ログイン ログアウト 登録
 長文暗唱の意義と方法(その1)通学教室で実施 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 301番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
長文暗唱の意義と方法(その1)通学教室で実施 as/301.html
森川林 2008/10/29 10:48 
 11月から、港南台の通学教室で、長文暗唱400字の自習を始めることにしました。
 自習の仕方が軌道に乗ってきたら、通信教室でも実施できるようにしていきたいと考えています。
 今回は、その暗唱の方法を説明します。このあと続けて、暗唱の意義、暗唱の成果、今後の展望を説明していく予定です。
 また、港南台の通学教室では、中学生以上に、マインドマップ風の構成図を書いてから作文を書き出すやり方を実験しています。このくわしい方法、意義、成果なども、このあと説明していく予定です。
 では、まず長文暗唱の方法から。
 毎日の自習として、次の週の課題の長文を1ページ音読するというのは、これまでどおりです。
 しかし、1ページの音読は、5分程度で終わると思います。生徒のみなさんの中には、国語的な勉強は、この音読だけで、読書などをほとんどしていないという人もいます。これでは、国語の力はなかなかつきません。
 長文暗唱は、この1ページの音読のあと、長文の一部をもっと密度濃く読むようにしたものです。
 課題の縦書き長文は、小2までは1行約20字、小3からは1行約30字です。この長文の約4行程度のきりのよいところまでが1日の暗唱の範囲です。
 タイマーなどで10分間をセットしておき、長文4行(約100字)分を音読します。
 この場合の読み方は、自分の声が自分に聞こえる程度にということだけが条件です。早口で読んでも、歩きながら読んでも、一切かまいません。むしろ、句読点などであまり区切らずに早口で読んだ方が覚えやすいでしょう。また、歩きながら読む方が読みやすいという人も多いと思います。
 普通の人は、最初の4、5分で、長文をいちいち見ないでも読めるようになるでしょう。そうしたら、長文を見ずに、学校に行く支度をしたり、シャワーを浴びたり、ラジオ体操をしたりしながら読んでいくこともできます。10分間のタイマーが鳴ったら、音読は終了です。
 暗唱というのは、新しい頭の使い方をすることなので、人によっては眠くなることもあります。そのときは、短い時間でも寝てしまった方が記憶に定着しやすくなります。
 さて、1日目の暗唱をこのように終えて、次は2日目です。2日目の暗唱は、同じ長文の続きの4行(約100字)分を音読します。つまり、長文の100−200字目の100字分を暗唱するということです。これも、同じように10分間音読をして暗唱します。2日目の100字を暗唱するとき、1日目の100字はもうほとんど忘れていると思います。それでもかまいません。
 3日目は、同じ長文の次の4行(約100字)分を音読して暗唱します。つまり、長文の200−300字目の100字分を暗唱するということです。2日目までの長文は、もうほとんど忘れていてもかまいません。
 4日目も、同じように次の4行(約100字)分を音読して暗唱します。これで、4日間を通算すると400字の長文を暗唱したことになりますが、4日目に覚えているのは、その日に読んだ300−400字目の100字分だけでかまいません。
 さて、いよいよ5日目です。今度は、4日間で読んだ400字分を全部続けて音読します。文章が長いので、4、5分では暗唱できないかもしれません。しかし、10分間音読を続けていると、次第に暗唱できるようになってきます。
 6日目も同じように、5日目に読んだのと同じ400字分を10分間音読して暗唱します。
 7日目も同じです。
 このような形で音読をしていくと、400字分の長文が暗唱できるようになります。
 ここで、音読を近くで聞いているお父さんやお母さんに注意しておきたいことは、決して読み方の注意などをしないということです。子供の音読を聞いていると、普通の大人の人はつい注意したくなります。子供の読み方がうまくなかったり、つっかえて読んだり、区切り方が不適切であったりすることが多いからです。しかし、読み方を注意すると、そのことによって読むことが負担になるというマイナスの方がずっと大きいのです。
 もし、いい読み方を教えてあげたいのであれば、子供に注意するのではなく、お父さんやお母さんが代わりに読んであげてください。しかし、その場合も、「だから、このように読みなさい」とは要求しないことです。お父さんやお母さんの読み方を何度も聞いているうちに、子供の読み方も自然に上手になっていきます。
 注意をせず、よいところを褒めるだけで、自然に上手にさせるというのが勉強の基本です。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


コメント欄

コメントフォーム
長文暗唱の意義と方法(その1)通学教室で実施 森川林 20081029 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
めもやゆ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「めもやゆ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習