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記事 5520番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/6/3
本当に必要なのは読解力の先にある作文力――作文力は思考力 as/5520.html
森川林 2026/05/31 07:21 



https://www.youtube.com/watch?v=vS6cGFu-ffE

●読解力低下の実態

 子供たちの読解力の低下が指摘されています。
 新井紀子さんの著書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』にも書かれているように、教科書を読み取れていない子が実は数多くいることがわかってきました。

 読解力のなさは、聞き取る力のなさにも表れます。
 私がみんなの前で何か説明をすると、そのすぐあとに、「今なんて言ったの?」と聞く子がいました。
 そして、もう一度詳しく説明し直すということが何度かありました。
 一度で聞き取れないということは、文章を読むときも一度で読み取れていないということです。

●読み取る力の個人差

 読み取る力で言えば、その反対に、こちらがみんなに向けて保護者向けのプリントを渡すと、すぐそのプリントを読み取って中に書かれていることを質問する子もいます。
 保護者向けのプリントですから、自分には関係ないと思ってすぐにしまう子がほとんどですが、文章が書いてあるとすぐ読みたくなる子もいるのです。

●読解力向上の重要性

 これからの日本の発展を考えた場合、子供たちに読む力が不足しているというのは極めて重要な問題です。
 この読解力の向上を教育の中で早急に進めていく必要があります。

●緻密な読み方の効果

 新井紀子さんはこの読解力不足を解決する方法として、緻密に読むという問題の解き方を説明しています。

 これは、言葉の森の「読解検定」が行っている方法と同じで、表面的に読んで内容を理解するのではなく、緻密に読んで内容を把握するという読み方です。
 この読み方を教えると、どの子も急速に国語の読解力が向上します。

 しかし、この緻密に読むという方法は、ある程度手取り足取り説明しなければ子供には伝わりません。
 先生が一人の子供に対して一時間も二時間も説明するのは時間的に難しいですから、読解検定の間違えたところを理解するためには、親が一緒に見てあげることです。
 つまり、読解検定で×だったところの理由を親が一緒に考えてあげるのです。

●解き方のコツだけでは不十分

 ところで、読解力はこのように解き方のコツを身につけるだけで成績が上がりますが、実は解き方のコツだけではカバーできないものがあります。
 それは難しい文章を読み取る力です。

 解き方のコツを身につけた子でも、普通の問題文はよい点数が取れるのに、難しい問題文になるとよい点が取れないということが出てきます。
 つまり、読解力をつけるためには、解き方のコツを身につけることのほかに、難しい文章を読む習慣をつけることなのです。

●言葉の森の取り組みは難しい文章に慣れること

 この難しい文章を読む習慣をつけるために、言葉の森では国語読解クラスを開設しました。(現在は全科学力クラス)

 難しい文章を読むことが大切だといくら説明しても子供は実行しません。
 それは、あてのない勉強のような気がするからです。

 難しい文章を読む最も手軽な方法は、国語の問題集の問題文を読むことです。
 それも一回だけではなく、一冊を読み終えたらまた最初に戻り、最初から同じように繰り返し読み、一冊の問題集の問題文を五回読み込むことです。

●難しい文章を読むための音読の方法

 小中学生は勉強の自覚がまだあまりないので、黙読で五回読むと言っても斜め読みになってしまうことがあります。
 だから、小さい声でいいので、問題文を音読して読むということです。

 ただ、小学校高学年から中学生ぐらいになると、子供は音読を嫌がります。
 それは、小学校低中学年のころに、音読をすると親に注意されることが多かったからだと思います。

 子供の音読を聞くときに大事なことは、読み方を注意するようなことは一切せずにただ褒めることです。
 褒め方は、
「難しいのをよく読んでるね」
「だんだんうまくなってきたね」
などでいいのです。

 これなら子供がどんな下手な読み方をしていても、嘘を言ったことにはなりません。

 こうして音読を続けて半年たつと、読む力が変わってくるのがわかります。

●読解力の先にあるもの

 さて、ここまで読解力の大切さとそのための方法を述べてきましたが、本当に大事なのはこの先です。

 読解力とは答えのある世界です。
 だから、学力のある子は満点が取れて当然になってきます。

 そこで東大の現代文の入試問題は、読解の選択問題などはなく、すべて記述問題になっているのです。
 答えのある勉強はできて当然だから、答えのないところでその生徒の学力を見ようというのです。

