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働くひとびと
イチゴの広場
希美あたち高2
 西ドイツの労働時間は、製造業で日本より約五百時間短いと一般に言われる
が、さらに年間千五百時間労働から千四百時間労働にむけて足並みに揃えつつ
ある。日本は年間二千百五十時間である。
 
 西ドイツの労働者が労働時間短縮の運動をしていたときのスローガンのひと
つは、「私たちに家族の団らんと、地域社会と政治に参加する時間を与えよ」
だった。勤労者はせいぜい片道二十分から三十分で帰宅できるので、一日の中
に、労働と文化生活と家族の団らん三つのことが並行して行われるゆとりがあ
るのだ。
 
 多分ほとんどの人達がそうだと思うが、日本では、家族団らんで過ごせる時
間は、日曜日しか思い浮かばない。西ドイツでは、毎日のように、夕方になる
とほとんどの家庭がお父さん、お母さんとガーデニングや夕食などを一緒に作
っていることが一般にある風景みたいだ。
 
 満員電車に乗って、家に疲れて帰ってくる。そんな毎日を繰り返している人
がたくさんいる。会社のためにがんばって、会社の都合が悪くなったらリスト
ラされる。「仕事がなくなったら生きがいを無くした」っという人をニュース
などで良く耳にする。日本社会の人々は働くためのロボットみたいだ。家族と
いう場所は、エネルギーの補給する場所みたいだ。
 
 私たちは、これからもずっと『ゆとり』を忘れ働き続けるのだろうか。物心
ついた頃から、お父さんは夜遅くに帰ってくる。それが普通だと思っている子
の方が多いのかもしれない。その子供達が、家庭を持ちまた同じ事の繰り返し
をするのだろうか。
 
 最近、あるビタミン剤のCMで流されている曲が、特にOLやサラリーマン
に売れているとウワサに聞いた。私も聞いてみたが「ほっっと」させてくれて
、力が抜けるような感じがした。私たちはどこかできっと『ゆとり』を求めて
いるはずである。それは家族が与える『ゆとり』なのか友達と遊ぶ『ゆとり』
なのか、それは人それぞれである。それには、やはり時間が必要である。もっ
と自分を大切にする時間を国と私たちで考えていくべきである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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