ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 428番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/16
勝つための勉強、力をつけるための勉強 as/428.html
森川林 2009/03/23 15:22 
 スポーツのような競技では、勝つための練習と力をつけるための練習は分かれています。
 勝つためには、自分の得意を表に出し、苦手を出さないようにすることが大事です。柔道などで、立ち技が得意で寝技が苦手なら、立ち技だけで攻めるようし、寝技に持ち込まれないようにするのが勝つための方法です。
 ところが、勝つための練習だけしていると、苦手はいつまでも苦手のままです。力をつけるためには、負けてもいいから苦手を克服する練習をしたり、新しい得意技を作ったりする練習が必要になります。

 スポーツと同じように、勉強でもつい勝つための勉強に眼を奪われてしまうことがあります。「時間切れになりそうだったら、何しろわからなくてもいいからマスを埋めてこい」というのは、試験に勝つための方法です。力をつけるための方法は正反対です。「わからない問題だったら、自分がわからなかったことをはっきりさせておくために曖昧な答えを書かない」というのが力をつけるための方法です。

 アメリカの製造業が衰退したのは、株主の利益を優先するあまり、短期間で業績を上げなければならなかったからです。勝つための経営をしていたのです。それに対して、日本の企業の多くは、短期の業績よりも長期の業績、つまり力をつけることを大切にしてきました。短い期間では、アメリカのやり方の方が合理的に見えました。しかし、長い目で見ると、力をつけるための経営をしてきた会社の方が業績も上がっていったのです。

 子供に勉強をさせるとき、今のような競争社会では、つい勝つことに目を奪われてしまいます。テストの点数が気になるというのは、意識が勝ち負けにしか行っていない証拠です。子供はそれでもやむをえません。しかし、大人は一歩上の立場にいて、勝つための勉強ではなく力をつけるための勉強を教える必要があります。テストが返ってきたら、点数を見るのではなく、どういう問題でどう答えたかを見るのです。

 またスポーツの話に戻りますが、ゲームのような練習は、ランニングやパスだけの練習よりも面白いものです。しかし、ゲームでは勝ち負けの勘はつかめますが、力はつきません。力がつくのは、やはりランニングやパスの単調な練習なのです。

 この類推で言うと、問題を解く勉強はゲーム的な勉強です。問題集でどんどん問題を解いていくと面白く勉強ができます。しかし、力がつくのは、問題を解いたあと、できなかった問題だけをできるようになるまで繰り返し解く練習です。
 数学の問題などで、できなかったところだけを何度も繰り返し解くというのは、子供にとっては苦痛で退屈です。それよりも、新しい問題集を解いた方が面白いというのは当然です。しかし、できなかったところを反復して練習し、1冊の問題集で百パーセントできるようにすることが力をつける勉強になるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 

記事 427番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/16
頭をよくするもの悪くするもの(その4) as/427.html
森川林 2009/03/22 05:20 
 頭をよくするというのは、思考力をつけることであって、条件反射的な知識や技能を身につけることではありません。知識や技能は勉強の材料や手段として必要なのであって、それ自体が勉強の中身ではありません。しかし、小学校の低中学年のころは、そのような材料や手段を身につけることが勉強の中身です。それは、小学校低中学年のころは、まだ思考力を本格的に育てるような年齢ではないからです。
 思考力は、言語能力と不可分のものです。だから、本を読むことが思考力を育てるいちばんの近道です。小学生のころは、勉強よりも読書を優先するというのは、こういう意味なのです。
 勉強が忙しくて本を読む時間がとれないという子がよくいます。しかし、その忙しい勉強の内容が条件反射的な勉強であれば、その勉強をすればするほど頭は悪くなります。
 百マス計算や漢字書き取りは勉強の基礎力をつける点で価値のある勉強ですが、そういう勉強をやりすぎることは、頭の使い方を勘違いしていることになります。点数やスピードを競うことは、集中力をつけますが、それもある程度以上になると意味のないことになります。
 ここで大事なのは、試験に勝つための勉強と、実力をつけるための勉強は違うということです。受験などの試験に勝つためには、ある程度反射的な勉強に慣れておく必要があります。そのために、読書の時間がなかなか取れなくなるということは、やむをえません。しかし、将来のことを考えると、試験に勝つための勉強ではなく、実力をつけるための勉強を優先しておく必要があります。つまり、重要度から言えば読書が第一で、勉強が第二です。しかし、試験ということを考えた場合の緊急度から言えば、勉強が第一で、読書は番外です。
 この区別を、人生経験の豊富な親がしっかり把握しておき、ともすれば反射的な勉強に流されがちになる子供の生活の軌道修正を行っていく必要があるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント21~30件
……前のコメント
掛け声だけでな あお
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入 6/10
記事 5344番
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
中根の担当する 森川林
YKさん、ありがとう。 私が子供にさせたいと思っていたのは 1/27
記事 5267番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
そういう未来が 森川林
 自分には、そういう未来が見える。 >  子犬がいつも 3/14
森川林日記
子犬がいつも楽 森川林
 子犬がいつも楽しく走り回るように、  人間も、生まれてか 3/14
森川林日記
AIの可能性と 森川林
 AIの可能性と限界とは、裏返せば人間の可能性と限界というこ 3/14
森川林日記
Re: 2月分 森川林
 お返事遅れて失礼。 問2のAが×なのは、 「……助 3/7
国語読解掲示板
ChatGPT 森川林
少し大きな話になりますが、かなり現実的な話として書きます。 3/6
森川林日記
Claudeに 森川林
作文検定が成功する確率は何%ぐらいだと思う(笑) (笑 3/6
森川林日記
今後の政治経済 森川林
 Claudeがいちばん自分の考えにぴったり合っていた。 3/6
森川林日記
故障が3件 森川林
 朝、ICレコーダのスイッチが故障した。  オリンパスに問 3/4
森川林日記
AIにふりがな 森川林
●内容(ないよう)には点数(てんすう)をつけませんが、次(つ 2/26
森川林日記
2月分 なかそう
中学2年生の読解検定の質問です。問題3のAは本文の4行目〜5 2/25
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習