ログイン ログアウト 登録
 子供に自分で○付けをさせたら、答えを先に見てしまうのでは、という心配をしないために Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2214番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
子供に自分で○付けをさせたら、答えを先に見てしまうのでは、という心配をしないために as/2214.html
森川林 2014/09/11 20:27 


 問題集をやったときの○付けは、子供自身にさせるとよい、という記事を以前書きました。
 しかも、その○付けは、1ページ全部解き終わってからやるよりも、1問から数問解いたらすぐに○付けをする方がいいのです。なぜかというと、その方が×の場合のフィードバックが早いので、×だったところの理解が定着するからです。だから、答えを横に置いておいて問題を解くぐらいがちょうどいいのです。

 ところが、多くの子は、1ページ全部解き終わってから、まとめて答え合わせをしようとします。すると、勉強の中心が問題を解くことになってしまい、答え合わせはその勉強のおまけのような形になってきます。
 問題を解いて、もしその答えが合っていた場合、その問題を解くために費やした時間は、ただの作業の時間ですから、無駄の時間だったことになります。1時間算数の問題を解いていたとしても、その答えが全部合っていたとしたら、その1時間は何もしなかったことと同じです。

 しかし、だからと言って、難しい問題で×が続くような勉強は長続きしません。×が続く勉強は、肉体的にも精神的にも疲労するので、受験勉強として自覚して取り組むのでなければできません。
 したがって、いちばんよいのは、易しい問題で解き方に慣れることができて、ときどき難しい問題があって×がつくようなレベルの問題集です。そして、その×のところは、解法を見て自分なりに理解し、その解き方を身近なお父さんやお母さんに説明するのです。その説明は下手でもかまいません。自分なりに説明しようとすることが大事なのですから、聞いている人は、たとえその説明が要領を得ないものであっても、説明したこと自体を認めてあげる必要があります。
 ×の問題は、1回ではできるようにならないのが普通です。しばらくして同じ問題をやると、やはり×になります。そこで、また解法を見て自分なりに理解します。そういうことを繰り返しているうちに、自然に解けるようになっていくのです。

 自分で○付けをさせると、子供が先に答えを見てしまうので勉強にならないのではないか、と心配されるお母さんも多いと思います。
 しかし、そこがいちばん大事なのです。

 何も言わずにただ子供に○付けをさせるとしたら、子供が答えを見て、その答えを写して勉強をしたことにしてしまう、ということはあり得ます。
 だから、事前に、次のようなことを言っておくのです。
 「勉強というのは、自分の力をつけるためにやるのだから、○になることが大事なのではなく、なぜ×だったのかと考えることが大事なんだよ。だから、少しでもわからなかったらできるだけ×にしておくんだよ」
 こういう原則的なことを言うと、子供はすぐにその原則になじみます。すると、その勉強だけでなく、生活全体に一つの柱のようなものができてくるのです。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 小学校低学年(79) 

コメント欄

sizuku 2017年1月31日 15時48分 51 
最終的に自分で勉強できる習慣をつけるため、小さいころから姿勢をしっかり教えておくことが大切ですね。
また、自分で説明させるというのは深い理解への王道だと思います。それを注意せずすべて受け入れる親の姿勢も大切ですね。

コメントフォーム
子供に自分で○付けをさせたら、答えを先に見てしまうのでは、という心配をしないために 森川林 20140911 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
のはひふ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「のはひふ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 小学校低学年(79) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習