ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 小1の作文は親子作文として書いていく方法がある――小1のころの作文の勉強の仕方が大事。それは、中学生高校生の作文の土台となるのが小学生の作文だから Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 5152番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/21
小1の作文は親子作文として書いていく方法がある――小1のころの作文の勉強の仕方が大事。それは、中学生高校生の作文の土台となるのが小学生の作文だから as/5152.html
森川林 2024/08/19 12:30 


 小1の平均的な字数は、100字から200字です。
 しかし、生まれた月によっても、かなり個人差があります。

 小1のころは指の力がないので、作文を長く書くのが難しいのです。

 これが、小2のころになると、指の力がついてくるので、今度は長く書くことに喜びを見出すようになります。
 この長く書くことに熱中するのは、小3までです。

 小3になると、長さよりも、作文の中身の価値ということを考え出すので、長く書くことにはあまり気が向かなくなります。
 そのかわり、自分なりに面白い話を書こうとするようになります。

 この作文の中身に関心を持つのは、小4まで続きます。

 だから、小3、小4のころは、子供が最も小学生らしい作文を書く時期です。

 小5になると、主題を考えて書くようになるので、作文は急に難しくなります。
 小5の感想文の課題は、中学受験の国語の説明文のレベルなので、読むこと自体が難しくなるのです。

 さて、小1のころの作文指導で、どこに力を入れていくかというと、それは4つあります。

 第一は、題材作りです。
 子供に、自由に書かせるだけでなく、お父さんやお母さんが、子供が作文に書く題材を作ってあげるのです。
 一緒に料理を作ったり、実験をしたり、虫や魚を捕まえに行ったり、植物を育てたり、生き物を飼ったりということをしてあげます。
 そして、子供が、「今度の作文、何を書こうかなあ」と言ったら、「この前の○○なんて、いいんじゃない」とアドバイスをしてあげるのです。

 小1や小2のころは、子供に自由に書かせると、毎日の学校生活の平凡なことを毎回書くようになります。
 小1や小2の子供は、作文の中身の面白さということは考えていないので、保護者が題材作りを手伝ってあげるといいのです。

 第二は、書いたあとの作文に、アドバイスをしたり、書き直しをさせたりしないことです。
 親の善意のアドバイスであっても、子供はそれを自分の書いた作文が否定されたと感じます。
 いつも、いいところだけを見て褒めてあげることです。

 第三は、読書に力を入れることです。
 読書には、読み聞かせも含みます。
 作文の表記は、作文の上で直すのではなく、読む力をつけることによって自然に直るようにしておくことです。
 作文は褒めるだけ、読む力をつけることによってよりよい作文を書けるようにするということです。

 第四は、まだ書く力がない小1や小2の生徒の場合は、親子作文としてやっていくことです。
 親子作文は、次のようにします。
1)お父さん、又は、お母さんが、子供と話をします。
 「今度の作文どんなことを書くか教えて」という感じです。
2)親は、子供と話をしながら、それをメモします。
3)そのメモの中に、子供の話だけでなく、親の話も入れていきます。
 「へえ、そんなことがあったんだ。実は、お母さんも小1のときね……」という話し方です。
 子供から作文に書くことを引き出すのではなく、親が似た話をおもしろおかしく話してあげるのです。
 この親からの対話によって、子供の語彙力と理解力が育ちます。

