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間を開ける事 エンジュの広場
龍太郎いあせ中1

 話し上手の人がいます。しかし、その人をおしゃべりとは呼ばないでしょう。そのことを私なりに考えてみますと、饒舌の人は、とかく「間」をとること
に気が回らなかったり、「間」の必要を感じていない場合が多いのに対して、話し上手とよばれる人は、意識して、あるいは無意識のうちに、うまく「間」をとり入れている違いがあるように思います。 

 「旅は道づれ」と言いながら、おしゃべりの人といっしょの長旅には疲れるという人は少なくないでしょう。
 

 また、相手とのあいだの沈黙の時間に耐えがたくて、「サーヴィス」の気持ちから何とかおしゃべりして「間を持たせる」というときも確かにあります。
 

 しかし、困るのは、「サーヴィス」のつもりがいつのまにか自己弁護や自己顕示になり、果ては自己陶酔になって
 

 いるのにも気づかずという場合です。
 

 話す時には、間を開ける事が大事です。相手が一方的に喋っても、聞いている方は全然面白くない。だからと言ってただ沈黙しているのも空しい。それは
話すことに限ってではない。 

 例えば、絵だってそうだ。背景がぐちゃぐちゃに塗ってあって、どこを中心に見れば良いか分からない絵よりも、背景は分かりにくいが、中心がはっきり
した絵の方が注目される。 

 間を開ける事は難しい。僕だって、うまく間を開けられる訳では無い。せめてゆっくり話して、何を伝えたいかをはっきりさせればちゃんとした会話にな
るはずだ。 

 
                     
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