ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4616番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
作文の通信教育は時代遅れ。作文の通学教室は個別指導が難しい。作文のオンライン少人数クラスは実習と対話と読書紹介と個別指導がある as/4616.html
森川林 2023/01/16 03:33 


●動画:https://youtu.be/DkQCY-ltCe0

 ほかのところを批判するつもりはありませんが、これから作文の勉強をする人の参考になるように、作文の勉強はどのようにしたらいいのかということを説明します。

 昔、作文や小論文は通信教育という形で勉強するのが普通でした。
 なお、言葉の森は、作文という言葉で小論文も含めているので、以下、作文という言葉で書きます。

 なぜ作文の学習で通信教育が主流だったのかというと、作文の勉強をするというニーズが少ないために、通学教室ではまとまった生徒指導ができなかったからです。

 しかし、近年、中学入試でも、高校入試でも、大学入試でも作文試験を課すところが増えてきました。
 そこで、次第に通学教室という形でも、作文指導ができるようになりました。
 だから、作文の通信教育は、今は時代遅れになりつつあります。

 以上が現状です。

 しかし、現在の通信教育も、通学教室も、十分な指導ができているとは言えません。

●作文の通信教育の場合

 通信教育の場合は、勉強のほとんどを家庭に任せる形になります。
 だから、子供が小学校低学年のころは勉強ができますが、高学年や中学生以降になると、本人の自覚が強くなければ勉強が続かなくなります。

 作文の勉強というものは、他の勉強に比べてきわめて精神的負担の大きい勉強なので、よほど強い意志がなければ続かないのです。

 これに対してオンライン少人数クラスの作文の勉強は、45分の授業の中で、子供たちが一斉に作文を書き始めます。
 一緒に勉強している友達と作文を書き出すので、作文を書くハードルはかなり低くなります。

 しかも、言葉の森の場合は、事前の予習を発表する時間があるので、ウォーミングアップができている状態で、作文を書き始めることができます。

 この予習の発表についても、もしこれが、通信教育で先生と生徒の一対一の指導しかないとしたら、子供は十分な予習をして来ません。
 事前の準備をしていなくても、一応書けることが誰でも書けるからです。
 しかし、その日に書くことを決めていなければ、もちろん充実した作文は書けません。

 オンライン少人数クラスであれば、生徒どうしの交流の中で予習を発表する時間があるので、子供たちは自然に書くことを準備して授業に臨みます。
 だから、毎回、力作を書くことができるのです。

●作文の通学教室の場合

 作文の通学教室の場合は、一斉指導をする形になることがほとんどです。
 しかし、作文力は、生徒による個人差が大きいので、ごく初歩の段階以外は一斉指導には向きません。
 これが、小学校でも、学年が上がると作文指導ができなくなる理由です。

 一斉指導は、数学や英語のような答えが一律に決まっている教科であればできます。
 しかし、答えの決まっていない作文のような勉強には向かない指導形態なのです。

 通学教室における個別指導は、主に添削という形になりますが、添削を受けるだけで上手になる子はまずいません。
 意味ある個別指導をするためには、先生が口頭でそれぞれの生徒に直接話をする必要があります。
 しかし、通学のクラスの中で、生徒全員が作文を書いているときに、先生が一人ひとりの生徒を呼んで個別指導をするという仕組みをとっているところはまずありません。

 昔の言葉の森の通学教室は、全員が作文を書いている中で、先生が一人ひとりの個別指導を口頭で行っていました。
 しかし、小学校高学年や中高生で考える作文を書いている生徒は、周囲で話し声が聞こえると、書くことに集中できません。
 それで、教室での個別指導は、毎回かなり苦労して行っていました。

 この通学教室は、2020年春のコロナ休校の際に廃止したので、通学生徒は現在すべてオンラインクラスに移っています。

●オンライン少人数クラスの場合

 オンライン少人数クラスであれば、全員が作文を書いている中で、先生は、生徒を別の部屋に呼んで個別指導をすることができます。
 また、少人数のクラスであれば、互いに予習を発表したり、読書紹介をしたり、月に1回は作文を発表し合ったりすることができます。

 こういう対話や交流ができる人数は、1クラス4~5名までです。
 だから、1クラスで10人もいる場合は、意味ある少人数クラスとは言えません。

 オンライン少人数クラスが、作文の通学教室に比べて優れている点はほかにもあります。
 それは、自宅からの参加が容易であること、欠席した場合の振替が容易であることなどのほかに、同年齢、同進度の生徒でクラスを作りやすいことです。

