ログイン ログアウト 登録
 寺子屋オンエアのすすめ Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2181番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/4
寺子屋オンエアのすすめ as/2181.html
森川林 2014/07/10 20:29 


 寺子屋オンエアとは、自宅で行う家庭学習をネットで共有する仕組みです。
 取り組む家庭学習の内容は自由ですが、どんな勉強をどんな方法でしたらよいのかというアドバイスを言葉の森の先生が行います。

 小中学生の勉強の基本は家庭での自学自習です。しかし、自習の仕方がわからないので、手軽な通信教材に頼ってしまう人が多いのです。
 通信教材では、でき太くんの算数クラブのように、子供たちが自分で取り組みながら力をつけられるような工夫がしてあるものもあります。しかし、それ以外の多くの教材は、子供がひとりでもできるように、ただやりやすさだけを前面に出したものになっています。だから、簡単なうちは続けられますが、それで力がつくわけではないので、学年が上がって難しい問題が出てくるようになると続けられなくなってくるのです。

 課題が易しいうちは、易しい通信教材で勉強できますが、それでは実力がつかないので、課題が難しくなってくると、多くの生徒は塾に行くようになります。
 ところが、塾で先生に教わるような勉強は、実は能率が悪いのです。人に教わる勉強は、わかることもわからないことも、みんな同じようなペースで教わります。教わっているときは勉強をしているような気がしますが、勉強の中身が本当に定着するのは、自宅でじっくり自分なりに考えるときです。人に教わる勉強は、自分で考える時間が少なくなるという点で能率の悪い勉強なのです。

 しかし、小中学生のころの勉強は、受験勉強も含めて、難しいとは言っても基本的には誰でもできる勉強なので、たとえ能率が悪くても長い時間をかけていれば、成績は上がります。塾に行って成績が上がる面があるのは、結局長い時間勉強をするようになるからです。
 この小学生時代の長時間の勉強は、二つの点で問題があります。一つは、長時間勉強することによって、本を読んだり自分なりに考えたり遊んだりする時間がなくなってしまうことです。もう一つは、教わる勉強に慣れてしまうために、高校生になっても自分で勉強する方法がわからず予備校に頼るような勉強になってしまうことです。

 勉強は、普段は自学自習で実力をつけておき、受験期には、志望校の過去問を分析し模試で自分の位置を見ながら受験用の勉強をする、という形で自主的に取り組むのがいいのです。
 ところが、小中学生のころは、勉強に対する自覚がないのが普通なので、家庭での自学自習は、だらだらしたものになりがちです。子供が小学高低学年のうちは、まだ親の言うことを聞きますが、学年が上がってくると、だんだん親が言ってもそのとおりにはやらなくなります。
 しかし、それは当然で、逆に小学校高学年になっても、親の言うとおりに素直に勉強する子は、反発するだけの自立心がないことも多いのです。小中学生のころに自立心のない子は、高校生になって自分の力で勉強をするときに、がんばりがききません。逆に、小中学生のころに親のいうことを聞かず、好き勝手にやっていた子は、高校生になっていざ勉強をすると決めると猛烈にがんばりだします。
 こういう点でも、勉強はできるだけ本人が自主的に取り組むような形で進めていくのがいいのです。

 寺子屋オンエアでは、子供たちが、「今日はこれをやります」という形でネット上で先生に報告し、そのやると決めたことを自宅でやっていきます。ネットでつながっているので、ひとりで勉強をしているのではないという実感があります。
 月曜日から金曜日の毎日午後5時から午後7時まで自由にアクセスできます(第5週目は除く)。ですから、1ヶ月の間、毎日参加するとすれば、20日間勉強ができます。それだけやっていれば、寺子屋オンエアのない土日でも、同じペースで自然に家庭学習ができるようになるので、毎日家庭での自学自習ができるようになります。小中学生の勉強は、この毎日欠かさずということが大事なのです。
 先生が勉強を教えるわけではありませんが、監督し、必要に応じてアドバイスする先生がいるので、料金がかかります(1ヶ月1人2,160円)。

 寺子屋オンエアに必要なものは、google+のアカウントとウェブカメラです。最初のうちは、操作がわかりにくいので、電話で対応しながら接続の仕方などのアドバイスをしていきます。

 将来は、この寺子屋オンエアを広げて、いくつかの家庭が協力して家庭学習をシェアする家庭塾のようなものができるとよいと思っています。そうすれば、特に誰かを先生として頼むのでなければ料金はかからないようにすることもできます。
 また、先生として頼む人についても、学校や塾で教えることに慣れているプロの先生ではなく、自宅で子供たちを勉強させることに慣れている人が適役です。その点で、地域の人格者のような人が先生役になって、複数の家庭が協力して寺子屋オンエアを運営するというようなやり方ができれば理想的です。そうすれば、文字どおりネット上の寺子屋のような教室になると思います。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
寺子屋オンライン(101) 

コメント欄

コメントフォーム
寺子屋オンエアのすすめ 森川林 20140710 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
こさしす (スパム投稿を防ぐために五十音表の「こさしす」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
寺子屋オンライン(101) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習