先日の読解検定で、普通によくできる生徒が、かなりひどい点数を取っていました。
これは、その子が普通の国語の試験のようなつもりで問題を解いたからです。
学校で行われる国語の試験では、普通に解けば国語力のある子がいい点数が取れます。
しかし、受験で点数に差をつけることを目的とした試験では、普通に解くと間違えるようになっているものがあるのです。
難度の高い入試の国語の場合は、深く厳密に読み取らなければなりません。
読解検定は、その厳密に読み取ることの必要性を理解するための試験です。
だから、読解検定で満点を目指して解いていると、国語の成績は必ず上がります。
普通に解く国語問題と、厳密に解く国語問題の差はかなり大きいので、その子の国語の実力以上に解き方によって点数が大きく変わってきます。
志望校の国語の過去問対策が必要なのは、解き方によって点数が変わるという事情があるからです。。
その学校がどのくらい難しい国語の問題を出しているかということによって、解き方の深さが変わってきます。
普通の易しい国語問題を出しているところで、深く読んで答えると、深読みのしすぎで×になってしまうこともあります。
それぞれの学校の国語問題の難易度は、例年ほとんど変わりません。
普通の国語問題を出しているところでは普通に解き、難しい国語問題を出しているところでは厳密に解くということが必要になってきます。
将来、そういう国語試験のようなものはなくなっていくと思います。
紙の○×試験で厳密性を問うような試験ではなく、作文や口頭試問でその生徒の考える力の深さや可能性を見るというものになるだろうからです。
しかし、今のところは、国語の過去問対策をすることで、志望校がどういうレベルの国語問題を出しているかを知っておくことは重要です。
過去問対策を秋からやる人がほとんどのようですが、本当は夏休み前にやっておくといいのです。
今度始めた全教科自主学習クラスでは、中学生は定期試験対策、受験生は過去問対策をしています。
これは、定期試験の計画を立てることと、過去問に取り組んで自分で分析をすることが中心ですから、こちらでいろいろなことを教えるわけではありません。
しかし、ほとんどの子が漠然と勉強している中で、焦点を絞った勉強に取り組む姿勢を持つだけで、その後の勉強の進み方が大きく変わってくるのです。