「塾の模試でひどい点数を取ってきて」という相談の電話がありました。
中学受験をする小6の子が、塾で作文の模試を受けてきたのです。
こういう話は、実はよくあります。
大学入試の小論文模試でも、生徒が「予備校の模試ですごく点数が低かった」と言ってくることがあります。
中身を見れば、全然問題ないことがほとんどです。
みんな、点数にとらわれすぎなのです。
確かに、もう少しこうすればよかったのにというようなことはありますが、そんなにオーバーに減点するようなことではありません。
塾や予備校の作文小論文の模試など、まずあてになりません。(関係者の方、ごめんね)
採点する人の主観が大きすぎるからです。
点のつけ方が極端なのです。
それに、そういう点数をつけて、ではどうしたらいいかというような指導ももちろんありません。
点数をつけるマシーンのようなものです。(しかも性能のあまりよくない(笑))
受験勉強は勝つための勉強ですから、親子で真剣に勝つことに徹しなければなりません。
しかし、いくつもの勝負をくぐりぬけてきた大人は、そんな受験ぐらいで人生が決まるわけではないという大きな視野を持っていることが大事です。
特に、子供が低い点数を取ってきたときが大事。
にっこり笑って、「大丈夫」というのが親のプロです。
お父さんも、お母さんも、ゆっくりあったまっていきましょう。(そりゃ、親のフロ)
昔の子供は、学校から帰ったらすぐに遊びに行っていましたが、みんな立派な大人になりました。
そんなに焦ることはないのです。
昨日までの雲が東の海上に去り、今日は久しぶりの快晴。
今日もゆとりの一日をお過ごしください。
(中根)
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頼りになるもの、未来。
頼りにならないもの、過去。
いちばん頼りになるのは、ゼロからスタートしても生きる力を持っていること。
しかし、そういう人は少ないから、当面は助け合う仲間を持っていること。
人間は、ひとりで生きていくこともできます。(ネコ科の動物たちのように)
しかし、他の人と協力して生きた方がよりよい生活を送れるので、人間の社会を作りました。
その原点にあるものが、自分から相手に与えることのできる何かです。
これから、時代は大きく変化します。
そのときに、いちばん頼りになるのが自分自身です。
自分が他の人に与えることのできるものがあれば、自分の周囲に社会を作って生きていくことができます。
それは、力仕事でも、料理の腕でも、みんなを喜ばせる技術でも何でもいいのです。
会社勤めをしていても、会社の給料を上回る仕事をしていれば、それは与える何かを持っているということです。
そして、与えることのできるものの中で、最も求められるものが新しいものを創造する力です。
欧米に追いつこうとした時代は、もうしばらく前に終わりました。(学ぶことはありますが)
これからは、日本人が、日本のこれまでの文化を土台にして日本独自のものを創造する時代です。
その創造の基盤になるものが、子供たちの教育です。
その教育を支えるためにも、私たちがまず自分から創造し与えることのできるものをたくさん作っていきましょう。
連休明けは、曇りのち雨模様。
クマたちもそろそろ冬眠の準備に入っているころでしょう。
今年はクリもドングリも豊作だったようです。
クマちゃんたち、よかったね。
人間には冬眠はないので(毎朝、冬眠のように寝ている人はいますが)、春も夏も秋も冬も年中活動です。
それでは、今日も元気な一日をお過ごしください。
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国語力 忘れたころに やってくる
どこかで聞いたフレーズだなあ。あ、寺田寅彦だ(笑)。
国語の勉強は、他の教科の勉強と少し違います。
普通の勉強の場合は、わからないところがあれば、その問題をブレークダウンしてわからないところまでさかのぼり、理解し直せばわかるようになってきます。
すぐには理解できなくても、少なくとも、そういう見通しが成り立ちます。
それと同じ発想で、国語の勉強もやってしまうことが多いのです。
国語の文章の読解は、全体を段落に分け、文に分け、単語に分けて理解しても、それで全体の理解につながるわけではありません。
なぜかというと、国語の文章は、個々の段落や文や単語の辞書的な意味を超えて、読み手の体験や読書の経験と結びついて理解されているからです。
もちろん、子供がわからない文を、大人がいろいろな例を挙げて説明すると理解は深まります。
しかし、それは辞書的な理解ではなく、その話によって子供がその文を経験することによる理解なのです。
