ログイン ログアウト 登録
 若い人たちへ。面白い仕事などはないが、いつか今の蓄積が役に立つ。そして、教科書は捨てずにとっておこう。 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1886番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
若い人たちへ。面白い仕事などはないが、いつか今の蓄積が役に立つ。そして、教科書は捨てずにとっておこう。 as/1886.html
森川林 2013/07/29 07:10 



 facebookの記事に、仕事をし始めた若い人たちに対するメッセージのようなものを書きました。

 今の蓄積が役に立つと書いたとき、それは、勉強にも通じるということを思い出しました。

 私が仕事をしているとき、結構役に立ったのが、高校時代の数学や理科の教科書でした。
 高校時代にやったことがあるので、どのへんに何が書いてあったか大体分かるのです。
 教科書を捨てていなくてよかった、と思ったものでした。

 何に使ったかというと、確率の計算の仕方、円や楕円や放物線のグラフを書くための式、漸近線の求め方、数字どうしの相関などです。

 いろいろと計算をしているときに、学生時代に習った因数分解のようなものは、テストに使うためだけの面白いクイズで、実際にはほとんど役に立たないようだということもわかりました。では、何が役に立つかというと、解の公式(根の公式)のように、どんな場合でも確実に計算できるものでした。(しかし、ゆとり教育の時期の中学生は、学校でこの解の公式を習わなかったようです)

 また、昔は、Σのように同じ計算を何度も繰り返すということが実感としてよくわかりませんでしたが、プログラムで実際に繰り返し計算をしてみると、役に立つ場面があることがよくわかりました。
 いずれも、知っている人には初歩的なことだと思いますが、社会人になってからこういうことを新しく本を読んで勉強するということはかなり難しいはずです。高校の教科書の土台があったから、あまり苦労せずにできたのだと思います。

 実は、中学時代の教科書も、捨てずにとっておく方がいいのです。
 それが役に立つのは、就職試験などのために一般教養の勉強をし直すときです。

 それぐらい、教科書は、必要な知識がコンパクトに整理されています。
 だから、日本の高校の教科書を全部マスターしたら、立派な知識人としてどこでも通用すると言われているのです。

 もちろん、教科書には、その時代に制約された偏向もありますから、社会に出てからも読書などで勉強を続けていく必要はあります。
 しかし、その勉強の土台になっているのは、学校時代の教科書なのです。

 facebook記事より。

====

 言葉の森の通学教室で、昔、私が教えていた生徒たちの中で、コンピュータのプログラミングの方面に進んだ人がかなりいます。
 それは、言葉の森が、いつもインターネットの新しい技術を取り入れて、面白いことをいろいろしてきたからです。

 しかし、システム・エンジニアの仕事は、実はかなり大変です。
 私も、何時間もバグと格闘する不毛な時間を過ごし、「これが、人に頼まれた仕事だったら絶対にやらないだろうなあ」と思ったものです。

 そして、実際のシステム関係の仕事は、もうあまり創造的なことはなく、メンテナンスに追われるような仕事ばかりになっていると思います。

 しかし、プログラミングのような技術を身につけていることは、決して無駄ではありません。
 それが役に立つのは、いざ自分が何か新しい仕事を始めようというときです。

 新しいことを始めるときは、お金も、時間も、知識も、協力者もすべて不足しています。
 そのときに、自分のプログラミングの技術が役に立つのです。

 若い人たちの携わる仕事は、つまらないものが多いと思います。
 やりがいのある仕事で、自分も成長できて、給料もよくて、休暇も多くてという仕事に就いている人は、私の身近に知っているかぎり一人もいません。

 でも、その無駄に見えるような時間で何かを学んでいるのだと思って、決して腐らずにやっていくことです。
 未来は、もっと自由に自分のしたいことができる社会になるでしょう。
 そのときに、今の準備が生きてくるのです。

====



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教室の話題(26) 

コメント欄

コメントフォーム
若い人たちへ。面白い仕事などはないが、いつか今の蓄積が役に立つ。そして、教科書は捨てずにとっておこう。 森川林 20130729 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ねのはひ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ねのはひ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教室の話題(26) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習