ログイン ログアウト 登録
 子供時代のしつけ Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2231番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
子供時代のしつけ as/2231.html
森川林 2014/09/30 06:25 


 子供と犬とを同じように考えるのはやや問題があるかもしれませんが、子供としつけと子犬のしつけは、似通っているところがあります。それは、最初が肝心だということです。
 人間の場合は、まだ可塑性があるので、大人になってからの自覚によって自分を変えることができますが、それでも子供時代の影響はあとあとまで残るものです。

 子犬の場合は、例えば、吠えないしつけをすれば、吠えない犬になります。ストレスがたまるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、子供時代にしつければ、そういうものだと思って不自由なく生きていきます。
 しかし、最初のしつけをしないと、成犬になってからではどんなに教えても、そのしつけが定着することはありません。最初の一歩がいちばん大事なのです。

 これは、暗唱の場合も少し似ています。最初にうっかり「てにをは」を間違えて音読してしまうと、その間違いはなかなか直りません。1回目の読み方が最も大事なのです。
 1回めに正しく読めば、2回めにも正しく読むようになります。そして、3回、4回と繰り返すにつれて、正しい読み方以外の読み方はしようがなくなります。
 これがもし1回目に間違えて読んでしまうと、2回めもそういう間違った読み方をしてしまうことが多く、3回、4回と重なるにつれて、どんなに気をつけても間違った読み方をしてしまうというようになるのです。

 子供時代のしつけの中で、第一に優先することは、正直に生きることではないかと思います。
 子供は、特に悪気がなく、嘘をつくような結果になることをすることがあります。子供ですから、その嘘も些細なもので、特に誰かに迷惑をかけるというものでないことがほとんどです。
 しかし、ここで、嘘はいけないことで、正直がよいことだという原則をしっかりと伝えておく必要があります。

 ここで大事になるのは、父親の役割です。
 母親は一般に、子供の感情を汲み取ることができるので、原則よりも子供の気持ちを考えてルール違反を見過ごしてしまうことがあります。
 父親はその反対に、原則を守ることに敏感で、些細なことでもルール違反は厳しく叱る傾向があります。
 褒めて育てることは、子育ての中心ですが、その背景に、いざというときは厳しく叱るという原則がなければなりません。

 だから、家庭では、父親の帰りが遅いことを考慮して、父と子が(もちろん母と子も)対話をする時間を1週間の生活時間の中で確保していく必要があります。
 その対話の時間のひとつが、長文音読とその長文をもとにした親子の対話です。

 父親が単身赴任の場合も同じです。子供の長文と同じものを父親がコピーして(又はウェブで見て)、電話で子供と話をするようにすればいいのです。
 こういう対話が重要になるのは、小学校高学年からですが、高学年になってから突然対話の習慣を作るということはできません。子供がまだ小さい低学年のころから、定期的に親子である一つのテーマをもとに話をする習慣を作っておくとよいのです。

 この場合、障害になりやすいのがテレビです。
 家族で話をするときはテレビを消すという習慣も、子供が小さいころからつけておけば、抵抗なくできるようになります。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 

コメント欄

コメントフォーム
子供時代のしつけ 森川林 20140930 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ほまみむ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ほまみむ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習