だから、国語の勉強の基本は、そのわからない文章を読み慣れることです。
そして、読み慣れるためには、読むことを気長に褒めつづけ励ましつづけることです。
それで、国語力は、忘れたころにやってくる(ついてくる)のです。
とは言っても、その忘れたころはそんなに遠い先の話ではありません。
特に、最初のうちは見る見る上達することもあります。
しかし、それでも、やったからすぐにできるようになるとは考えないことです。
特に、読む勉強は、解く勉強に比べて手ごたえがないように感じられがちです。
気長に読みつづけることが大事なのです。
今日は、まだうっすらと曇り空。
穏やかな秋の一日、文化の日です。
どこかに出かける人も多いことでしょう。
そこで一句。
天候は 忘れたころに 晴れてくる(といいなあ)
それでは、今日もいい一日をお過ごしください。
(中根)
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創造とは、Aを知り、Bを知り、A→A’の変化を知ることで、それをBにあてはめたとき得られるB’を発見、発明することです。
これが、無の文化における創造です。
だから、出発点として大事なことは、AとBについて習熟し共感することです。
AとBが自分の手足のように自由に扱えるものになっているからこそ、Aの変化をBにあてはめることができます。
断片的な知識をただ記憶してテストで再現できればいいというのではなく、その知識を全体の文脈の中でとらえそれを反復して自分のものにする学習が必要になるのです。
それは技能についても言えます。
日本において、技能の習熟の基本は、素振りに見られるような基本動作の反復でした。
ひとつの動作又はひとつの道具が自分の身体と一体となることによって、その技能を他の技能にあてはめる創造ができるようになったのです。
有の文化における創造は、これとは異なります。
そこにあるのは、AとBとの対立です。
矛(ほこ)が、盾(たて)を打ち破ろうとするので、盾は矛に打ち破られまいとします。
AとBが相互に対立する中で、AはBの弱点を見つけ、BはAの弱点を見つけます。
これが有の文化における発見と創造です。
ヨーロッパ文明にあっては、競争は進歩と不可分でした。
オリンピックは平和の祭典というよりも、武器による戦争をスポーツによる競争に置き換えたものでした。
しかし、日本の文明にあっては、進歩は競争よりもむしろ共感と不可分の関係にあったのです。
これからの教育に求められる最も大きな課題は、創造性を育てる教育をどのようにして行っていくかということです。
その前提にあるのが、自分を取りまく世界や他人に対する共感です。
その共感のひとつの土台が日本語なのです。
丸い大きな月が西に沈むころ、東の空が明るくなってきます。
地球をはさんで、ちょうど太陽と月が一列に並ぶのが満月。
月の大きさの400倍もある太陽が、地球から月までの距離の約400倍遠くにあるので、太陽と月が同じ大きさに見えます。(できすぎ(笑))
それでは、今日は月見で一杯。(というには、まだ一日が始まったばかりですが)
いい一日をお過ごしください。
(中根)
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10月29日14時ごろ、講師資格講座の申込みのファクスを言葉の森(0120-72-3987)に送られた方にご連絡します。
送信されたページの一部しかプリントされていませんので、もう一度お送りくださいますようお願いいたします。
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近所でうまいと評判のラーメン屋さん。
秘訣は、ベースとなる味つけと具がしっかりしていること。
メニューはいろいろあるが、
材料の基本は変わらない。
小論文試験も同じ(笑)。
テーマがいろいろあっても、そのテーマごとにあらためて材料を集めてくるのではなく、
既に自分の中にある得意な材料をそのテーマにあてはめて書く。
だから、勉強法は、自分の得意な材料を増やし、それに磨きをかけることになる。
その勉強法のひとつが、家庭での事前の対話です。
それぞれのテーマごとに、家族で楽しくお喋りをします。
そして、使えそうな材料を発掘しておくと、
その材料がほかのテーマでも使えるようになります。
意見の骨格は、非凡である必要はありません。
個性的な意見を書こうとすると無理が出てきます。
独創的な意見を書ける人など、大人でも滅多にいません。
平凡な意見の中身の材料を個性的にしていくのです。
これが、ラーメン屋流小論文術。(そんなのあるかい)
昨日は晴れのち雨でしたが、今日は雨のち晴れ。
