ヒヨドリ
頭のいい子はいます。
すると、親は、せっかくだから中学受験をさせようと思います。
その選択自体は、何も問題ありませんが、今の問題は学習塾が過度な詰め込み学習をさせることです。
その理由は、受験に勝つためには、詰め込みが必要だからです。
そこで、学習塾どうしで、詰め込み競争が行われるようになっているのです。
その結果、受験に合格した子の多くが、その後、勉強嫌いになります。
勉強嫌いとまではいかなくても、勉強に飽きるようになります。
大学入試までは仕方なく学校のテストに合わせる勉強をしていても、大学入学と同時に勉強を続けることへの興味を失ってしまうのです。
こういう勉強の詰め込み過ぎによる弊害は、まだあまり表には出ていません。
しかし、いずれいろいろな事例が出てくると思います。
なぜ中高一貫校がいいかというと、中高の一貫教育によって、1年間の先取りができるからです。
高校2年生までに高校3年生までの勉強を全部終えておけば、最後の1年間は受験勉強に特化した勉強を行うことができます。
公立高校では、例えば歴史の授業で、高3の終わりになってもまだ現代史に入らないという場合もあります。
だから、中高一貫校の方が有利なのですが、その受験のための犠牲もまた大きいのです。
本当は、公立中高一貫校をもっと増やせばいいのですが、そういう政治のリーダーシップはありません。
ところで、今、大学入試は、総合選抜の方向に大きく舵を切っています。
それは、ペーパーテストによる1点差の選抜では、問題が多いことがわかってきたからです。
成績のいい子の中に、成績だけがよくて意欲や個性のない子が多くなってきたからです。
子供の教育のゴールは、大学に入ることではなく、その後の社会生活で自分らしく生きていくことです。
昔は、大学を卒業すれば、子供はみんな自分なりに考えて社会に巣立っていきました。
だから、大学入学がゴールでも、特に問題はなかったのです。
しかし、今は、そうならない子が増えています。
大学入学がゴールで終わってしまう子です。
その根本の原因は、小学生のころから「やらされる」勉強に適応しすぎて、自分らしく生きることを忘れてしまったことにあります。
競争に煽られると、誰でもその競争の勝ち負けに目が行きます。
しかし、保護者の方は、目先の競争に流されず、子供の将来の成長を考えて大きな判断をしていく必要があると思います。
下記に引用するYouTubeは、ホリエモンの一見過激そうなタイトルですが、今の学校教育の問題点をよく表しています。
そして、大事なことは、「夢を持つことだ」という話です。
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「学校に行くのは「百害あって一利なし」という想いを強くしたのでお話しします」堀江貴文 ホリエモン
https://www.youtube.com/watch?v=DvgaixQ7YQc
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教育は、子供に知識を詰め込む教育から、子供に夢を持たせる教育に変わらなければなりません。
では、具体的にどうしたらいいかというと、私は、創造発表クラスで自分の好きなことを研究し、発表し、友達と対話する時間を作るのがいいと思います。
15歳ぐらいまでにひらめいた自分の好きなことは、将来、自分の仕事に結びつく可能性があります。
同じ意味で、15歳ぐらいまでに読んだ伝記は、自分の人生の方向を決めることがあります。
しかし、今、子供たちの「好きなこと」は、既に社会の枠にはめられたことが多いのです。
サッカーが好きだとか、野球が好きだとか、バスケットボールが好きだとか、テニスが好きだとか、ピアノが好きだとか、バレエが好きだとか、算数が好きだとか、英語が好きだとかいうのは、それはそれでもちろんいいのです。
そういう趣味は、人生を豊かにします。
しかし、それは、既に社会から枠組みを提供された「好き」です。
それは、一部の例外を除いて、将来の自分の仕事にもなりませんし、人生の主要な一部にもなりません。
子供のころ好きだった懐かしい思い出という範囲の好きなことなのです。
これからの社会は、すべての人が、自分の好きなことをして生きていく社会になります。
しかし、今の大人の多くは、自分の好きなことがわかりません。
それは、与えられた枠組みの中で生きることに適応することが必要な時代を生きてきたからです。
これからの子供たちの教育を考える場合、第一に優先するのは、子供の好きなことを育てることです。
第二は、今の社会に必要な勉強や社会生活のルールを身につけることです。
この順序を逆にしないことが大事です。
もちろん、受験勉強のときは、勉強第一でいいのですが、大きな方向として、好きなことを育てるということをいつも念頭に置いておく必要があります。