 次の話は、読解力の先にある記述力、作文力についてです。

(つづく)

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どうしたら上手な作文が書けるようになるか――作文の勉強をする意義 as/5519.html
森川林 2026/05/30 09:51 



https://www.youtube.com/watch?v=1eUT0hnU7bg

●作文が上手になるための三つの条件

 作文試験に合格するような作文を書くコツは次の三つです。

 第一は、内容に個性、挑戦、感動、共感などがあるということです。
 第二は、表現の項目として、わかりやすい構成、体験実例と社会実例の広がり、光る表現、深い感想があるということです。
 ほかに補助的な条件として、指定の字数どおりに書く力、誤字や誤表記がないこと、試験の時間内に書き上げるスピードなどもあります。
 第三は、語彙の力で、これが森リンの評価の中心です。

●語彙の力が本当の実力を表す

 語彙の力というのは、作文を読んでいると、密度が濃いとか、内容が充実しているとか、同じ字数で書かれていても読み応えがあるとかいう感覚を読み手が持つ要因です。
 また、この語彙の力は、単に上手に書くためのコツとしてだけでなく、その作文を書く人の本当の実力と言えるものなのです。

●作文は考える力を育てる

 作文を書く勉強をする本当の目的は、作文試験に合格するためだけではありません。
 文章を書くことは、ものごとを自分なりに考える力を育てることです。

 自分なりに考える力は、人間生活の基本とも言えるものです。
 例えば、何かの会合で司会をする時なども、考える力があれば会議の進行をうまく進めることができます。
 自分の言いたいことを人に伝える時も、相手に分かりやすく、つまり構造的に説明することができます。
 また、物事を考える時にも、深く広く考えることができます。

●文章を書く楽しさは人生を豊かにする

 そして、当然ですが、文章を書くことが負担にならないだけでなく、文章を書くことが好きで楽しいと思えるようになるのです。

 この文章を書くことが好きで楽しいというのは、日本特有の文化とも言えるものです。
 かつての万葉集の時代から、源氏物語や枕草子などの女流文学の時代、そして短歌や俳句などの短い詩形式の趣味の広がりなど、日本人の多くは、文章を書くことを生活における楽しみの一つとしてきました。

●子供のころから作文を楽しむ土台を作る

 だからこそ、子供時代のうちから、作文を書くことが好きで楽しいと思えるような土台を作っておくといいのです。

 作文を書くことは、単に作文試験に合格するためだけのものではなく、自分の生活を文章を書くことによって豊かにすることにもなっているのです。


▽関連情報(by Gemini)

「森リン」について
文章中にある「森リン」とは、作文通信教育大手の「言葉の森」が開発した自動作文評価テスト(AIによる作文の客観的評価システム)のことだと推察されます。このシステムでは、文中の「言葉の結びつき」や「語彙の豊富さ」などを数値化して評価する特徴があります。もしこのシステムに関する文章であれば、文脈の通り「語彙の力」がその評価の核になっていると言えます。

「構造化」と「思考力」の関連性
文章を書くことで思考が整理されるプロセスは、現代のビジネスや教育でも「言語化力」「論理的思考力(ロジカルシンキング)」として非常に重視されています。

日本の日常における書く文化
現代でもSNS(ブログ、note、短歌の投稿など)で個人の発信が盛んな日本の土壌は、まさに文章中で触れられている「万葉集や俳句から続く、書くことを楽しむ文化」の地続きであると言えます。

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作文の勉強は準備が八割、書くのが二割 as/5518.html
森川林 2026/05/29 06:57 



https://www.youtube.com/watch?v=CY39UR4t5-Q

●作文で最も大切な準備の時間

 作文の勉強で実際に使う時間は1時間半ぐらいですが、準備は15分程度です。
 データを調べるようなことがあれば、また親と話す時間が長くなれば、準備の時間は長くなります。
 中学生、高校生が書いた準備のサンプルを紹介します。