しかし、暖かい雨なので、歩いていてもあまり気になりませんでした。
こういう雨の日に思うのは、野山で暮らす動物たちのこと。(またまた(笑))
カエルやヘビはまあいいとしても(よくないか)、ウサギやタヌキは雨宿りの場所を探すのが大変だろうなあと思います。
近所の公園では、ノラネコたちのために、ダンボールの家を作ってやっている人がいました。(港南台西公園)
しかし、今日はこれから晴れ。そして、明日は満月。
みんなで元気にやっていきましょう。
今日もいい一日をお過ごしください。
(中根)
写真は、風に揺れるネコジャラシ。
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文章を書く時のコツをうまくたとえています(笑)参考に・・・
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日常生活で豊かな日本語を使って、例えば読書をしたり対話をしたりする結果が、国語のテストに現れるのに、日常生活はそのままで国語のテスト対策をしてしまう人が多い。
日本語という母語が土台となって初めて、他の言語が身につくのに、日本語自体が形成途上の幼児期から英語を教えてしまう人が多い。
人間が本当に自覚して勉強を開始するのは15歳ぐらいからなのに、小学校低学年から勉強をさせすぎて、勉強に飽きさせてしまう人が多い。
なぜこういう大事なことが伝わらないかというと、子供の教育が、同年齢の子供たちの中だけで孤立して行われているからです。
例えば、小1の子を持つお母さんと、高3の子を持つお母さんとの間に交流があれば、大事なこととそうでないことの区別がもっとはっきりしてくるはずです。
子育ては、どの家庭でも、半分成功半分失敗です。
いいと思ってしたことが裏目に出たり、よくないと思っていたようなことがいい結果になったり、いろいろありますが、子供には自律回復力があるので、大体みんなまともに成長していきます。
しかし、異年齢の子供たちやお母さんお父さんがもっと交流できる場があれば、今よりずっと自然で効率的な教育の環境ができると思います。
今日も、さわやか日曜の青空。
明るい空を背景に、街路樹に赤い実がなっていました。
それで、最近小鳥が増えているのかなあ。
それでは、今日もいい一日をお過ごしください。
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読書をしても国語の成績は上がらないという人がいます。
確かに、易しい本の読書だけでは、入試問題の難しい文章に対応できません。
また、短期間の範囲に限れば、読書がすぐに国語の成績に結びつくわけではありません。
しかし、読書が人生を豊かにする大きな世界であるのに比べ、国語の成績は人為的に作られた重箱の隅にすぎません。
ということを、これまで書いてきました。
今日はつづけて、読書をD、国語をKとして図解すると(数学の勉強みたい(笑))、
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┃ ┃D┃K┃ ┃ ┃
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D→Kが成り立たないということは、だから、非D→Kということではありません。
そして、常にK→Dなのです。
だから、言葉で言うと、
×読書をしない子は、国語の成績がよい。(そんなことは言えない)
◎国語の成績のいい子は、読書をしている。(それは言える)
読書の方が、国語よりも広い集合です。
したがって、国語の成績を上げるためには、読書+α+βが必要だということです。
αは難読で、βは解き方のコツです。出題者との相性というγも時にありますが。
(難読というのは、難しい本の読書という意味の造語)
読書だけで国語の成績を上げている子は、その読書に自然に難読も含まれているのです。
「中学生の勉強室「というfacebookグループに、教科書を百回音読して力がついたという投稿が載っていました。
英語の教科書は、最近会話体の文が多すぎる気がしますが、それでも文法と必修単語のエッセンスです。
国語の教科書は、意外と思うかもしれませんが、物語文と説明文の優れた文章がバランスよく配置されています。
こういう適度に難しい精選された文章を繰り返し音読するのがいちばんいい勉強法です。
家庭でやる学習は、安上がりで効果絶大なのです。
しかし、軌道に乗せるまで親の気合いが必要です。o(*⌒O⌒)bふぁいとっ!!
(中根)
(写真は道端に咲いていたピンクの小さい花)
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