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作文の上達は、読む力を育てることを通して―質問に答えて as/570.html
森川林 2009/07/28 14:07 
 保護者の皆様からいただいたご意見、ご要望に対するお返事の一部を紹介します。

 個々のお返事は、父母の広場に掲載しています。1件ずつ入れていますので、お返事が遅れる場合があります。



●「通学教室に通って意欲を持たせたい」という声に対して(小2保護者)

 現在、通学教室を全国に作る方向で考えています。(が、まだ時間がかかると思います)

 小学2年生の子が自宅で意欲的に取り組むようにさせるには、

1、毎日の暗唱や音読の自習を続け、言葉の森で作文の勉強をしているという意識が1週間続くようにする

2、暗唱や作文の結果について、お父さんと打ち合わせをしてときどき褒めてあげる

 「おっ、なかなかうまいなあ」「やっぱり声を出して読んでいるからだね」「こんなによくがんばった」「本を読むのが好きなんだね」など簡単な一言で。

3、子供が「やりたくない」と言ったときも決して迷わずに、「この勉強だけは絶対に続けるんだから」とはっきり言っておく

 そのうちに、ほかの人や学校の先生などから褒められる機会があると、子供はだんだん自信を持つようになってきます。

 自信を持たせるために、よく書けた作品はときどき小学生新聞などに応募されるといいと思います。


●「読み手の気持ちを考えて書けるようになってほしい」という声に対して(小3保護者)

 年齢としては、小3から小4にかけての時期に、読み手を意識した作文を書くようになります。

 ただし、その土台となるのは読む力です。語彙力が増えて、自分の言いたいことが自由に表現できるようになると、書くことが楽しくなります。

 この時期は、コンクールなどにもどんどん応募して、表現の機会を増やしてあげるといいと思います。

 しかし、作文の指導は、性急にやろうとすると、子供にとっては負担になります。

 例えば、「書き出しの工夫」や「たとえ」や「声顔動作の様子」などは、表現の工夫の練習ですが、語彙力がまだ十分についていないうちは、どうしてもありきたりの書き方になります。

 このありきたりの表現を個性的な表現にするのは、読む練習ですから、長い時間がかかります。作文指導の上だけで直そうとすると、子供は負担を感じるようになります。

 子供にしてみると、言われていることはわかるが、どうしたらいいかわからないという状態だからです。

 作文の力をつけるのは、スポーツや音楽の練習と同じで、長い時間がかかります。よいところを褒めて、暗唱や読書の自習を積み重ねていくことがいちばん近道になります。

 できれば、もっとゆったりと見ていただけるといいと思います。

 ただし、以上は、一般論です。

 具体的なアドバイスは、作文そのものを見ないと何とも言えません。

 よろしければ、作文を事務局にファクスで送っていただければ、より詳しいアドバイスができます。

 FAX 0120-72-3987(24時間)


●「文学作品の暗唱も載せてほしい」という声に対して(小3保護者)

 言葉の森の教材は、物語文よりも説明文に重点を置いています。

 その理由は、物語文は普段でも読む機会が多いが、説明文はあまり読む機会がないからです。

 そして、国語力の中心は、文学的な文章よりも論説的な文章の方にあるからです。

 ただし、日本の国語の試験では、伝統的に物語文で心情を問うスタイルのものが多いので、文学的な文章を読む力ももちろん必要です。

 教材については、今後バランスを考えていきたいと思います。

 暗唱は、暗唱する教材も大事ですが、それ以上に暗唱の仕方を学ぶということが重要だと考えています。

 言葉の森の長文で暗唱の仕方を身につければ、その方法で、自分の好きな文章を暗唱することもできます。また、中学生になれば、英語の教科書を暗唱することも抵抗なくできるようになります。

 無理に覚えようとするのではなく、回数を決めて繰り返すことが暗唱のコツだと子供さんが実感できるようになれば、それが暗唱のいちばんの成果になると思います。

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作文教育(134) 質問と意見(39) 

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作文の成功体験を重ねること―質問に答えて as/569.html
森川林 2009/07/27 08:31 
 保護者の皆様からいただいたご意見、ご要望に対するお返事の一部を紹介します。

 個々のお返事は、父母の広場に掲載しています。1件ずつ入れていますので、お返事が遅れる場合があります。



●「電話があるので、作文に取り組める」という声に対して(小2保護者)

 電話があることが勉強の取り掛かりやすさになっていると思います。

 この状態を維持するために、電話のあとすぐに始めるといやり方をこれからも続けていってください。

 何か用事があって、電話のあとすぐに書くのが難しいときも、「あとでじっくりやろう」とはせずに、「短くてもいいから今やろう」としていくといいと思います。

●「先生の子供に対する配慮が行き届いている」という声に対して(小2保護者)

 言葉の森の指導の方針は、明るく楽しく、いいところを褒める、です。

 褒めていると、子供は不思議とその褒め言葉に合うように上手になっていくようです。

●「作文を書いていて行き詰ったとき親がどうアドバイスをしていいかわからない」という声に対して(小2保護者)

 行き詰って10分ほどたっているようでしたら、教室にお電話ください。追加の説明をするので、すぐに書けるようになります。教室の受付時間外でしたら、次のようにしてください。

 小学2年生の字数の目標は200字から400字です。

 行き詰ったときは、「何しろ200字までがんばろう」と言って、200字のところに線を引いて目標にしてください。

 そして、アドバイスは、

「そのときの会話を思い出してみよう」

「『どうしてかというと』と続けてみよう」

「『もし……だったら』と考えてみよう」

などです。

 この場合、文章の流れが多少不自然になっても全くかまいません。

 それでも書けない場合は、大人が続きの文を言ってそのとおりに書かせます。少し書き出すとそれが呼び水になって、そのあと自分で書いていくことができます。

 そして、目標の200字まで行ったら、「せっかくここまで書いたんだから、もう少しがんばってみよう」などとは決して言わずに(笑)、「わあ、すごい。できた! よかったね。お祝いしよう!」と親子でおいしいものでも食べるといいと思います。

 どんなやり方でもいいので、成功体験を積み重ねるのがコツです。

●「長文暗唱の300字の区切りをわかりやすくしてほしい」という声に対して(小2保護者)

 できるだけ使いやすい教材をめざしていきますが、言葉の森の教材の考え方は、言葉の森以外のものにも利用できる「お箸のような教材」です。

 言葉の森の長文で300字の暗唱ができるようになったあと、子供が別の本や、あるいは将来英語の本を暗唱するようになったとき、同じ要領でできるように、300字程度を自分で決めるというようにしています。

 というのは、文章によっては、100字や300字でちょうど区切られないものもかなりあるからです。1日目は80字ぐらい、2日目は120字ぐらい、3日目は文の区切りが悪いので、読点までで終わりにするというような臨機応変な対応の仕方をする勉強も兼ねていると考えて取り組んでいってくださるようお願いします。


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