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矛盾
ウグイス の広場
エガ てせ 中1
 いつから世の中が矛盾を恐れるようになったのか知らないが、頭から悪いも
のと決めてかかっている人が多い。白が黒であって、空腹のときはものを食わ
ない、などという話が横行してもはた迷惑であろうが、雨が降れば天気が悪い
といった理に合いすぎた命題でいっぱいになってもことである。こうして、一
度、矛盾が不毛だと知れると、われもわれもと論理性へ走る。かくして、論理
はかくれた信仰の一つにすらなっていると言えそうである。論理が前提として
いるのは、同一次元での一貫性のある連続である。飛躍はいけない。テーマの
錯乱もこまる。一筋に論理の糸がつながっているのが純粋で、美しいと感じら
れる。これなら、対立や撞着もしのびこむ余地がなくて安心である。しかし、
このように戦々恐々として一筋を守らなくては乱れてしまうのであるとしたら
、いわゆる論理とは何と貧寒なものだろう。
 
 私は、矛盾が大切だと思う。第一の理由に、新しい発見があるからである。
1+1=1、といった答えは間違っているわけではない。たとえば猫が1匹い
たとしよう。その隣に魚が1匹いる。さあここには生き物が何ひきいる?と聞
かれると普通は2匹と答える。しかし1匹と答えた人も前にいったように間違
えではない。なぜなら猫が魚を食べたからである。そうなればこの部屋は生き
物が1匹しかいなくなる。なので1+1=1などという矛盾な答えが出てくる
わけだ。このような新しい発見がある。
 
 第二の理由に、正しい論理がつまらないからである。例えば、太郎君がある
ひ1000円持って買い物にいきました。太郎君は、500円のおもちゃを買
いました。残りは何円ですか?などというと普通は500円という。それは当
たり前だ。当たり前すぎてつまらない。しかし少し見方を変えると525円と
答える。なぜなら消費税を入れて考えるかもしれない。この答えの方が笑える
。考え方が分からない人は、
 
 「馬鹿じゃないの。」
 
 などと大笑いするはずだ。
 
 確かに正しいことは大切だが、矛盾が良い。世の中何もまともに物を言って
しまう。矛盾とはその笑いのない世の中に笑いをもたらすものだと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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