ウォントとニーズ |
イチゴ | の | 滝 | の広場 |
優希 | / | あなし | 中3 |
必要は英語で「ニーズ」と「ウォント」の表現の仕方がある。「ニーズ」は |
理性による判断から生まれたものに対し「ウォント」は現在の自分の中にある |
何かとてもいたたまれないような情念から生まれたものである。ものを創る過 |
程には飛躍というものが必要であり、飛躍の原動力はニーズではなくウォント |
だ。 |
最近は自分を見つめ直すことも多くなり、ますますウォントの大切さを感じ |
る毎日である。私は小学校1年生のときにピアノと珠算を同時に習い始めた。 |
1年ほど通ううちに私の中で、ピアノに対する思いと珠算にたいする思いが分 |
かれてきてしまった。まさにそれはウォントとニーズの違いだった。私にとっ |
てピアノがニーズな存在であり、「ピアノが弾けるということはすばらしいこ |
とよ」と母に無理矢理続けさせられた。それはそれは辛い日々だった。ついに |
小6のときそんな辛い生活に終止符を打つことができたが(母に泣いて頼んだ |
)、今でも珠算は続けている。これぞウォントのパワーである。私は心の底か |
ら「珠算をやりたい」と叫んでいる。だからこそ、忙しいスケジュールの中で |
珠算を続けていられるのだと思う。何かをやるときは「必要だから」するので |
はなく「やりたいからやる」ということが大切なのだ。 |
ところが私ももう中3。珠算ばかりやっているわけにはいかない。最近はそ |
のことでいろいろ悩んでいる。実は私は今珠算があるため、塾に通えない日が |
ある。塾は私にとって「ニーズ」の存在にすぎないのかもしれない。しかし、 |
いくら「ウォント」のことをやるのが大切だからといって、「ニーズ」を切り |
捨てるわけにはいかないと思う |
。どちらをとるか・・・ |
私はここ2ヶ月ほどずっと珠算のことを考えてきたが、今の気持ちはこれか |
らも続けると考えている。「ウォント」の気持ちからの行動を続けた場合、と |
ても大きな喜びを得ることになるだろう。それは「ニーズ」の気持ちからによ |
る行動で得るものよりずっと重みのあるものであろう。あるいは「ウォント」 |
の行動は自分にとってリフレッシュとなる。そのゆとりも「ニーズ」では得ら |
れないとても大切なものである。「知識がはしごを創ったのではなく、二階に |
上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ」・・・私もそろばんをやりたい |
という熱意で、塾で得られるものを超せる高い高いはしごをつくろう。 |