ログイン ログアウト 登録
 作文検定と読解検定 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3502番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
作文検定と読解検定 as/3502.html
森川林 2019/01/14 06:26 

 今度、かんき出版から読解力と作文力の本が出ますが、そこに書いてある読解と作文の方法は、かなり理系的なものです。
 理詰めで解く読解と、論理的な構成をもとに書く作文ですから、評価の基準も客観的です。

 従来の国語の勉強は、教える人の主観による面が多かったので、共通の感性を持っている人にはわかるが、そうでない人にはわからないというものでした。
 言葉の森は、設立当初から、客観的に誰でも共通してわかる作文を目指してきました。
 そのために、項目指導という事前指導の方法を作り、また森リンという自動採点ソフトも作りました。

 読解についても、多くの人のやっている読解問題の解き方は、合っていそうなものを選ぶということでした。
 それを、言葉の森では、合っていそうでないものをなぜ合っていないかという理屈を明確にしながら選ばないという方法に切り替えました。ややこしいですが。
 その解き方を理解した子供たちは、すぐに読解の成績が上がりました(詳しくは、本をごらんください)。

 記述についても、言葉の森の指導法は、対比を意識して書くという方法です。
 これで、記述問題も、焦点のはっきりした文章として書くことができるようになりました。

 作文も、読解も、記述も、実力がつくだけでなく、うまく書けなかったり、選択を間違えたりした場合も、どこが原因でそうなったのかがわかります。
 だから、確実に実力がつき、迷わずに勉強を進めていけるのです。

 ところで、これまで言葉の森では、作文の方は作文検定試験ということで検定の枠組みを作っていましたが、読解の方は、質問があるときに答えるだけで特に何もしていませんでした。
 それは、作文を書くだけでも時間の負担があるのに、その上読解まで勉強するとなると、生徒も保護者も大変だと思ったからです。

 しかし、国語の成績を上げたいという人は多いと思います。
 そして、国語の成績のかなりの部分は、読解問題として作られています。
 漢字の読み書きの問題は、やれば誰でもできるようになるのでいいのですが、読解の方は勉強の仕方がよくわからないという人が依然として多いようでした。

 そこで、今ある作文検定に続いて、今後は読解についても客観的な読解力を測定する読解検定試験というものを始めていきたいと思っています。
 これは、ただ読解の試験をするだけでなく、どうしたら点数を上げることができるかということを理解しながら解く試験になりますから、確実に読む力がつきます。

 「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」に、東大・京大の学生の読解力と、早稲田大・慶應大の学生の読解力の差が出ていました。東大・京大の学生の方が、有意に早稲田大・慶應大の学生よりも読解の点数が高いのです。
 しかし、私はこれは実力の差だとは思っていません。

 東大・京大の学生は、理詰めに解く読解の解き方を身につけています。
 これに対して、早稲田大・慶應大の学生は、理詰めに解くのではなく普通に読んで解いているだけなのです。

 理詰めに解けば満点近い成績が取れます。普通に読んで解くだけでは満点は取れません。
 これが読解の点数の差になって表れています。
 だから、早稲田大・慶應大の学生も、理詰めに解く読解の方法を身につければ、東大・京大の学生と同じ点数は取れるようになると思います。

 さて、作文検定は、昔は会場がないとできませんでした。
 だから、ある程度の人数が集まることが条件でした。
 しかし、今は、ウェブ会議システムを使えば、自宅で受検することもできます。
 ちょうど今の暗唱検定と同じ仕組みです。
 ただし、読解検定は、解くのに時間がかかりますから、特定の日時を指定して行う形になります。

 この読解検定は、語句の知識を問うような問題は出さず、また国語の穴埋め問題のようなものも出さず、ただ読解力を見ることに純粋に絞った試験にする予定です。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文検定試験(4) 

コメント欄

nane 2019年1月14日 6時33分  
 読解検定の先に予定しているのは、読書検定です。
 この読書検定の重点は、高校生と大学生です。
 高校生以上で、古今の古典を読破することが目標です。

森川林 2019年1月14日 6時34分  
 暗唱検定を行うようになってから、暗唱の自習を多くの人が続けられるようになりました。
 今後は、作文検定と読解検定も同じように取り組めるようにしたいと思っています。


コメントフォーム
作文検定と読解検定 森川林 20190114 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
すせそた (スパム投稿を防ぐために五十音表の「すせそた」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文検定試験(4) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習