ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 実力をつけるためのわかりやすい自習(その4)―難読で考えの核を作る Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1068番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/21
実力をつけるためのわかりやすい自習(その4)―難読で考えの核を作る as/1068.html
森川林 2010/11/09 11:07 



 読書は、自分の好きなものを読むのがいちばんと書きました。それは、毎日読むことが大事だからです。読み続けているうちに、必ず自分なりの読書の仕方が身についてきます。

 その意味で、漫画も悪いものではありません。読書が好きな子は、例外なく漫画も好きです。逆に、読書の嫌いな子は、漫画も読まないことが多いものです。

 しかし、同時に、読書の本当の意味は難しい本を読むことにあります。難しい本を読むことを、ここでは難読と呼びます。(「難読」の辞書的な意味とは少し違いますが)

 やさしい本を十冊読むよりも、難しい本を一冊読む方が価値のあることが多いものです。

 だから、バランスよく言えば、自分の好きな本を多読でバリバリ読み、その中でも、特に気に入った本は復読で何度も繰り返して読み、その一方で、難しくて歯が立たないような本も難読でコツコツ読む、というのが読書の理想の姿だと思います。

 そして、この中でいちばん欠けがちなのが難読です。なぜなら、読んでいてもわからないことが多いのでつまらないからです。

 ちなみに、私がこれまで読んだ中でいちばん難しい本だと思ったのがヘーゲルの「精神現象学」です。何しろ、全ページ、どの文章を読んでも意味がつかめません(笑)。日本語に訳している人も、ドイツ語を日本語に置き換えているだけですから、たぶん内容を理解しているわけではなかったと思います。

 それでも、こういう本を読み終えると、必ず自分の中に残るものがあります。それが自分の考え方の核になります。

 この考え方の核というものは、やさしい本をいくら読んでも身につきません。

 それは、ちょうど人間の経験についても、やさしい経験をいくら積んでも一人前にならないが、死ぬか生きるかという瀬戸際の経験をすると、ひと回り成長するようなことと似ていると思います。

 さて、そんなにオーバー話ではなく(笑)、子供も小学校5、6年生から中学生ごろ年齢が上がると、難しいものや困難なものに挑戦したいという気持ちが自然に生まれてくるようです。

 楽しくやさしく楽にできるものを喜ぶのは、小学校4年生ごろまでです。小学校5年生ごろからは徐々に、難しくて苦労するものや挑戦するものに喜びが移っていきます。

 そのころの時期にちょうどふさわしい読書として、言葉の森では問題集読書をすすめています。(つづく)


 低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 

コメント欄

コメントフォーム
実力をつけるためのわかりやすい自習(その4)―難読で考えの核を作る 森川林 20101109 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
はひふへ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「はひふへ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 
コメント1~10件
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 意見要 森川林
 ありがとうございます。  言葉の森のやっていることは新し 9/21
森のアンケート
意見要望 あおれす
作文への指導、本の紹介等、素晴らしいシステムでいつも楽しく参 9/21
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 ありがとうございます。  子供の作文では、お母さんが自分 9/20
森のアンケート
無題 どきんちゃん
お世話になっております。 娘は年中からお世話になっておりま 9/20
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 わかりにくいのは、慣れていないからです。  そういうとき 9/20
森のアンケート
無題 ミラン
ホームページが分かりづらいため、慣れるまで苦労しています。 9/19
森のアンケート
Re: いつも 森川林
 ありがとうございます。  お返事送れてすみませんでした。 9/18
森のアンケート
データ実例はC 森川林
 課題フォルダに入っている「データ集」「ことわざ集」「ダジャ 9/18
森川林日記
Re: 色々な 森川林
 ありがとうございます。  生徒どうしが交流できることが、 9/18
森のアンケート
AIを使いこな 森川林
 プログラミングはなぜ必要かと言えば、新しいことを始めるとき 9/18
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習