メジロたち
●動画:https://www.youtube.com/watch?v=ShY4IRxs3wo
国語読解力をつける方法は、実は単純です。
まず、小学校低中学年の場合は、読書を毎日することです。
目安は、学年の10倍ページで、小学5年生以上は毎日50ページ以上としておくといいと思います。
しかし、本を読む習慣のない子の場合は、10ページ以上でもいいです。
大事なことは、毎日読むことです。
小学1、2年生で、つっかえながら読む子には、保護者の読み聞かせを復活させることが大事です。
言葉は、目から入れるよりも、耳から入れる方が入りやすいからです。
そして、耳から入る文章語が増えてくると、目で読む力もついてきます。
「読み聞かせを続けていると自分で読まなくなる」という考えは逆です。
読み聞かせを続けることによって、自分で読む力がついてきます。
今は、読み上げ機能のあるソフトが使えるので、それを利用する方法もあります。
ただ、大事なことは、機械に任せっぱなしにするのではなく、親子で一緒にその読み上げ機能を使って本を読むというような使い方をすることです。
ちょうど、親子で一緒にテレビを見ているような感覚で使えば、人間的な触れ合いのある読み聞かせ機能の活用になります。
毎日本を読むという基礎力ができたら、次は、小学校高学年からは、問題集読書をすることです。
中学生、高校生の生徒も含めて、難しい文章を読めない人がかなりいます。
軽い物語文の本は、趣味の娯楽として読むのはもちろんいいのですが、それでは読む力はつきません。
説明文、意見文の難しい本を読む力をつけることが必要です。
「
ちくまプリマー新書」や「
岩波ジュニア新書」のリストを見て、自分の興味のある分野の本を読んでいくのです。
しかし、そこまでできない人でも、手軽に難しい文章を読む方法があります。それが、問題集読書です。
更に、その上の国語の勉強の仕方が、読解問題の理詰めの解説です。
この理詰めの解説ができるようになると、国語読解の成績は急に上がります。
しかし、子供本人による理詰めの解説だけでは、不十分なことがあります。
中学生でも、高校生でも、甘い解説で済ませてしまう人がかなり多いのです。
そこで、お母さんやお父さんに手伝ってもらいたいことがあります。
模擬試験のようなしっかりしたテストで、国語の読解問題のできなかったところを、親子で理詰めに分析するのです。
その分析の仕方の参考になるのが、「
小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」です。
この本は、「小学生のための」と書いてありますが、小学生が読むものではなく、保護者が読んで子供に教えるための本です。
中学生、高校生の生徒にも、もちろん使えます。
学校の国語読解のテストは、適当なところがあるので、理詰めの分析までする必要はありません。
言葉の森の読解検定の問題は、理詰めに解くように作られているので、読解検定の問題の間違えたところを分析するのに適しています。
この生徒ごとの理詰めの読解問題分析は、先生が行うには時間がかかりすぎるのでできません。
高校生の大学入試共通テストの分析では、生徒の1人について、1時間から2時間かかります。
一斉指導でやるような性格の分析ではなく、それぞれの生徒の読みの浅さを分析する必要があるので、時間がかかるのです。
出口さんの論理エンジンは、たぶん同じような方法で、読解問題の分析をしているのだと思います。
しかし、私が思うのは、読解問題の理詰めの分析以前の、読む力がまだ不十分な生徒が多いということです。
勉強の順序としては、(読み聞かせ)→毎日の読書→問題集読書→説明文・意見文の読書(難読)→読解問題の理詰めの分析となるのです。