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facebook(フェイスブック)の本質とその対応方法 as/1279.html
森川林 2011/06/06 22:00 


 今回は、facebookの本質を、今後の言葉の森の学習にどう結び付けるかということについて考えていきます。

 例によって、一般論から始めるので、最初は教育や作文に関係のない話が続きますが、あとの方で具体的な勉強に結びついていきます。

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 まず、私たちがいま生きている社会がどういうものかと考えると、それは、情報の封鎖が不可能になりつつある時代だということです。

 これまで、人類は、多くの戦争を経験してきました。しかし、その戦争の中で、民衆が自らの希望と意志で行った戦争などはひとつもありません。すべて、そのときどきの支配層が、自分に都合のいいシナリオを民衆に信じ込ませて、うまく戦争に誘導していっただけです。

 それは、決して未開の人類の話ではありません。第一次世界大戦も、第二次世界大戦もそうでしたし、今、世界で行われているさまざまな戦争、紛争もすべてそうだと言って差し支えないと思います。

 日本人であれ、アメリカ人であれ、中国人であれ、ロシア人であれ、それぞれの国民がひとりの個人として相手の国のひとりの個人と対立する必然性は何もありません。そういうことが理屈ではわかっていながら、これまで国家間の戦争が止められなかったのは、情報を独占しそれをゆがめて発信するマスコミが健在だったからです。

 しかし、今急速に、その情報独占の構造がゆらぎつつあります。その情報の民主化を推進しているのは、もちろんインターネットです。



 ところが、私たちはその状況を手ばなしで喜べるほど余裕のある情勢にあるわけではありません。現代の各国の支配層は、インターネットによる情報の民主化が進み自分たちのシナリオが通用しなくなる前に、最後の賭けをしようとしているのです。

 ですから、私たちの対応もそれに応じて、できるだけ速く情報の民主化を進めていくことにあります。それは、インターネットを中心に、あらゆる情報をだれもが自由に発信し、それを広範に公開する機会を広げていくことです。

 例えば、日本と中国、日本と北朝鮮、あるいは日本とアメリカを戦争状態に引きずり込みたがっているさまざまな勢力が今もあるはずです。しかし、例えば、日本人の何割かが中国人の何割かとインターネットで情報を共有できる間柄になったとしたら、両国の間で戦争を起こすことはもはや不可能です。もし両国の間に利害の対立があったとしても、その解決は話し合いによるしかありません。武力に訴えるという方法は、まともな感覚の人間ならとるはずがないのです。それをとらせたがっているのは、民衆ではなく支配層だけです。



 facebookをはじめとするインターネットのソーシャルサービスの広がりは、私たちの住むこの地球をこれ以上悪い星にしないための重要な足がかりとすることができます。そして更に、地球を悪くしないだけでなく、よくするための方法としても、これらのソーシャルサービスを使っていくことができるのです。

 インターネットは、政治的には真の民主主義を実現し、経済的には創造産業を作り出し、社会的には教育文化を生み出すことができます。今の段階で人類の力が統合できれば、あらゆる天災や人災に対応できると同時に、これまでにない新しい愛と平和と活力に満ちた社会を作り出すことができます。

 この展望をこれから実現していくのが、私たちすべての課題なのだと思います。

(つづく)



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