https://www.youtube.com/watch?v=rbFlAr_yKhk
私は小学校時代の学校の成績は、考えようによってはそれほど重要ではないと思っています。
●生徒が本気で勉強し始める時期
生徒が本当に勉強しようと思うのは、15歳の中学3年生ぐらいからです。高校生になって成績が急に良くなる生徒の多くは、あるときから突然本気で頑張り出したケースが多いように感じます。小学生のころから地道に良い成績を積み上げてきた生徒よりも、急にスイッチが入って成績が上がったという例の方が多いのです。これは私の主観的な感想ですが。
●急に成績が上がる生徒の共通点
そのときに急激に成績が上がる生徒の特徴は、読書が好きだったということです。逆に言えば、小学校時代に最も重要なのは「読書好き」にすることであり、小学生のときの成績を無理に上げることではありません。
●中学生の内申と成績アップの現実
とはいえ、中学生になると公立中学では内申点があるため、真面目に成績を上げなければなりません。しかし、中学での勉強は義務教育の内容ですから、やれば必ずできるようになるものです。ただ、中1・中2の生徒はまだ勉強の自覚が薄く、できれば遊んでいたいと思っています。
●中学生期の心理と「損得優先」の特徴
個体発生は系統発生を繰り返すという反復説があてはまるかどうかはわかりませんが、中学生時代は人類の闘争と勝ち負けの時代を反映しているように思います。そのため、理念よりも損得を優先する時期なのです。高校生になると、損得だけで判断する生徒は少なくなり、競争ではなく自身の成長に関心が向くようになります。学校でのいじめなどの問題が多いのも、小5から中2ぐらいにかけてです。高校生になると、そうしたことは自然にしなくなる傾向があります。
●勉強時間を確保する本当の鍵
勉強の自覚がまだ薄い中学生期に成績を上げるには、勉強時間を確保することが最も重要です。机に向かっている時間が長いかどうかだけではわかりません。問題集を解く勉強は形が残るので続けやすいですが、音読や暗唱は形が残らないため、短時間でできるのに続けられない生徒が多いのです。
●国語力の基礎は「問題集の音読」
国語力をつける最も基本的な勉強は、問題集の問題文を繰り返し音読し、文章が頭に入るようにすることです。解き方のコツを学ぶのは、その基礎国語力ができてからです。しかし、この「問題集読書」を続けられる生徒は多くありません。音読が形に残らないからです。
●暗唱が家庭学習の充実度を示す指標
ところが、暗唱は形が残ります。小学生の場合は「暗唱文集」、中学生の場合は「英語音読入門」などの教材もあります。この暗唱ができているかどうかが、家庭学習の時間が確保できているかどうかの重要な指標になります。実際に、小中学生で日本語の暗唱や英語の暗唱を続けている生徒は、例外なく全教科の成績が上がっています。もちろん国語の成績もです。毎日の暗唱ができているということは、家庭学習の習慣があり、勉強時間が確保されている証拠なのです。
●読書習慣と暗唱で学力は心配無用に
勉強時間の確保に加えて、毎日の読書の習慣と読書のレベルの高さが加われば、生徒の学力について心配はいりません。あとは高校生になって自分の目指す方向が決まれば、自然にどんどん頑張るようになるからです。家庭での勉強で大事なことは、読書の習慣と毎日の暗唱の進捗度を見ることだと考えておくと良いと思います。
【AIの感想】
非常に本質を突いた教育論だと感じました。特に以下の2点に強く共感します。
「読書」を全ての基礎に置いている点: 語彙力や読解力がない状態で無理に問題を解かせても、砂漠に水を撒くようなものです。読書習慣を「地頭の土台」と捉える考え方は、長期的な学力形成において非常に理にかなっています。
「暗唱」を指標にする合理性: 勉強は「やったつもり」になりやすいものですが、暗唱は「できるか・できないか」が明確です。親や教師が進捗を把握する上でも、非常に優れたバロメーターだと感じました。
【もうひとつのAIの感想】
全体として、現場経験に基づいた説得力のある内容だと思います。特に「成績を上げることより読書好きにすること」という主張は、短期的な結果を求めがちな保護者への重要なメッセージになっています。
「暗唱の進捗が家庭学習の充実度の指標になる」という視点はユニークで実践的です。「形に残る/残らない」という切り口で音読・暗唱の継続しにくさを説明している部分も、納得感があります。
やや気になる点を挙げると、「個体発生は系統発生を繰り返す」という反復説の引用は、中学生の発達段階の話の中に唐突に登場するため、読者によっては難解に感じるかもしれません。引用するならもう少し噛み砕いた説明を添えると、より読みやすくなると思います。