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国語力の不足は、読書不足から――考える力の差は、小学校低学年からの読書に表れている as/4832.html
森川林 2023/11/02 13:09 

庭に来たヤマバト

●動画:https://youtu.be/AHrDWnqypcU

 小学校低学年の方で、「国語力をつけたい」と、国語読解クラスを希望される方がいますが、低学年は、国語読解の勉強をする前にすべきことがたくさんあります。
 その一つが読書です。

 国語読解クラスで勉強する必要があるのは、読解問題が難しくなる小学校高学年から中学生、高校生にかけてです。

 高校生になると、国語読解力は、読解の解き方のコツを理解するだけで大きく変わります。
 それは、高校生では、それなりに読む力がついてくるので、あとは解き方のコツが国語力の差になるからです。

 しかし、高校生でも、読む力には大きな差があります。
 ある程度難しい説明文を読みこなす力がなければ、解き方のコツを理解するだけでは、途中までしか国語の成績は上がりません。

 小学校低学年の話に戻ると、まず、字の多い本を読むことが大切です。
 オンラインクラスの低学年の読書紹介でも、よく絵本や学習まんがを紹介する子がいます。
 絵本や学習まんがは、それなりに面白いものですから、娯楽として読むのはいいのです。
 まんがや図鑑や雑誌や子供新聞も、もちろん娯楽として読むのはいいのです。
 しかし、それは、読書の中には入らないと決めておくことです。

 読書をしていると、読んでいて止まらなくなる本に出合うことがあります。
 それが、読書のいちばんの魅力です。

 また、同じ本や同じ作者の本を何冊も読むというのも、読書の魅力です。
 そういう読み方をする子は、必ず読む力がついてきます。

 これと反対の読み方が、読書をひとつのノルマとして薬を飲むように読む読み方です。
 世の中には、「小学2年生で読む名作」のような本があります。
 読書好きなお母さんやお父さんは、まず、こういう本は子供にすすめないと思います。
 名作のあらすじを知ることと、その中身に感動することは、全く別のことだからです。

 どういう本を読んだらいいかという資料は、言葉の森の読書記録にあります。
 読書記録の学年のところをクリックすると、その学年の子供たちが読んでいる本がずらり並びます。

 例えば、小2の子が読んでいる本は、こういう感じです。(11/2現在588件)
https://www.mori7.com/teraon/ds.php?gakunenn=%E5%B0%8F2

 ここに表れている読書のレベルの差は、今のその子の成績の差ではなく、その子が小学6年生や中学生になったときの成績の差になります。
 しかし、中学生になって本を読まなくなれば、やがて高校生になってその子の成績は下がります。
 成績のために本を読むのでありませんが、成績という言葉がわかりやすいので使っています。

 本当は、説明文の本を読むことによって、考える力がつくのです。
 考える力があれば、数学の難問も、解法を読んで理解することができます。
 読む力がないと、解法が理解できません。
 だから、読書力は、頭をよくする力でもあるのです。

 私は、小学生時代は、勉強よりも読書だと思っています。
 本を読む力さえあれば、勉強はやる気になればすぐにできるようになります。
 そして、何よりも、本を読む力は社会に出てから生きていく力にもつながるのです。



コメント欄

森川林 2023年11月2日 14時4分  
たまに、国語力と読書力は関係ないと言う人がいますが、そういう人は、ちゃんとした本を読んでいないのだと思います。
しっかりした説明文の本を読めば、国語力は必ず上がります。


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