ログイン ログアウト 登録
 どんな本を読んだらいいか(その3) Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 458番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
どんな本を読んだらいいか(その3) as/458.html
森川林 2009/04/19 08:27 
 読む時間を確保することは、読書における食わず嫌いを克服することにもなります。
 本は、子供の見えるところにただ置いておくだけでは読むようになりません。これは、昔と違うところです。子供の生活は、昔に比べて魅力的なメディアが豊富にあるので、難しいあるいはつまらなそうに見える本は、置いておくだけでは決して自然に読むようにはならなくなっているのです。
 したがって、読書は本来、趣味で読むものですが、子供に読書の習慣がつくまでは、勉強として必ず読ませるという取り組みをする必要があります。苦痛であっても毎日50ページ(5年生以上の場合)読むという習慣を続けることによって、次第に読む力がつき読書が好きになっていきます。もちろん、難しい本の場合は、最後まで読み続けることができなくてもかまいません。とりあえず、1日50ページ読んでみて、子供がどうしても面白さを感じられないならば、その1日だけでやめてもいいのです。この程度の強制であれば、無理に読ませて読書嫌いになるということはまずありません。逆に、無理に読ませて読む力をつけるからこそ、読書の面白さに目覚め、読書が好きになっていくのです。

 何を読むか、どう読むか、ということの次に、何を読まないかということも併せて考えておく必要があります。
 雑誌、漫画、絵本、学習漫画、図鑑などはもちろん読んでいいものですが、毎日の読書としては扱わないと考えておくといいと思います。つまり、毎日50ページ以上本を読むと決めたときに、その本を図鑑や学習漫画でもいいということにはしないということです。絵本とは、絵の部分が文章の部分と同じかそれ以上ある本ということを基準にするといいと思います。なぜこれらを読書と見なさないかというと、これらの本は、読むよりも眺めるという読み方になることが多いからです。もちろん、これからの本は趣味としていくらでも読んでいいのです。しかし、読書の勉強としては扱わないということです。
 また、現在は、子供にとって魅力的な遊びの手段がとても多くなっている時代です。これらの遊びは、ある制限の中で楽しむという環境を作らないと、読書の環境がつくれなくなります。例えば、漫画がいつでも手に届くところに置いてあるという環境では、惰性で漫画を読むという生活になりがちです。漫画はもちろん読んでもいいのですが、読んだあとは、簡単に手の届かないところにいったん片付けるという習慣をつけておくことが大切です。テレビやゲームやインターネットは、時間を区切って遊ぶというようなやり方をしなければ、これも惰性でいつまでも続けるという習慣になってしまいます。

 読書についてよく親が、「本でも読みなさい」というような言い方をすることがあります。このような言い方では、子供は本を読むようになりません。読書の大切さということを親が子供に向かって心からしみじみと話すようにすれば子供も素直に話を聞きます。これは読書に限らず、勉強や生活習慣すべてについて当てはまります。親が真面目に一生懸命心からしみじみと話すことは、必ず子供の心に届くからです。
(おわり)



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 

コメント欄

コメントフォーム
どんな本を読んだらいいか(その3) 森川林 20090419 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
りるれろ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「りるれろ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習