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付箋読書という本の読み方(その3) as/504.html
森川林 2009/05/29 08:42 


↑言葉の森の文鳥「サク」



 フォトリーディングという読み方を覚えると、いつか読もうと思って積んであった本もすぐに読めるようになります。何しろ、早ければ十分でひととおり読めるのですから、時間がなくても読む気になれます。

 また、付箋をつけて読むので、途中で読むのを止めても、あとで読みかけの場所から再開することができます。

 更に重要なことは、一度読んで印象に残ったところに付箋がはってあるので、その部分を再読できるようになります。



 この再読が、実は読書の中で最も重要な部分です。



 読書と作文の関係は、一般に次のようになっていると思われています。

「読書」→「作文」

 読む力が書く力の土台となるという点で、この考え方に間違いはありません。しかし、この単純な関係だけを見ると、現在の勉強のスタイルに似ていることに気がつきます。

「知識」→「試験」

 つまり、吸収したものをどれだけ正確に再現できるか評価することによって、吸収の度合をテストするという発想です。「日本で一番長い川は」→「はい、信濃川です」というような勉強の仕方です。

 同じことを読書と作文に当てはめると、読んだものをただ書くだけのコピー&ペーストの世界になってしまいます。これでは、右のものを左に移すような作文です。

 読書と作文の関係は、単純な「読書」→「作文」ではなく、本当は次のようになっています。

「読書」→「思考」→「作文」

 つまり、読書と作文の間に、自分なりの思考が入っているのです。

 この「読書」→「思考」における思考の材料を作るのが再読です。ある本を読みっぱなしにするのではなく、読んだ中で印象に残ったものを再読し、自分の中で消化して思考の材料とするというのが、読書の要になっているのです。

 小学生の保護者から、「同じ本ばかり読んでいるのですが」という相談を受けることがありますが、次々といろいろな本を読むよりも、同じ本を繰り返し読む方が確実に読む力がつきます。それは、繰り返し読む、つまり再読することによって本の中身が自分のものになるからです。

(つづく)

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)


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