https://youtu.be/w3QkVyP9yy0
国語力の中心は、読解力と作文力です。
漢字の書き取り力や、文法の力や、古文漢文の力は、国語力の本質ではありません。
なぜなら、日本語を知らない外国人は、漢字も、文法も、古文漢文もできません。
しかし、日本語の文章は、その国の言語に翻訳すれば十分に内容が理解できます。
国語力とは、結局思考力のことなのです。
漢字力で大事なのは、漢字を読む力であって、漢字を書く力ではありません。
読書力のある子は、特に漢字の勉強をしなくても、学年相当以上の難しい漢字を読めます。
これが漢字の実力です。
しかし、漢字の書き取りは、書き取りの勉強をしなければ身につきません。
漢字を読む力は実力で、漢字を書く力は勉強力なのです。
ところが、今の大人は、漢字を忘れても困りません。
ネットで調べればすぐにわかるからです。
また、文章を普通に入力すれば、ソフトが自動的に漢字に変換してくれます。
昔のような漢字の書き取りの試験は、もう時代遅れです。
しかし、まだその時代遅れの漢字の書き取りは、しばらく続きます。
では、どういう勉強をしたらいいかというと、それは、
1.なるべく薄い漢字の問題集を使うことです。
いろいろな問題を載せている厚い漢字の問題集は、繰り返しの勉強がしにくいからです。
2.その問題集をもとに、ひとつの漢字を20回繰り返し書く勉強をします。
なぜ20回かというと、200字詰めの作文ノートの1行が20字だからです。
小学2年生までは150字詰めの作文ノートを使うことが多いので、その場合は、ひとつの漢字を15回書くと決めておきます。
3.大事なことは、お母さんが教えるのではなく、毎日の習慣として子供だけで勉強をさせることです。
なぜ、お母さんが教えないのがいいかというと、親は漢字をよく知っているので、つい子供にいろいろなことを要求してしまうからです。
「そこは、はねる」のだの、「もっと大きな字で書く」だの、子供の漢字の勉強を見ていると、ついいろいろなアドバイスをしたくなってしまいます。
子供にとっては、そういうアドバイスが嫌で、漢字の勉強を嫌がることも多いのです。
子供がひとりで毎日の習慣として、例えば、毎日5文字を20回書く勉強をすると決めておけば、すぐに終わる勉強なので、抵抗なく勉強が続けられます。
それぞれの学年で習う漢字は200字程度ですから、1か月半で一応全部の漢字の書き取りの練習ができます。
その練習を毎日続けていけばいいのです。
4.もうひとつ、漢字に興味を持たせる方法として、難読漢字の本を用意するということがあります。
漢字は、象形文字ですから、文字であるのに絵として読める性格を持っています。
例えば、「鷲」「鷹」「鯨」「猪」「猿」「鳶」「雀」などという漢字を見ると、学校でまだ習っていない漢字ほど、興味を持つことができるのです。
▽「ちびまる子ちゃんの読めるとたのしい 難読漢字教室」
https://www.amazon.co.jp/dp/4083140585/
しかし、国語力で大事なのは、漢字の書き取り力ではなく、読書力なのだということをいつも確認しておく必要があります。
読書によって読める漢字が多い子は、いざ漢字を書く勉強を始めると、短期間で書き取りの力もつくからです。