今、言葉の森では、森林プロジェクトの作文講師資格講座の参加者を募集しています。
これは、言葉の森の35年間の作文指導の実績に基づく作文指導ノウハウを伝える講座です。
内容は、4時間半のビデオと30ページのテキストと、その後の研究会など各種企画のフォローです。
言葉の森では、この講座で、日本の子供たちに作文教育の文化を広げていきたいと思っています。
作文教育の文化とは、子供たちの日常生活で作文が話題になり、家庭でも作文の話が家族の話題として取り上げられ、地域でも子供たちのプレゼン作文発表会などが企画されるという文化です。
そして、この作文教育を中心として、そのほかの様々な教育実践が、家庭や地域を基盤として企画されるような将来のビジョンを考えています。
その教育実践のいくつかの例が、現在言葉の森で寺子屋オンラインの企画として行っている、思考発表クラブや自主学習クラスや自然寺子屋合宿などです。
大学や大学院などの高等教育では、教える先生の高度な専門性が必要になります。
それは、学ぶ生徒がそれぞれの専門分野を習得することを希望するようになるからです。
しかし、小学校や中学校の基礎教育では、子供たちの興味関心を育てる幅広い多様性が必要になります。
それは、このころの子供たちが、いろいろな可能性を経験したいと希望しているからです。
その幅広い多様性を提供するのは、専門の先生というよりも、家庭でその分野に興味関心を持ち、それを子供たちに伝えることに熱意を持つ普通の父親や母親です。
森林プロジェクトは、当面は作文教育という分野を中心に運営していますが、将来は、現在寺子屋オンラインで行っている多様な教育企画をできるようにしていく予定です。
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小中学生の成長の基盤は家庭です。
だから、どんなによい先生よりも、親がいちばんよい先生です。
ただし、親は誰でも親になるのは初めてなので、そこに教育のノウハウが必要になります。
ノウハウさえあれば、最も熱意を持つ人が最もよく子供たちを育てることができるのです。
シェアリングエコノミーというのは、まだ日本ではあまりなじみのない言葉ですが、要するに自分たちでできることは互いに協働してやろうということです。
子供たちの教育も、これからそういう流れになっていくと思います。
家庭と地域を基盤とした子育てをオンラインでつなげていきたいと思っています。
近くに森林プロジェクトの教室があれば、一緒に作文発表会を行ったり、暗唱大会を行ったり、楽しい企画を行うことができそうです。
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英語や数学の勉強は知的に理解する勉強ですから、数か月で成果が出ます。
夏休みなどに集中してやれば、一ヶ月で驚くほど力がつき、二学期からの成績が見違えるほど変わります。
しかし、国語だけはそういうわけには行きません。
国語の成績を上げるコツということで言えば、短時間ですぐにできるようにする方法はあることにはあります。
しかし、その生徒の本当の国語力をつけるというのは、きわめて長い時間がかかります。
例えば、夏休みに漢字の勉強をしっかりやったから二学期から漢字テストがいつも満点になったというようなことはあります。 しかし、夏休みに作文の勉強をしっかりやったから二学期から作文が急に上手になったということはまずありません。
作文力のような本当の国語力は、上達するのに時間がかかるのです。
そして、その上達させる方法は、国語の問題集を解くような勉強ではなく作文と感想文なのです。
特に力がつくのが、ある文章を読んでその文章に対する感想をまとめる感想文です。
国語の成績が今ひとつだから、塾にでも入れたいという人がよくいますが、国語の勉強で国語の実力がつくということはないと思います。
国語は国語的な勉強で力がつくのではなく、読んで考えて書くという作文感想文の勉強の中で初めて力がついてくるのです。
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国語が苦手というのは、英語が苦手だったり数学が苦手だったりするのとは性格が違います。
国語の力をつける○○トレーニングのような教材もありますが、何もしないよりはましという程度であって、それをやったから国語力がつくとは思えません。
国語力は、読んで考えて書くという過程で少しずつついていきます。
そして、その土台になるのが、小さいころか聞いたり話したりするという親子の対話なのです。
国語力が最もよく現れるのが作文です。
作文の勉強をしたからすぐに作文が上手になるということはありません。
作文は上達するまでに長い時間がかかります。
だから、「この上手な子の作文のように書いてごらん」というアドバイスは、子供の自信を失わせるだけの結果になります。
しかし、そういう指導をしている人も多いのです。
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