====
●Sさん(中3)のメモ

①要約(読書に夢中になったことはあるだろうか。→読書は人生を変えてくれるものである。私も夢中になれるものをどんどん増やして充実した人生を送りたい)
②1(その第一の方法は、一回興味を持ったものにとことん向き合ってみることだ。鉱物の話)
③2(その第二の方法は、周りの環境や物事に一つ一つ心を配って生活することだ。「バイアス社会」を生き延びる→人間の脳の仕組みとして、「自分だけは無色透明のガラスを通して物を見ている」と思いがち。でも、その働きも大切なのではないだろうか)
④まとめ(確かに夢中になってばかりいては周りの声が聞こえず、自分だけが正しいと思ってしまう。だが、夢中になれるものがあるというだけで日々の生活がずっと楽しくなる)

●Mさん(高1)のメモ

1.要約+私たちは意識した時間の中で休息を見いだすべきである。
2.探究できるような趣味を持つこと。(デジタル機器から離れる)
3.拘束時間や効率を評価するのではなく、個人がどれだけ充実した時間を過ごせたかを見るべきだ。

●Hくん(高1)のメモ

1:人間は機械と似ている部分もあるが、毎日変化することができる点で、機械とは本質的に違うと考える。
2:人間には機械にはない「学びながら変化する力」がある。
3:人間は勉強や経験によって考え方や行動が変化し、成長していく。
4:最近のAIやコンピューターは、自分で学習して進化するようになってきているため、人間と変わらないと考える人も増えている。しかし、人間は機械にはないすごみがある。

●Kさん(中3)のメモ

1.要約→人間的なコミュニケーションを大事にするべき。
2.安さや利便性だけで判断しない。→通販サイトの話、父がとある国で両替した時の話。
3.直接人と関わる経験を大切にする。→母とよく買い物に行く話。
4.アリストテレスの「人間は社会的動物である」。
====

 課題の長文を読んで、どういう構成と実例と表現で書こうかと考えると15分はかかります。
 しかし、この15分が作文の勉強で一番大事なところなのです。

●親子の対話が題材力と語彙力を育てる

 小学生の場合は、お父さんやお母さんに似た話を取材することが一つの項目になっています。
 ここで親子が話したことが子供の題材力をつけると同時に、大人と話すことによって語彙力も育ってくるのです。
 ただし、お父さんお母さんがせっかくいい話をしても、子供はその話のどうでもいいところを選んで書くようなことがよくあります。
 しかし、それはそれでいいのです。
 聞いた話は子供の心の中に必ず残っているので、作文という形で現れなくても、その話は子供の人生にいつか影響を与えるからです。

●小学生のうちに親子の会話を豊かに

 作文の勉強で大事なことは、この準備に力を入れることです。
 小学六年生までは、お父さんお母さんが子供の作文課題フォルダを見て、次の週はどういうテーマの作文かということを把握しておくと、似た話の準備ができます。
 中学生になると、子供は親の話を聞きたがらなくなりますから、小学六年生までの間にたっぷり親子の対話をしておくことが大事です。

●書き上げた作文は褒めることが基本

 書き上げた後の作文については、褒めるだけにしてください。
 親がたとえ善意でアドバイスしたとしても、子供はそのアドバイスを自分の書いた作文に対する批判のように受け止めます。
 上手な作文を書くために大事なことは、読書を強化することであって、書いた作文を添削することではありません。

●受験作文だけは例外

 ただし、受験作文コースの課題の時の作文はこの限りではありません。
 この場合は合格することが目的ですから、お父さんやお母さんの判断で子供の書いたものを直していっていいのです。
 その直された文章を何度も読むことによって、子供は受験作文の準備ができます。
 ただし、直す場合もいつも褒めながら直すという明るい対応をしていってください。
 受験作文の最も役立つポイントは、結びの五行に光る表現を入れることです。

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AIを超える人間の能力は、知識技術の身体化から始まる――小学校低学年の時期の作文は手書きで as/5517.html
森川林 2026/05/28 13:22 



https://www.youtube.com/watch?v=XIGO_Wx3ySI

 AIが東京大学の数学の入試問題で最高レベルで合格する点数を出したというニュースがありました。

 AIの能力は日々進化しており、現在はプログラミングも人間がどのようなことをしたいのかを指示すれば、AIがある程度まで自分でプログラムを作ってくれるようになっています。

 また、文章作成に関しては、多くの人がすでに感じていることですが、書く内容やタイトルを指示すれば、AIが独自に文章を書いて仕上げてくれます。

●AI時代における教育の本質
 
 こういう状況を見て、これからは子供たちが教育を受けたり、勉強をしたりすることは必要なくなってくるという極端な意見を述べる人もいます。
 ある面では当たっていますが、私は、私たちは教育というものの本質を考える必要があると思います。
 そうでなければ、人間は便利な道具を使えるだけの猿と同じような存在になってしまうからです。

では、道具を使える猿と道具を使える人間の違いはどこにあるのでしょうか。
 それは猿が単に道具を使えるだけであるのに対して、人間はその道具を使って創造することができる点です。

●創造の原点としての「身体化」
 
 では、創造の元になるものは何かというと、それは一つには人間の身体であり、もう一つには身体化された知識や技術なのです。

身体が大事なのは、機械やAIと違って、身体が問題意識の出発点になるからです。
 人間には様々な喜びや苦しみがあります。
 それが創造の原点です。

しかし、人間が猿や犬や猫と異なるところは、その身体に知識や技術が含まれるようになることです。
 知識や技術を道具として使うだけであれば、それはAIやロボットでカバーすることができます。

しかし、人間には知識を創造したり、技術を進化させたりする力があります。
 それはその知識や技術が身体化されているからできることなのです。

ここで大事なのは、単に知識を知っていることだけではなく、その知識を自分の手足のように無意識のうちに自由に動かせるようになることなのです。

●各分野における身体化の必要性
 
 例えば数学について言えば、ある問題をどのように数学的に解決するかということを考えるときに、基本的な数学の知識と技術を持っていることが必要になります。
 AIは答えを与えてくれるかもしれませんが、人間がどういう答えを必要としているのかということは、数学の基本的な素養がなければ問題として提案することができないのです。

これは、プログラミングについても同じです。
 プログラミングでどういうことができるかという知識が、基本的なもので良いので身体化されていなければ、どういうプログラムを作ってほしいのかという問題意識を持つことができません。

さらに重要なのは、文章を表現する力です。
 AIに文章を書いてもらうことはできますが、どういう文章を書いてほしいのかという問題意識には思考力が必要です。
 その思考力は、文章を書くという作業が身体化されていることによって実行できるのです。

●小学校低学年における「手書き」の重要性
 
 文章の身体化の元になるものは、対話と作文です。
 しかし、作文はキーボードで入力する作文ではなく、手で書くという身体化を伴った作文です。

作文を書ことの身体化には適齢期があり、小学校1・2・3年生のうちに手書きで書く感覚を身につけておく必要があります。
 この時期に、文字を手で書くことが、考えなくても自然にできるようになるまで身体化しておく必要があるのです。

この手書きによる思考力の身体化が身につくことによって、その土台の上に、テキスト入力をするとか、音声入力をするとかいうことが、創造的な文章を書く力になるのです。

●紙の本がもたらす読書の身体化
 
 これは、読書にも当てはまります。
 小学1・2・3年生のうちは、紙の本で文章を読むことで身体化が行なわれます。

読書はデジタルな情報として吸収するものではなく、本や紙という触れられるものを通して吸収することによって、文章を読むことが身体化されるのです。

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高校入試で上位校を目指す中学生のための効率的な勉強法 as/5516.html
森川林 2026/05/27 14:57 



https://www.youtube.com/watch?v=nvk8mGYA6To

 高校入試で、トップレベルの高校を志望する人や私立・国立の高校を目指す人も多いと思います。
 そういう人のための勉強法です。

●国語の勉強法

 国語については、現在の発展新演習の問題文をしっかり読んでいれば、考える力と読む力がつくので大丈夫です。

 問題を解くだけの勉強は、時間がかかるわりに実力がつきません。
 それは、合っていたらよかった、間違っていたら残念、というレベルで終わることが多いからです。
 読解検定の解説を書くときのように、間違ったところを理詰めで「なぜそうなるのか」を徹底して考えるが大事です。

 国語の勉強法は、問題集の問題文を繰り返し1冊を5回読むことが基本です。
 そして、読解検定で毎回80点以上、できれば100点取ることを目標にすることです。

 また、国語については、志望する学校によって傾向が異なります。
 比較的易しい国語の問題を出す学校なのに、難しく考えて間違えることもあるのです。
 志望校の過去問をやって、傾向を見ておくことが大事です。

●数学の勉強法

 数学については、トップ校または私立国立高校は、図形の問題が多く出ます。
 図形と計算や文章題が融合した複合問題という形も多いです。

 計算問題や文章問題は、理屈どおりやれば解けるので、解き方がわからないと解けない図形の問題を組み合わせるのです。

 難関校を受験する場合、問題集は標準新演習では物足りないので、発展新演習で取り組んでいく必要があります。
 1冊の問題集を繰り返して解き、できない問題が1問もなくなるまで取り組むことが大事です。

●英語の勉強法

 英語については、勉強の基本は暗唱と文法と長文読解の練習です。
 暗唱は学校の定期テスト対策に対しては教科書の暗唱でいいのですが、今の英語の教科書は会話が多く、内容の易しいものが多いので、校内のテスト対策として暗唱することはいいのですが、それだけでは不十分です。
 教科書の暗唱は、1ページを20回以上読んで暗唱します。
 余裕のある人はさらにそれを暗写するといいです。

 英語の教科書以外の私のおすすめは、國弘正雄さんが監修した「英会話ぜったい音読入門編」を暗唱することです。
 この本には、「続入門編」「標準編」「挑戦編」などもあります。
 「入門編」も含めて、いずれも、中学で習う文法がすべて盛り込まれているので、この本を暗唱すれば文法の土台ができます。
 普通の英語の読み物よりも密度が濃いと思います。

 文法については、英語の問題集の文法の説明のところを、やはり1冊の問題集を繰り返すような形で読むことです。
 英語の問題集の問題も、解く作業は時間がかかるわりに効果が薄いことが多いです。
 なぜかというと、できる問題は最初からできたわけですし、できなかった問題は何度も繰り返さなければできるようにならないからです。

●解く勉強書く勉強よりも、繰り返し読む勉強

 問題を解く勉強をすると、書く作業をすることが多いために時間がかかるのです。
 書く勉強は、読む勉強よりも目安として5倍以上時間がかかります。
 1回解く勉強をするよりも、その分読む回数を増やす方が身につきます。

 ただし、英単語、英作文、社会科の固有名詞などは書かないと身につきません。

 問題集の問題の横に答えを置いておき、その問題と答えを見比べて、この答えの場合は自分には難しいとかできないとか思ったところに線を引いておき、線を引いた部分を中心に繰り返して読むことです。

 高校入試の英語の問題は、長文読解が出ます。
 長文読解は読み慣れていないと時間がかかります。
 また、習っていないような難しい単語が注釈付きで出てきます。

 英語の文章を読み慣れていない人は、自分の知らない単語が出てくると、そこで急に読むスピードが落ちるのです。
 読み慣れている人は、知らない単語が出てきても文脈で読み進めていくので早く解けます。
 これは、国語の難しい問題文を読むときも同じです。

 英語の長文読解のおすすめは、「全国高校入試問題正解英語」で、毎年の入試問題の各校の長文を読む練習をしていくことです。

●理科・社会の勉強法

 理科と社会については、問題集を解くような勉強は、あまり能率がよくありません。
 志望校の入試問題を見て、こういう問題が出るのだったら、教科書や参考書のどういうところを読む必要があるかと考えるのです。
 すると、特に社会については、ほとんどが教科書で間に合うと思います。

 しかし、理科については、計算的な問題は数学と同じで繰り返し解く必要があります。
 国語・英語・社会は読む勉強が中心、数学・理科は解く勉強が必要と考えておくといいです。

●中学1・2年生の勉強時間

 中学生の勉強時間に関する記事を載せています。
「がんばり方を間違えない中学生の勉強法」
https://www.mori7.com/as/5436.html
====引用
 中学1・2年生の場合、中学生の勉強時間の目安は、平日1.5時間、土日2.5時間です。
 内訳は、平日は数学1時間、英語30分、土日は数学1.5時間、英語1時間が基本になります。
 定期テストの2週間前からは、平日3.5時間、土日6-8時間を目安にし、数学・英語に加えて国語・理科・社会にも時間を配分します。
====

●受験の勉強法

 受験勉強に取り組むのは中学3年生からで十分ですが、2年生の終わりの春休みに志望校の過去問を購入して、答えを見ながらでいいので、少なくとも1年間分やってみることです。

 なぜ過去問を春にやるかというと、過去問をやることによって、自分がどういう傾向を想定して勉強すればいいのかが自然にわかるようになるからです。

 受験勉強の勝負は、中学3年生の夏休みです。
 この中3の夏休みに猛勉強するために、中学2年生までに勉強の先取りをしておく必要があります。
 特に数学に関しては、中3の夏休み前までに中3の勉強を終えるか、または途中まで進めていることが必要です。

●塾での勉強と自宅での勉強

 中学生は、塾に行って勉強する人が多いと思います。
 それは、みんなが塾に行っているのに、自分だけ行かないと不安だからという理由と、中2のころまではまだ勉強に対する自覚が薄いので、ひとりで勉強を続けることができないという理由からだと思います。

 しかし、塾に行くと、塾に通うことが勉強のように思ってしまうことがあります。
 また、塾の宿題をしたり、塾のテスト対策をしたりすることが勉強だと思ってしまい、自分なりの勉強をしなくなることがあるので、かえって勉強の効率が下がります。

●志望校の過去問を中心にした勉強

 志望校の過去問を研究して、自分のペースで自宅で勉強するのが、ひとりで勉強する力のある人にとっては最も効果的なやり方です。
 中学3年生になると、誰でもそういうひとりでの勉強ができるようになります。

 中学生が高校入試で自分のペースで勉強する習慣をつけると、高校生になり大学入試に取り組むときも、自分のペースで勉強するようになります。

 自分で勉強する自信がないと、大学入試のときも予備校に通って勉強するようになりがちです。
 しかし、大学入試は志望校による傾向が異なるので、特に自分で決めて勉強する方が能率がよくなります。
 だから、中学生の間に、自分の力で勉強する習慣をつけておくといいのです。

●中3の夏からは模擬試験を受ける

 ただし、中学3年生の夏からは模擬試験は受ける必要があるので、近所の塾で模擬試験の募集があるときは応募して受けさせてもらうといいです。
 ただ、模擬試験の成績が優秀だと、その後、その塾に勧誘されると思いますが。

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記事 5514番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/6/3
説明文読書の代わりになる毎日小学生新聞 as/5514.html
森川林 2026/05/26 06:59 



https://www.youtube.com/watch?v=cEjm9FJpDUY

●小学生新聞三紙の特徴と毎日小学生新聞の魅力

 言葉の森では、朝日小学生新聞、毎日小学生新聞、読売KODOMO新聞の三紙を取っています。

 それぞれ特徴があって面白いのですが、私が特に読み応えがあると思うのが毎日小学生新聞です。
 それはいろいろなコラムが充実しているからです。
 文章にはほとんどふりがなが振られています。

 時事問題のようなニュース記事は特に読みませんが、説明文のコラムには思わず読みたくなるものがあります。

●物語文だけでは育ちにくい説明文を読む力

 今、小学生の読んでいる本を見ると、絵の多い本や物語だけの本が多いように思います。
 物語の本は子供たちの感受性を育てるので、それは小学生時代にはとてもいい読書です。

 しかし、物語文だけを読んでいると、説明的な文章の語彙や、理由や方法や原因といった構造を考えながら読む機会が少なくなります。
 だから、物語文の本と説明文の本を組み合わせて読むことが大事ですが、小学生が読める説明文の本は極めて少ないのが現実です。

 小学生が読める説明文の本でお勧めするのは「理科好きな子に育つ ふしぎのお話365」です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08BCB3K69
 しかし、これは内容は充実していますが、本が432ページと少し重たいので、気楽に読むということがしにくい面があります。

●手軽に説明文へ触れられる毎日小学生新聞

 その点、小学生新聞は、すぐに手に取って毎日新しい話題を読むことができます。

 最近は、毎日小学生新聞にも作文の作品欄が少しずつ復活してきたようです。

 小学生の皆さんは、低学年の子でも知的な興味や関心のある子は楽しく読めるはずですから、試しに一か月毎日小学生新聞を取ってみるといいと思います。
 もちろん私は毎日新聞社から何ももらっていません(笑)。
 ただ単純に小学生が読める説明的な文章が豊富にある媒体として毎日小学生新聞をお勧めするということです。

●新聞が生み出す「共通の話題」と語彙力

 子供たちの語彙力は、読書とともに対話によって育ちます。

 毎日家庭に配られる小学生新聞であれば、子供だけでなく親も読むことができます。

 子供が読んだ本について親が話をするというのは、親がその本の中身を知らなければできませんが、小学生新聞であればすぐに共通の話題ができます。
 この共通の話題で親子が対話をすることが子供の語彙力を育てます。

●新聞を読む習慣は親の働きかけから始まる

 もちろん、子供は最初は漫画のところだけを眺めていたり、絵や写真を見たりしているだけかもしれません。
 しかし、それを気長に見守ることが必要です。

 そして、お母さんやお父さんが新聞を見て面白く思った記事を新聞の話としてではなく親の話としてしてあげるのです。
 その話に子供が興味を持ってきたら、「それは、昨日の新聞に載っていたんだよ」などと教えます。
 すると、子供は親子の対話から新聞を読むきっかけをつかむのです。

●勉強の土台となる「日本語を読む力」

 小学生時代の勉強で、最も大切なものは日本語です。
 それは国語の勉強というのではありません。
 漢字の書き取りをしたり、ことわざを覚えたりという知識の勉強ではなく、日本語の文章を読む力が身体化された能力として身につけられるということが大事なのです。

 文章を読む力とは、言い換えれば考える力です。
 考える力は、あらゆる勉強や知識の習得の土台になります。
 その国語の勉強の要になるのは、読書と対話です。

 そして、読書の代わりになる一つの方法として小学生新聞があり、親子の対話のきっかけとして小学生新聞があるということになります。

●作文をきっかけにしたハイレベルな親子対話

 親子の対話のもうひとつのきっかけは作文です。
 小学1・2年生で、作文の課題が自由な場合は、その準備の段階で話をします。
 小学3年生以上で、作文の課題があらかじめ決められている場合は、その課題に合わせてお母さんやお父さんが自分の子供時代の経験を話してあげるのです。

 この親子の対話は、中学生になるとなかなかできにくくなります。
 小学5・6年生が、最もハイレベルの親子の対話ができる時期です。

 そのためには、小学校低・中学年から親子の対話の土台を作っておくことが必要です。
 その対話のきっかけとして、小学生新聞を読む方法があると考えていくといいと思います。


▽関連リンク(Geminiより)

毎日小学生新聞(公式サイト)
https://mainichi.jp/maisho/

朝日小学生新聞(公式サイト)
https://www.asahi.com/shimbun/asasho/

読売KODOMO新聞(公式サイト)
https://www.yomiuri.co.jp/kodomo/

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記事 5513番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/6/3
今年のサマーキャンプは休止 as/5513.html
森川林 2026/05/25 15:57 


 2026年のサマーキャンプは、8月11日から17日までのお盆休みの期間を設定していましたがこの期間はやはり参加しにくい人が多かったようです。
 5月25日の現時点でまだ参加者が少ないため、2026年のサマーキャンプは、いったん休止させていただきたいと思います。

 来年のサマーキャンプは、お盆休みなどの期間を除いた参加しやすい日程で行うようにしたいと思います。

 すでに申し込まれた方、またご予定を考えられていた方には申し訳ありませんがご了解いただきたくお願い申し上げます。

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外国人児童の日本語教育は日本語の暗唱から as/5512.html
森川林 2026/05/25 06:59 



https://www.youtube.com/watch?v=3KX0y0QE2a0

●日本語教育で大切なのは「方法」

 「日本語教師に外部人材活用」という記事を見て考えたことです。

 外国人の児童生徒が増えているため、日本語教育を行う必要があるということはわかります。
 しかし、日本人だから誰でも簡単に外国人に日本語を教えられるということではありません。

 大事なのは、教える人間を増やすことではなく、教える方法を改善することなのです。

 その参考になるのは、明治時代、日本が台湾で行った日本語教育です。
 当時はもちろん、日本語教育の教科書などはない状態でした。
 少人数の日本人が、徒手空拳で台湾の人たちの日本語教育に取り組みました。
 それが結果として成功したことは、教える人数が多かったからではなく、教える方法が正しかったからです。

 政府や自治体は、その方法を研究すべきです。

●暗唱による日本語教育

 私が推測するに、その方法は、日本語の文章の暗唱です。
 文章の暗唱であれば、先生の教えてくれる時間以外にも、子供たちは自宅で自分の力で暗唱の練習をすることができます。
 そして、日本語の基礎が作られるのです。

 言葉の森は現在、暗唱検定を行っていますが、この暗唱検定に合格する子は、どの子も頭が良くなります。

 実際に、ある幼稚園で暗唱教育を行っていた子供たちの卒園生の平均IQが120になっていたという報告もあります。

 また、10カ国語を話せるようになったシュリーマンの勉強法は暗唱でした。
 最初は全くできなかった暗唱が、何度も繰り返し音読しているうちに、やがて急にできるようになり、それがシュリーマンの語学力の基礎を築いたのです。

●戦後に失われた暗唱教育

 戦前の日本では、暗唱教育が普通に行われていました。
 ところが、敗戦によりGHQが日本の暗唱教育を否定する方針を出したために、戦後は日本から暗唱の教育がほぼなくなってしまったのです。

 ですから、今の大人の世代は暗唱の経験がありません。
 親が経験していないことは子供に教えにくいので、子供ももちろん暗唱のできない子がほとんどです。

 ところが、暗唱の方法さえ明確であれば、誰でも暗唱は簡単にできるようになります。

●暗唱は何歳でもできる

 最も暗唱しやすい年齢は、幼稚園年長から小学2年生までですが、それはその時期の児童が物事を無条件に吸収する年齢だからです。
 そのため、小学3年生になる頃から、無条件の暗唱はしにくくなります。
 しかし、それは単にしにくくなるということであって、方法が明確であれば、何年生でも、もちろん大人でも老人でも暗唱はできるようになります。

 貝原益軒は、和俗童子訓の中で、「百字百回、空で読み、空で書く」という暗唱法を提唱しています。
 そして、その方法に付け加えて、「これはたとえ老人であってもできるようになる」ということを述べています。

 つまり、暗唱とは声を出して繰り返し音読することなのです。

●日本語教育の中心に暗唱を

 外国人の児童生徒の日本語教育は、ただ漠然と教える人数を増やすことではなく、日本語の暗唱教育を中心に行っていくという方法を明確にすることが必要です。

▽関連資料

<独自>外国人児童生徒の日本語教育に外部人材活用へ 25日の文科省報告書案全容判明
https://www.sankei.com/article/20260524-OVXV4BZGEZI7PD5DAZTZS4G2HU/

▽明治期の台湾における日本語教育
https://www.google.com/search?q=%E6%98%8E%E6%B2%BB%E6%9C%9F%E3%81%AE%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E6%95%99%E8%82%B2

▽古代への情熱: シュリーマン自伝
https://www.amazon.co.jp/dp/4003342011

▽養生訓・和俗童子訓
https://www.amazon.co.jp/dp/4003301013


※全科学力クラスでは、小1から中3まで、全員が毎週暗唱の練習をしています。
(小3までは日本語の暗唱、小4からは英語の暗唱)

 暗唱とは、言葉を暗記することではありません。
 言葉を身体化することなのです。

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