 作文は、子供から書くことを引き出すものではないということをよく覚えておいてください。
 子供の中には、まだ引き出す中身となるようなものはほとんどありません。
 中身を付け加えてあげるのが、親からの対話なのです。
4)子供と対話をしながらメモを書く時間は15分程度です。
5)メモを書いたあと、子供はそのことを絵にかきます。
 たまに絵をかくのが苦手という子がいます。
 それは、小さいとき自分がかいた絵を否定されたことがあるからです。
 子供は、本来絵をかくのが好きです。
 その子供の絵心を引き出すには、親が、子供がかこうと思っていたことをかいてあげることです。
 つまり、親が下手なりに楽しそうにかくことによって、子供は、「絵をかくというほ、そういう適当なことでいいんだ。そして、楽しいことなんだ」と理解するようになるのです。
6)子供が絵をかいている間、親はメモをもとに作文を書きます。
 字数は、子供の書ける字数に合わせて100字から200字にとどめておきます。
 大人が書く普通の漢字かな交じり文で書いて、漢字にはすべてふりがなを振っておきます。
 親が書く作文には、できれば、ダジャレなどの楽しい部分も入れておけるといいです。
7)親が書いたふりがな付きの作文を子供に音読させてみます。
 音読は、どんなにつっかえながら読んだり、読み間違えたりしても、褒めるだけにします。
 音読は、褒めていれば、上手になります。
 読み方を注意すれば、下手になります。
8)親子作文を続けていると、親が楽しそうに書いているのをみて、そのうちに、子供が、「自分も書きたい」と言ってきます。
 そうしたら、最初は題名だけとか、最初の1文だけとか、途中までとか範囲を決めて子供に書いてもらいます。
 大事なことは、子供が書いたものを直さないことです。
9)もし、お父さんやほかの兄弟も親子作文に参加できるようなら、親子作文のあとに、コメントを書いてもらいます。
 つまり、家族全員の合作で親子作文を仕上げるのです。
10)親子作文には、子供の絵以外に、その話に関連する写真などがあれば、それもノートに貼っておきます。

 以上が、親子作文の方法です。
 このやり方なら、幼長の子でも、幼中や幼小の子もで、親子作文が書けます。

 親子作文で書く練習をした子は、作文を書くことが好きになります。
 楽しくて褒められるだけだから、好きになって当然なのです。
 作文は、この最初の出発点で楽しい感覚を持つことが大事です。

▼親子で書く構想図の例

https://www.youtube.com/watch?v=DA3_a9F-ZSA

https://www.youtube.com/watch?v=RdLqUBxLc08


 ところで、なぜ言葉の森が、小1の作文について、このように余裕を持った指導ができるかというと、それは、子供たちの作文を高3まで教えていく展望があるからです。

 小学生の作文の範囲で上手に書かせることが目的なのではなく、中学生や高校生になったときの準備として小学生の作文を書くという目的で勉強をしているからです。

 これが、小学生までの作文指導しかしていない作文教室や作文講座との大きな違いです。


 対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
親子作文コース(9) 作文の書き方(108) 小学校低学年(79) 

コメント欄

コメントフォーム
小1の作文は親子作文として書いていく方法がある――小1のころの作文の勉強の仕方が大事。それは、中学生高校生の作文の土台となるのが小学生の作文だから 森川林 20240819 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
いうえお (スパム投稿を防ぐために五十音表の「いうえお」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
親子作文コース(9) 作文の書き方(108) 小学校低学年(79) 
コメント1~10件
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 意見要 森川林
 ありがとうございます。  言葉の森のやっていることは新し 9/21
森のアンケート
意見要望 あおれす
作文への指導、本の紹介等、素晴らしいシステムでいつも楽しく参 9/21
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 ありがとうございます。  子供の作文では、お母さんが自分 9/20
森のアンケート
無題 どきんちゃん
お世話になっております。 娘は年中からお世話になっておりま 9/20
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 わかりにくいのは、慣れていないからです。  そういうとき 9/20
森のアンケート
無題 ミラン
ホームページが分かりづらいため、慣れるまで苦労しています。 9/19
森のアンケート
Re: いつも 森川林
 ありがとうございます。  お返事送れてすみませんでした。 9/18
森のアンケート
データ実例はC 森川林
 課題フォルダに入っている「データ集」「ことわざ集」「ダジャ 9/18
森川林日記
Re: 色々な 森川林
 ありがとうございます。  生徒どうしが交流できることが、 9/18
森のアンケート
AIを使いこな 森川林
 プログラミングはなぜ必要かと言えば、新しいことを始めるとき 9/18
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習