ログイン ログアウト 登録
 2020年度大学入試改革に対応する記述力、文章力 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 3005番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/7/13
2020年度大学入試改革に対応する記述力、文章力 as/3005.html
森川林 2017/08/21 07:45 


 2020年度の入試改革に、今の小学生の子供たちは、どのように準備したらいいのでしょうか。

 これからの入試で評価の中心となるものは、主に記述力です。
 また、自分の考えをひとまとまりの文章として書き表すことのできる作文力小論文力も重要になってきます。
 ひとことで言うと、記述力、文章力がこれから重要になってくるのです。

 これまでの入学試験は、多数の受験生を短期間で採点するために選択式の問題が中心になっていました。
 選択式の問題の多くは、考える問題ではなく知識を再現する問題です。
 ですから、選択式の入試問題に対応する形で、学校や塾でも知識の詰め込み型の勉強が多かったのです。

 しかし、これからは受験生の学力の評価に、もっと長い時間をかけられるようになります。
 東大や京大で新たに導入された特色入試や推薦入試では、高校3年生の秋ごろから評価が開始されます。
 これからは、その生徒の関心や実力を、長い時間かけてじっくり見るという形の入試に変わっていくのです。

 現在でも既に、国公立大学の入試問題はほとんどが記述式です。
 記述力、小論文力に対する力をつけることが、これからの小学生の勉強の方向です。

 では、この記述力文章力をつけるためには。どうしたらいいのでしょうか。

 第一に、最も基本となる「書く力」は、実際に文章を書くことによって育ちます。
  書く力をつけるためには、単に文章の書き方がわかればよいというのではなく、何度も書くことによって、手と目と頭脳が自然に連動していくようにする必要があるのです。

 この文章を書き慣れることが、小学生の最も基本となる勉強になります。
 ところが、小学校低学年のころは文章を書く練習をさせることができても、中学年、高学年と高学年が上がってくるにつれて家庭で、子供に文章を書かせる練習をすることはだんだん難しくなってきます。
 ここを工夫していく必要があります。

 記述力をつけるために、第二に重要なことは、考える力のもとになる家族との対話の時間を充実させていくことです。

 子供の思考力は、主に対話と読書によって育ちます。
 ところが、読書は、子供が自分から進んで難しい本を読むということはなかなか出来ません。
 また、子供に無理に難しい本を読ませようとすると、逆に読書嫌いにさせてしまうこともあります。
 したがって、読書によって思考力をつけるよりも前に、小学生のころは、親子の対話の中で思考力をつけていくのです。

 この親子の対話のために活用できるのが、作文の課題です。
 特に、高学年の生徒の作文課題は、考えるテーマが多くなってくるので、書く材料を探すために、事前に家族で話をする時間をとるといいのです。
 そうすると、思考力を育てる勉強と、家族の団欒や対話が同時に実現できるようになります。

 記述力をつけるために、第三に重要なことは、読書によって語彙力、表現力を伸ばしていくことです。

 作文がなかなか書けないとか、書くのに時間がかかるとか、書くことが思い浮かばないという場合、それらの生徒に共通するものは読書不足であることが多いものです。

 逆に、よく読書をしている生徒は、文章を書くスピードも速く、表現も滑らかで、書くことを苦にしないという面があります。
 更に書く力がついてくると、文章を書くことが楽しいというようになってきます。

 読書については、易しい、面白い本から、だんだんと難しい読み応えのある読書に移っていくことも必要ですが、それ以上に大事なのは、何しろ毎日読む習慣をつけていくということです。

 記述力、文章力をつけるには、以上述べてきたように、書き慣れること、作文を通して親子で対話をすること、毎日読書をする習慣を作ることが重要です。
 こういう普段の生活が積み重なって、記述力、文章力が育っていきます。

 2020年度からの大学入試改革に対応する学力は、これまでの勉強のように、受験前の短期間の集中学習で力をつけるというわけにはいきません。
 小学生のうちからの毎日の家庭生活の中で、少しずつ身につけていくといいのです。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

コメント欄

森川林 2017年8月21日 7時53分 1 
 作文力が短期間で上達する子は、読書力のある子です。
 しかし、読書力があまりない子でも、作文を書く練習を長く続けていると必ず上達していきます。
 大事なことは、気長に続けていくことです。
 この家庭での作文の勉強を続けやすくするために、言葉の森では、オンライン作文を行っています。
 これは、オンラインで1時間、作文を書く画面を先生や他の生徒と共有していく仕組みです。これで、通学教室と同じような臨場感をもって勉強をすることができます。


コメントフォーム
2020年度大学入試改革に対応する記述力、文章力 森川林 20170821 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
きくけこ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「きくけこ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 受験作文小論文(89) 2020年度入試改革(0) 記述力(0) 
コメント1~10件
コメントは24時間以内に表示
掛け声だけでな 森川林
 あおさん、ありがとう。  読書会、確かにいいですね。 6/12
記事 5344番
掛け声だけでな あお
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入 6/10
記事 5344番
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
 朝日中高生新 satoko
 朝日中高生新聞7/13の「天声人語で200字作文」で紹介さ 7/12
森川林日記
第十番 冬が近 あういと
問三のBと問4のBが分かりません。 教えてください。 7/9
国語読解掲示板
りくくんの山の 森川林
 こんにちは、りくくん(^o^) 夏休みは楽しい予定(よてい 7/9
森川林日記
読書のレベルを 森川林
 変な本を読んでいる子がいたので、聞いてみると、「ビブリオバ 7/6
森川林日記
「世界の教育は 森川林
 著者の白井さんは、よく調べて勉強している。  現在の 7/4
森川林日記
asgaros 森川林
https://www.mori7.com/wordpres 7/3
森川林日記
BAND 森川林
https://www.band.us/band/99161 7/3
森川林日記
フォーラム 森川林
https://www.mori7.com/wordpres 7/3
森川林日記
以超、以満とい 森川林
 「以超」は、以上、以降、以後だが、そこを含まずそこを超えた 7/2
森川林日記
2025年6月 森川林
●サマーキャンプ、8/14満員、8/15ほぼ満員。 6/23
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン