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受験の算数数学で差がつくのは図形の問題――夏期講習で図形の講座 as/4273.html
森川林 2021/07/15 10:29 

●動画:https://youtu.be/FKBhLKzfbOA

 算数・数学の勉強というと、計算問題を思い浮かべる人が多いと思いますが、計算問題は手順さえわかれば誰でもできるようになるので、差がつくような問題にはなりません。

 小学校低中学年の場合は、文章題として計算問題が出るとできなくなる子もいますが、それもある程度のパターンが分かれば(その前に文章を読み解く力が必要ですが)、これも、誰でもできるようになります。

 しかし、図形の問題はそうではありません。
 補助線を引くことがコツになると言っても、どこにどう補助線を引けばいいのか、パターンがあるわけではないので、わからないときはいくら考えてもわからないのです。

 だから、図形の問題は、パズルに似ています。
 答えがわかれば、「ああ、そうか」とすぐにわかるのですが、答えがわからないときはいくら考えてもわかりません。

 こういう図形の問題の演習で時間をかけるのは、時間の無駄です。
 すぐに答えを見て解き方を理解するというのが最速の勉強法です。

 しかし、図形の問題は、いくら解いてもできるようにならないという気がすると思います。
 だから、図形の問題は、受験の算数数学の要になるのです。

 中学受験でも高校受験でも、図形の問題が解けるかどうかで合否が決まります。
 計算問題や文章問題は、おまけのようなもので、誰でもそれなりにできるので差がつかないからです。

 では、図形の問題を解く力をつけるのはどうしたらよいのでしょうか。
 図形の問題は、パターンを覚えるわけにはいかないと書きましたが、実は何問も解いていると、パターンの片鱗のようなものがわかってくるのです。
 すると、初めて見る図形の問題でも、「もしかしたら、こういう発想で解けるのではないか」という見通しが立ちます。
 それで、少しずつ図形の問題ができるようになってくるのです。

 この図形の演習を、今年のオンライン夏期講習で行います。
 対象は、小学5、6年生と中学1・2・3年生です。

 算数数学はある程度できるが、図形の問題はまだあまり取り組んでいないという人は、問題集のサンプルを見て、ぜひ図形の講座に参加してみてください。

 言葉の森のオンラインクラスの勉強の仕方は、自学自習が基本です。
 先生が、長々と解説の授業をするのではありません。
 生徒が解法を見てもわからないときだけ、先生に相談するという形です。
 これが、最も能率のよい勉強法です。

 学校や塾の勉強の多くは、先生の解説を聞くことが中心で、演習は宿題として家庭でやるようになっています。
 これは、二重の意味で時間の無駄です。
 授業中は、先生の話を聞くよりも、自分で問題を解くことが大事で、演習は宿題のような一律のものをやるのではなく、自分にとって苦手なところだけを何度も繰り返すのです。

 易しい宿題の問題を何時間解いても、何も力はつきません。
 算数数学の勉強は、できないところだけを繰り返すことが基本で、できる問題をいくら解いてもそれは単なる勉強的な作業にすぎません。
 教えてもらう勉強ではなく、自ら主体的に取り組む勉強が大事なのです。



コメント欄

森川林 2021年7月15日 11時50分  
 受験というのは、差をつけるための勉強です。
 将来、そういうものはなくなると私は思っていますが、当面はまだ、差をつけるための勉強に付き合っていかなければなりません。
 そして、最も差をつけやすいのが算数数学で、その中でも特に差をつけやすいのが図形の問題です。
 では、図形の問題を解く力をつけるためにはどうしたらいいのかというのがこの話のテーマです。

nane 2021年7月15日 11時56分  
 算数数学の先生には、性格の悪い人が多いと思います(笑)。
 子供たちに、簡単そうに見えるが、ちょっと解けない難しい問題を出して喜んでいる人が多いのです。
 子供たちは真面目だから、その問題を解くために何時間も考えるということがあります。
 そして、そういう問題を出す先生は「偉いなあ」と思うのです。
 しかし、これは全く時間の無駄です。
 子供たちが時間をかけて考えるべきなのは、もっと哲学的な問題であって、算数数学的な問題ではありません。
 子供たちの中に、算数数学が苦手な子がいる要因のひとつは、先生の問題だと思います。


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