 なぜ同年齢、同進度の生徒でクラスを作りやすいかというと、オンラインの生徒は、全国から参加しているからです。
 例えば、東南アジアやオーストラリアにいる生徒は、日本と時差が近いので、日本にいる生徒と同じクラスに参加しています。

 オンライン教育というと、多くの人は、子供がひとりでオンラインの動画を見るだけというイメージで考えています。
 実際、多くのオンライン教育と呼ばれるものは、そういう運営を行っています。
 申し訳程度に双方向の対応をしているところもありますが、その双方向も、集団一斉指導の枠内での限られた双方向です。

 オンライン教育が真に意味ある教育であるためには、1クラス4~5人という少人数で、生徒どうしの対話や発表がある中で行われる必要があるのです。

●未来の学校

 言葉の森が考えている未来の学校のイメージは、日本全国からオンライン少人数クラスに参加でき、日常的にオンラインで学習している生徒が、夏休みなどにリアルに集まり、自然の中で合宿し交流するという形です。

 そこで学ぶ内容は、これまでの国語、数学、英語、理科、社会のような基本的な教科だけではありません。
 従来の教科とともに、作文、創造発表、プログラミング、読書、自然体験のような思考力、創造力、共感力を育てる教科も、同じように重要な学習として行われるようになります。

 作文の勉強は、単に作文試験があるから行うというのではなく、子供たちの思考力、創造力、共感力を育てるというビジョンの中で行っていく必要があります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 言葉の森のビジョン(51) オンライン教育(0) 

記事 4615番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/5
中学生の子供の「さぼり」と「反抗」にどう対処するか as/4615.html
森川林 2023/01/14 05:23 


●動画https://youtu.be/xRvdntt1lw4

 中学生のころは、子供はよく悪いことをします。
 それを、主体性の表れと考えることです。

 もちろん、その悪いことについては厳しく叱ります。
 しかし、その叱っている気持ちの背後で、「こういう悪いことができるぐらい成長したんだ」と温かい目で見ておくことが大事です。

 逆に言えば、叱られないような子は、かえって困るのです。
 叱られるぐらいの子でなければ、世の中の荒波に抗して生きていけません。

 「葉隠」に、次のような言葉がありました。
 うろ覚えですが、「酒を飲め、嘘をつけ、博打をしろ。それぐらいの者でなければ大きな仕事はできない」という内容です。

 基本は、真面目にやっていくことです。
 しかし、いざというときには大博打を打てるようなことも必要になります。
 社会で活躍している人には、誰でも、そういう経験がひとつやふたつはあると思います。

 悪い子は、機会があれば、まともな子になることができます。
 しかし、悪いことができない子が、悪い子になることはできません。

 子供が悪いことをしたら、厳しく叱ることです。
 それは、どちらかと言えば、お父さんの役割になります。
 たぶん、それをお母さんが優しくフォロウするようになると思います。
 父母で一緒に厳しく叱ってはいけないのです。

 そして、何年も経ってから、みんなで、「あのときは、あんなことがあったよなあ(笑)」という思い出話になるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20230114  
 母親は真面目なので、小さなことでもきちんとやりたがります。
 父親は自分がいい加減なので、許容範囲が広いです。
 そういう両親の組み合わせで、子供はバランスよく成長していくのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生き方(41) 
コメント51~60件
……前のコメント
低学年の作文の 森川林
低学年の作文でいちばん大事なことは、題材選びです。 その題 3/3
記事 5001番
作文における書 森川林
 作文で大事なのは中身です。  しかし、中身はなかなか進歩 3/2
記事 4999番
これからの新し 森川林
 今はまだ、勉強のゴールは、大学入試になっています。  大 3/1
記事 4996番
上手な作文とそ 森川林
 上手な作文とそうでない作文の差は、語彙力の差です。  そ 2/29
記事 4997番
ChatGPT 森川林
 創造発表の勉強のネックになるのは、個性的なテーマであればあ 2/28
記事 4955番
夏期講習でのデ 森川林
 国語の勉強の方法としていちばんいいのは、ディスカッションで 2/25
記事 4993番
教育論に欠けて 森川林
 ボタンの掛け違いは、最後になるまでわかりません。  最初 2/18
記事 4981番
教育論に欠けて 森川林
 しっかり勉強して、いい学校に入り、成績を上げて、目指す大学 2/18
記事 4981番
創造発表クラス 森川林
創造発表の勉強は、知識的にやるのではなく、実験的にやることが 2/5
記事 4966番
齋藤孝さんへの 森川林
私は、ブンブンどりむのようなレベルの低いものは誰もやらないだ 2/4
記事 4964番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習