7
記事 5381番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年12 森川林
 12月8日から、中根が休講してしまい、いろいろな連絡が遅れ 12/22
森の掲示板
3I/atla 森川林
日本にはかつて穏やかに何万年も続いた縄文文明があった。そのよ 12/12
森川林日記
Re: 11月 森川林
 これは、解き方の問題ではなく、読む力の問題です。  読解 12/5
国語読解掲示板
Re: ICレ 森川林
 ChatGPT、あまり文章うまくないなあ(笑)。  音声 12/5
森川林日記
ICレコーダと 森川林
AI時代に子どもが伸びる――全科学力クラスという新し 12/5
森川林日記
noteのペー 森川林
https://note.com/shine007 12/4
森川林日記
11月分 4  あういと
問題7と問題8が分かりません。 キーワードはわかるのですが 12/3
国語読解掲示板
Re: 森川林
 字がきれいだったのは、そのあとの日記の内容を見ると、弟が葛 11/30
国語読解掲示板
Re: 11月 森川林
 お返事遅れて失礼しました。  易しい国語問題は、「同じ言 11/30
国語読解掲示板
ともとも
小5の11月の読解検定のBの問題が誕生日だから字が綺麗だと思 11/28
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン