現在、通学教室の中学生以上を対象に、マインドマップ風構成図と音声入力の勉強をしています。以下の文章は、その生徒向けの説明です。
音声入力は何のためにするのでしょうか。第一は勉強の能率を高めるためです。第二はこの勉強をしておくと、将来必ず役に立つからです。
しかし、音声入力には問題点もあります。第一は、音声入力の仕方に慣れるまで時間がかかるということです。第二は、ほかの人のいるところでは音声入力をしにくいということです。自宅の部屋などですればそれほど難しくはありませんが、教室で音声入力をするのは、やはり少し抵抗があると思います。
そこで、今後の勉強の仕方を次のようにしました。まず、音声は小さい声でよいということです。マイクを口の横1センチくらいのところに持っていって小声で話をします。しかし、マイクの位置と距離はできるだけ一定にしておきます。
音声は、文の途中で切ってもよいことにします。一つの文を一挙に言うよりも、途中で区切って考えた方がいい文章になります。もちろん音声化する前に、頭の中である程度まで文を組み立てておく必要があります。
音声入力は、自分の席ではなく、ほかの部屋や廊下や教室の外で(笑)やってもよいことにします。
またマインドマップ構成図の書き方も工夫する必要があります。黒又はカラーペンで書いたあと、最後に別の色のペンで文章の流れを書き加えます。
カラーペンを使うのは話が内容の変化が、あとからでもわかるようにするためです。しかし、単色でもかまいません。
段落を分けるところは、「カイギョー」「タブ」という言葉を入れるようにすると、あとから編集しやすくなります。「てん」や「まる」という言葉も使えます。
当面、音声入力のやり方をつかみ、この方法が文章の能率化に役立つということを理解します。音声入力にまだ慣れていないうちは、作文を書いたあとに音声化するという書き方をしてもいいことにします。そのかわり、音声化にかかった時間を測定し、音声入力がいかに早いかということを理解するようにします。
これまでの作文は、ただ書くだけで60分から90分の時間がかかっていました。
これからの勉強は暗唱に10分、構成図に10分、音声入力に10分、その編集に10分という時間配分になります。
十分間暗唱は、国語の勉強のコツをつかむために行っていきます。
これは、入試問題の問題文を繰り返し読むことと本質的に同じです。難しい文章を繰り返し読んでその内容と表現を自分の血や肉にしていくと国語力がつきます。このやり方がいかに大事かということを暗唱の勉強を通して学びます。既に国語の成績がいいという人も、このやり方で更に力がつきます。これは実証済みです。
作文をこれまでのやり方で直接書きたいという人は、音声入力の10分のあと、構成図を見ながらあらためて作文を書きます。ですから、音声入力だけで作文書くのであれば約3分の1の時間で仕上がります。音声入力とこれまでの作文の両方をする場合でも、音声入力の作業が10分間多くなるだけです。
しかも、音声入力は、これまでの書き方に比べて、疲労度が全然違います。1200字の作文を一日に2本書くことはかなり難しいことでしたが、音声入力であれば、3本でも4本でも書くことができます。
正味の時間だけで測定すると、音声入力はパソコン入力に比べて10倍ぐらい速く入力できます。1200字の文章であれば、パソコン入力ではどんなに速く書いても30分はかかります。音声入力では3分です。誤変換の編集の時間を入れても、パソコン入力よりも時間がかかることはまずありません。
言葉の森の音声入力の方法は、まだどこでもやっていないものなので、通学教室の中高生のみなさんは、ぜひがんばって取り組んでいってください。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図
記事のもととなった構成図です。
(急いで書いたのでうまくありません)